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四次元の丸い物

作者: さきら天悟

この物語は四次元、いや高次元の世界へあなたをいざなうものである。

しかし、安心してください。科学的知識は必要としないので。

そして、この事実を知ればあなたの生活は一変するだろう。



四次元領域など、未知な高次元領域を証明するのに直接法がある。

これは数学的に証明する方法である。

微積分を使った多元方程式。

こんな式を解くのはどだい無理な話である。

まあ数学者に頑張ってもらうとしよう。


でも一般人にも分かりやすい、もう一つの方法があるのだ。

それが、相対関連法だ。

一次元と二次元、二次元と三次元領域での規則性や関係を見出し、

三次元と四次元領域との関連性を予想し、四次元領域を確立していくのだ。


一つの例を挙げ、説明しよう。

丸い物である。

まず二次元領域。

つまりテレビやアニメの平面世界、その丸い物。

それは『円』である。

紙に書いた丸、厚みがない。

それに対し、三次元では厚みというか、奥行きがある、人が暮らす世界である。

その三次元の丸い物と言えばもう分かるだろう。

『球』である。、

では、四次元の丸い物と言えば?

???、と頭に浮かぶだろう。

そもそも四次元領域が理解できないのだ。

数学的にはX、Y、Z軸以外にもう一つ座標軸がある領域。

そんな世界、一般人には想像もつかない。


でも、相対関連法を使うと、四次元領域の一端を垣間見ることができるのだ。

そのヒントが、丸い物だったのだ。

実は逆に関連付けるのだ。

三次元の『球』と二次元の『円』。

もうこの関連はお分かりいただけるだろう。

三次元の『球』を輪切りにすると、二次元の『円』になるのだ。

さらに関連付けるとこう言えよう。

四次元の丸い物を輪切りにすると三次元の『球』になる、と。

これで、あなたは四次元の世界を少し垣間見えただろう。



2022年を過ぎると、四次元モデルがコンピュータグラフィックで構築可能になった。

ただ、具体的な図形と言う訳にはいかなかった。

複数のコンピュータとモニタを使い、これらが並列に存在している世界と数学者が説明した。

当然、一般人には理解できなかった。

しかし、一般人にも理解できる、ある一つの法則が明らかになった。

それが世界を一変させたのだった。



パチ、パチ。

「今年は、恋人ができますよに」


パチ、パチ。

「竹〇結子と結婚できますように」


パチ、パチ。

「大金持ちになれますように」


パチ、パチ。

「世界が平和でありますように」


皆、柏手を打ち、大声で叫ぶ。

これは日本の初詣での様子だった。

大声で叫ぶと神様にも届く、と科学的に証明されたのだった。

高次元になっても音つまり音声は変質せず、そのまま届くということだった。

科学者がテレビ番組で解説した。

「四次元いやもっと高次元に住む神様は我々と同じ音を聞きています。

つまり、お願い事は声に出して神様に伝えましょう」


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