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命令

 レイスを倒した俺は壁側に座らせていたアスナのところに行った。


「あんま強くねえな」


「レイスはゴースト系では最弱のモンスターですからね」


 アスナ曰く、ゴースト系のモンスターはレイス<ダークレイス<ファントム<デュラハン<ヴァンパイア<リッチ=ヴァンパイアロード<ノーライフキングの順で強いらしい。


「私の勘が当たれば800階層のボスはノーライフキングで間違いないですね」

 

 なんだ、アスナも俺と同じ妖怪アンテナ(特技)を持っているのか。


「そのノーライフキングってどんな奴なんだ」


 ノーライフっていうんだからやっぱ体力がないのかな? なら無理ゲーだわ、運営に報告しないといけない案件でしょこれ。


「ノーライフキングは死霊魔術を極め、アンデッドのなかでも最強とされる絶対的存在となった不死の王と言われています。

 使用する危険なスキルは『禁呪・降魔転生』、『禁呪・惨滅波』、そして炎系統最強の技『インフェルノ』です。

 『禁呪・降魔転生』は主にヴァンパイアロードやリッチを召喚し、『禁呪・惨滅波』と『インフェルノ』は広範囲の攻撃です。

 私達が気を付けていればいいのはこの三つスキルですかね」


 なんだよ、やっぱ運営報告案件でしょこれ......いや待てよ、不完全な不死っていう線もなくはないなってかやけに詳しいな。


「......なんでそんなに詳しいんだ?」


「これでも元勇者なのでこれぐらい常識ですかね」


 一瞬マニアかなのか? と思いながら訊いてみると、アスナは年相応の胸を張りながら誇らしそうにそう言う。べべべべべべ別にいつも見ている訳ではありませんよえぇ。ただ高校生とはなんか違うなぁ~と思っただけだからなマジで! ......ここでちゃんと否定しておかねば『変態』の称号を貰う可能性が高いからな。


 俺はそのことを心配しながら、声が高くならないように気を付けながら、


「へー、ちなみに聞くけどアスナ的には魔王とノーライフキングってどっちが強いと思う?」


「う~ん、難しい質問ですね。ノーライフキングは死霊魔術、魔王は闇系統魔法を極めていますからね。単純な力量だと魔王が強いかもしれないですが......」


 若干高くなった声に気が付いていないのか、アスナは少し考え込みながらもそれぞれの強みを説明していたが、どうやらどちらか決めかねている様子だった。


 まあ俺としてはどっちが強くてもいいしな、そう思ってアスナにそう言おうと思ったのだが、彼女はその確信した目つきで俺の顔を見ると、


「それでも私はノーライフキングが強いと思います」

 

 俺が訊いた質問だからな、その理由を訊いてあげなければ彼女に対して失礼のような気がする。


「......なんでそう思うんだ?」


「簡単な話です。今の私は以前の私よりも強いのは当たり前です。そしてそのときの私でも魔王を倒すことができましたが、ダンジョン攻略は約480階層までしか行けませんでした。なので800階層のノーライフキングなんて倒せるはずがありません」


 マジかよ、今の俺とアスナでも倒せないとなるとやっぱ運営側のミスではないのか? やはり報告しなければ!


「そうか。なら今すぐうんえーー」


「でも......」


 俺の運営側へバグ修正を言いに行こうという前に、アスナな勝気顔をしながらそう言って遮って、


「今の私はあの時の私よりも強くなりました。それにユウト様も出会った時よりも格段に強くなっています。私一人だけなら無理かもしれませんでしたが、今の私にはユウト様がいます。勝てないはずはないんです」


「......アスナ」


 俺は今心の中で猛烈に感動している。あのアスナが......口を開けばかなりの高確率で俺の高野豆腐を潰していた、あのアスナが!だ。やはり俺のことを内心では敬っているのだろう(勘違い)。こういうのを成長というのだろう。おめでとうアスナ! 君は出会った頃よりも確実に成長しているよ!


 だぁぁぁぁがしかし!


