人物紹介<堕落した神々>*ネタバレ
[堕落した神々]
<アルタイル>
竜神ジュード
かつて下級神であった人物。神界にいた時は、ディランが飲み仲間であった。力を解放すると、深紅の竜となり、その大きさは自身の息子であるリアムの倍以上。
堕落した理由は、リアムを助けるため下界に降りた際、リアムが一人の兵士に傷つけられたのに激昂してしまい、そのままその兵士を殺してしまったためである。
下界であるこのオケアヌスに落ちて以降、寿命を迎えるまで一人過ごすつもりであったが、凶神オスカーが強引に彼に力を与えてしまい、本能のままに動く一匹の危険なモンスターになってしまった。その際駆け付けた自身の子供達のおかげで、少しだけだが意識を取り戻し、二人に『神殺槍』を作るようにと伝えそれ以降、数百年自我が戻ることはなかった。
だが、悠斗がエレナを救出したその日に再度自我を取り戻すことに成功し、悠斗に最期の願いを託し、彼と戦うことになる。無事願いが叶い、逝こうとした直前、あの時とは違う形で自分の子供達が駆け付け、二人に見守られながら安心して逝ったのだった。
人柄は、家族を第一に考えており、そのせいで堕落したとも取れる。
好きなもの;家族、酒
嫌いなもの;特になし
海神ディラン
かつて上級神であった人物。神界にいた時は、ジュードだけが飲み仲間であった。
堕落した理由は、遥か昔から人族と魔族が雄大なオケアヌスを汚すことに我慢ができなくなり、自身の置かれている立場と自身の使命を天秤に掛け、結果下界のある場所を攻撃することを決意し、実行したためである。
この世界に落ちて以降、『海底神殿(メビウスの輪)』に潜んでいたところ、彼の元にオスカーが訪れ、彼に力を分け与えた。その力を使い、今度こそはこの大陸にいるすべての種族を滅亡させようと行動しようと考えていたが、あることのせいでそれを実行できずにいた。そんな時に、悠斗達がこのダンジョンを攻略するために訪れた。当初は悠斗を死に追いやったが、ジュートから悠斗の体に乗り移った『大精霊イフリート』の横やりのせいで、最終的には敗北してしまう。悠斗曰く、彼が本気を出せばこの大陸を消すことが可能。だが、自分のかつての身分がそれを邪魔して実行に移すことができなかったと告げられた。自身の行きついた答えに悠斗が気づいたことと、悠斗の手によって元の綺麗なオケアヌスに戻った、この二つの要因で彼は、潔く負けを認めた。
そんな彼を連行してもらうためオーブリーを呼び、オーブリーが彼を連れて行こうとした間際、堕落した神々の一人であるシャノンの手によって、四人は窮地に立たされるが、この事態を招いてしまったのは自分であるとディランは言うと、最期に悠斗にあるものを渡し、自身がシャノンの残した魔法をすべて肩代わりすることにより、悠斗達を守り切り、逝ったのだった。
人柄は、あまり他の神とは馴染むとことが難しい性格の持ち主ではあるが、ジュートだけは気軽に接すことができていた。
好きなもの;オケアヌスに関わることすべて
嫌いなもの;オケアヌスに少しでも害悪となるものすべて
戦神リーバイ
かつて最高神であった人物。シャノンのことを一目置いている節がある。
堕落した理由は不明であるが、同時期にシャノンもまた堕落しており、二人の間には何らかの関係性がある。
戦闘スタイルは、拳や脚など自身の体が武器そのもので、革製の黒の手袋をはめると本気で戦う合図である。
ルシアーナ達によって殺された弟の仇のため、彼女達が自身の統治している都市に来た際に、隕石と見間違えるほど巨大な岩石を、彼女達に向かって落とした。
戦いは終始優勢で、その時点までリーバイが勝つことは確定していた。しかし、保険で要塞を守らせておいたオスカーが倒された瞬間、ルシアーナの体を借りた別の人物と戦うことになり、戦いと呼べる戦いをする間もなく敗れることとなる。
未来であれば、ルシアーナと戦うこともなく、それから数年後に来たユウトと戦い、敗北するというのが未来であった。だが、ルシアーナの体を借りた人物の意思により、未来が変更され、彼女によって倒されるという未来になってしまった。
その後黄泉の国において一度イザナミの手により蘇り、アスナとイフリートの相手をすることになった。その戦いの中で、アスナが使うセレーネに宿る剣神の力に触れ、己の過ちを思い出し、今度は自らの手で死を選んだ。最期は、アスナ達に対し意味深な言葉を残し、消えていった。
人柄は、戦いと弟以外には興味がなく、自身がライアーという偽名で統治する都市の住民のことは、替えのきく駒としか考えていない。
好きなもの:ルカ、弟、武器
嫌いなもの:特になし
剣神ルイ
かつて上級神であった人物。アスナに剣術を教えていた時期がある。
堕落した理由は、堕ちた神になってしまった親友を救うためにわざと禁忌黙示録に抵触したことが原因である。
しかし堕ちた際に、記憶を失ってしまいその後は、人として生きることになったのだが、新たにできた家族と死別したり、彼を引き込むために彼のもとを訪れたシャノンによって弟子アスナと引き離されることとなった。その時に妖刀ムラマサの暴走により、ランダムで和の国へと転移させられてしまい、その転移場所にいた蛇の祟り神と一体化し、信仰を怠った住民達を襲った。ユウト達が来るまで深い眠りについていたが、彼がちょっかいを出してしまい、十年ぶりに眠りから目覚め二人に襲い掛かった。祟り神としての姿では弱いが、祟り神と妖刀によって本来の力を戻ったため、二人を圧倒する。だがその途中で忘れていた記憶が蘇り、自らアスナの持つ妖刀ムラサメに貫かれた。最期は、アスナの想い人であるユウトに彼女を託し、二人に見守られながら逝くこととなる。
人柄は、妹と親友との時間をなにより大切にしており、良い意味で神としての自覚が少ないととれる。
好きなもの:妹、親友、剣
嫌いなもの:早寝遅起き
<和の国>
悪神アマツミカボシ
かつて上級神であった人物。ツクヨミとは顔見知りであるが、それ以上の関係性は不明。
堕落した理由は、高天原にいた頃に度重なる問題行動が原因。自身がやることすべて悪だという認識はあるが、それは世間一般に考えられる悪とはかなりかけ離れたものである。
ユウト達が和の国に来て初めて対峙した人物であり、その実力はユウトとアスナよりも上。しかし、イフリートとの一戦ではほとんど手も足も出なかった。
式神のズーマ、仮想神の怨神トコヤミノオウといった尖兵をユウト達に差し向けたりした。
だが最後は、自身が呼び出したイザナミに喰われ、死ぬこととなる。
人柄は、それが悪だと思えば何の躊躇いもなく実行することができ、そこに後悔という文字は存在しない。
好きなもの:悪
嫌いなもの:善
黄泉神イザナミ
かつて最高神であった人物。ツクヨミの母であり、もともとは高天草の主宰神の一人であったが、火の神カグツチを産む際に負った傷が原因で死んでしまう。しかし死の間際に己の神力を無意識のうちに使用し、黄泉の国を作り出し、以降死んだこと以外普通の神として常時神力を使用し続け、現世への扉が完全に開き切るまで生き延びていた。その目的は、一度自分の前に現れたものの、自身を拒絶し立ち去ったイザナギへの復讐であり、その前段階として和の国に生きるすべての人を殺そうと考えていた。
だが物語の終盤でツクヨミから、イザナギの死と、そうなった経緯を聞いてしまい、我を忘れ暴走してしまう。しかし駆け付けたリョウメンスクナの決死の覚悟で再び蘇ったイザナギの前にして、自我を取り戻し、イザナギと共に消えていった。
人柄は、夫と子を愛するどこにでもいる母親のそれであり、自身を死に追いやったカグツチのことでさえその対象で恨むことがなかった。
好きなもの:イザナギ、アマテラス、ツクヨミ、スサノオ、カグツチ...etc
嫌いなもの:特になし
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凶神オスカー
堕落した神々に力を与えた存在であり、かつて魔族では宗教の三本柱として崇められていた人物。本作のボス的ポジション。
物語の序盤ではスドウに力を貸した上でユウトをクラスメイト達が裏切る構図を作り出したり、スドウの味方を装うふりをして彼の体の主導権を奪うなどした。
中盤では、戦神リーバイの頼みを受けてマサト達と戦い、その中でジーンの攻撃により一度は死んでしまうも、リーバイとの戦いを終えたルシアーナの前に姿を現すなど辻褄が合わない現象を引き起こした。その後は和の国に訪れた際、そこで初めてユウト達を対面し、否応なしにユウトを殺そうとするもやめたりと、敵でありながら考えられない動きを見せたした。
彼にとっての行動原理は、この世界を絶望で染めることであるのだが、そのように思う動機は不明である。
人柄は、誰に対してでもおちゃらけた雰囲気で話し、どこか掴み所のない性格。
好きなもの;絶望に染まった世界
嫌いなもの;妖刀?
??シャノン
オスカーの仲間であり、大抵の場合はいつも彼の近くで控えている人物。
イフリートの魔力を感じその場に駆け付けた際、自身の持つ桁外れの魔法の中でまだ使用したことがない魔法の実験体として、その場にいた悠斗達四人で試そうとした。
口癖は、『弱者は強者の糧になる』。
堕落した理由は不明。
??エトーレ
オスカーの仲間であり、大抵の場合はいつも彼の近くで控えている人物。
作中のセリフから、オスカーとの関係は長いように思えるが、詳しい事と堕落した理由は不明。