「ところでアスナさんや。一つ聞きたいのだがよろしいかのぉ」


「何ですか? 爺臭い」


 俺の小四の頃の担任だった海老沢先生のモノマネだよ、まあ言っても分からないだろうけど......それに逆に知っていたら怖いわ。


「君ってゴースト系怖いらしいけど大丈夫かのぉ」


「あっ!」


 どうやら図星だったようだ。


「おい、どうすんだよ? 俺一人じゃさすがにキツイだろ」


「だ、大丈夫ですよ。ノーライフキングは干からびたミイラのようだと伝承では言われています。多分う、動けます」


 俺の攻めるような質問にアスナ容疑者は首筋から汗を流しているのが見えますね......かなり艶めかしいです......あぁ! 誰か丸めたティッシュをプリーズ! 鼻からなんか出てきた! ......ふーまったく仕方ない。彼女にカツ丼でも持ってきて差し上げるんだ!

 

 自分の首筋に冷汗をかきながら俺はどうにか落ち着きを取り戻して、アスナに気づかれないように優しく接するように気を付けることにした。


「どちらにせよ、あちらさんは逃げないんだ。気にすんな」


「......ユウト様」


 感謝してるところ悪いんだけど俺が言いたいのはそういうことじゃない。加えてさっきは首筋見てごめんなさい、許してプリーズミー!


「お前が気にするのはお前の未来の方だ」


「えっ?」


 俺はなるべく偉そうにそして主らしくして言った。


「アスナ! 主として命じる! ゴースト系モンスターに慣れろ! 異論反論は認めない......諦めろ」


 そしてアスナは、


「......」


 立ったまま気絶していた......マジかよ、立ったまま寝るという神業を実際にしてくれたバーテンダーの服装をした瞳ちゃんっていう子がいるんだが、こいつはそれを軽く飛び越えて立ったまま気絶とか......な、なんかすごい! 口じゃ説明できないくらい(焦り)!


 俺は流れてきた汗を拭きながら、アスナを放置プレイすると決めた後、自分とアスナのステータスを見ることにした。


 名前:リンドウ ユウト

 年齢:17歳

 種族:人族

 天職:暗黒魔術師

 レベル:208

 体力:9900(+3000)(+2000)

 攻撃:9810(+3000)(+2000)

 防御:9850(+3000)(+2000)

 俊敏:10400(+3000)(+2000)

 魔力:10300(+3000)(+2000)

 魔抗:10300(+3000)(+2000)

 知力:9900(+3000)(+2000)

  運:2900(+3000)(+2000)


 スキル:影牢 影針 影刀(黒刀) 影穴 無極剣  英霊召喚 アイテムボックス  言語理解 鑑定

 称号:異世界人 死神の加護 死教の教祖 絶望者 成り上がり 超越者 モンスターキラー


 成り上がり:短期間でレベルを100以上上げた者が貰える。経験値補正。


 モンスターキラー:短期間で周囲のモンスターを絶滅に追い込んだ者が貰える。格下のモンスターはあまり寄ってこなくなる。



 名前:サカイ アスナ

 年齢:21歳

 種族:人族

 天職:元勇者

 レベル:300

 体力:16500 (+2000)(+3000)

 攻撃:16500 (+2000)(+3000)

 防御:16500 (+2000)(+3000) 

 俊敏:16500 (+2000)(+3000)

 魔力:16500 (+2000)(+3000) 

 魔抗:16500 (+2000)(+3000)

 知力:16500 (+2000)(+3000)  

  運:4000 (+2000)(+3000)


 スキル:聖竜 四龍 流星群 神ノ慈悲 天照 神速剣 治癒魔法 召喚魔法 限界突破 言語理解 鑑定 etc......

 称号:異世界人 召喚されし者 英雄 超越者 死教の教徒 絶望者 魔人の友 神格者 モンスターキラー


 神格者:レベル300を超えた者が貰える。人類到達不可能とされる領域でありその力は神にも届きうるかもしれない。



 見終えた俺は、まだ立ったま気絶しているなんかすごいアスナを起こしに行くために、ステータスを閉じることにしたのだ。

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