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唯一無二の《ニートマスター》  作者: ごぶりん
第1章 すべてのはじまり
3/46

『無職』という職業

 



「ま、ひとまず何ができるかの確認だな」


 方針を決めたアラトは、何よりも先にできることの確認をする。

 GMコールが使えないのはこの状況なら当然だが、他にも使えない機能が把握できていないのはマズイからだ。


「さてと……アイテムストレージは使えるのか。装備変更も可能、と」



 メニューを弄り、上から見ていく。


 アイテムストレージは正常に機能した。

 今までゲームで入手したアイテムがズラリと表示されている。


 ちなみにこのストレージ、限界容量が判明していない。

 基本的に、MMORPGではストレージに限界容量が設定されている。アイテムを無尽蔵に溜め込めないようにするためだ。大抵は1つのアイテムを99個や999個も溜め込めば限界となる。

 また、重量制限があるゲームもある。自身の筋力パラメータに応じた重量までしかストレージにアイテムを入れられないのだ。

 しかし、《マスパラ》には重量制限は存在しない。これは公式に明言されている。問題は限界容量だが、公式には設定している()()()。らしいというのは、過去に酔狂な生産職プレイヤーが一番低位のポーションの材料を(複数の店の在庫がなくなるまで)大量に買い込みポーションを製作した際、1万1本作ったところで力尽きたためだ。材料と共に精魂も尽き果て、彼は1ヶ月間《マスパラ》をプレイしたくなくなったのだとか。


 装備変更もメニュー上で可能だった。

 《モスの洞窟》に挑む際に《欠意(けつい)のローブ》をいつもの装備に加えて装備していたのだが、『外す』を選択すると一瞬で消滅し、アイテムストレージに移動した。

 また、再度装備してから普通に脱いで、その場合でも装備解除できることを確かめる。



 ちなみに《欠意のローブ》は、装備中は装備者の素の全ステータスを10%低下させる代わりに、装備者を対象とする装備者以外の存在の行動確率を70%にするというものだ。

 この『行動』には味方からのバフや回復魔法も含まれるため、ソロで多数の敵を相手にする時に用いられることが多い。

 閑話休題。



 アラトがさらに確認していくと、ステータスや『魔法』『技巧』を見ること、サポートNPCに関する操作はできた。


 ここまでは順調に行っていたが、次で躓くことになる。


「うわ、フレンドメッセージは使えないのか………不便だなぁ」


 ゲームでは超便利機能だったフレンドメッセージ機能が使えなくなっていた。

 これはその名の通り、ゲーム内でフレンド登録した相手になら何時でも何処でもメッセージを送れるというものだ。

 待ち合わせの場所を決めたりボス戦の助っ人として呼びつけたりと様々な使い道があったのだが、使えないなら仕方がない。


 アラトは諦めて、仲間は自分の足で探すことに決める。


 続けてメニューを見て、さらなる驚愕がアラトを襲う。


「うぇっ……!? パーティー編成できないのかよ……!」


 まさかのパーティー編成ができないという展開だった。

 パーティーを組んでいるとパーティーチャットが使えるだけでなく、モンスターを倒した時にパーティーメンバー全員にそのままの経験値が入る。これが使えないのは痛手だ。



 と、ここでアラトがあることに気づく。


「そういえばモリンシャンが、『俺達をシステム的に引っ張ってきた』って言ってたな……。つまり、ゲームで運営が介入するシステムは使えないってことか……? ここに運営は存在しないわけだしな。………確かにこれなら辻褄が合う、か……」




 アラトが言っているのはこういうことだ。

 アイテムストレージやステータスなどは、システム的にはアバターに内包・付与されているものだ。

 これに対してフレンドメッセージやパーティー編成は、アバター同士を繋げる役割を運営が担っている。

 ここにはアバター同士を繋げる運営がいないため、アバターに繋がりができないのだ。


 そして、アラトの考えは概ね正しかった。

 先ほどの、プレイヤーからモリンシャンへの質問が他のプレイヤーに伝わったのは、モリンシャンが魔力を回路にして全プレイヤーと自身を繋いだからだ。

 同様に、プレイヤー同士でも同じことをすればパーティーチャットもどきは使用可能である。

 もっとも、プレイヤーが一度も試みたことのない芸当ができるかは別問題だが。



「は〜、それなら納得だ。まあできないことはわかったし、次は俺の状態の確認だな」


 アラトは一頻り頷いてから、先ほどはさらりと流したステータスを再び開く。




 ──────────────


 名前:アラト


 性別:男


 種族:人間族(黄色)


 職業:無職



 Lv:967


 HP:20960

 MP:20960(+1048)

 攻撃:20960(+4450)

 防御:20960(+8648)

 魔攻:20960(+104)

 魔防:20960(+104)

 素早:20960(+4692)


 習得魔法:火・水・土・風・雷・闇・光・無・熱・氷・回復・獄炎・激流・岩石・暴風・天罰・深淵・照射・界凍・使役・召喚・呪詛・死霊・精霊・防護・砂塵・濁流・時間・空間・時空・幻惑・虚無・終焉


 習得能動技巧(アクティブスキル):切断・刺突・圧潰・殴打・打突・拳撃・蹴撃・射撃・曲芸・舞踏・歌謡・暗殺・忍術・盾・防御・隠密・瞬動・手当・属性武器・祈り・返し・回避


 習得受動技巧(パッシブスキル):移動速度上昇・威圧・耐火・耐水・耐土・耐風・耐雷・耐闇・耐光・耐熱・耐冷・耐氷・耐圧・回避上昇・耐毒・耐幻惑・耐麻痺・耐即死・消費MP軽減・MP回復速度上昇・HP回復速度上昇・与ダメ増加・被ダメ軽減・憎悪(ヘイト)値減少・敵対行動確率低下・命中精度上昇・索敵・クリティカル率上昇・被クリティカル率低下・技巧(スキル)冷却時間(クーリングタイム)短縮・技巧硬直軽減・魔法威力上昇・物理攻撃力上昇・技巧威力上昇・魔法発動時間短縮・技巧発動時間短縮・反応速度上昇・機動力上昇・観察眼・危機感知・危機回避・直感・知覚上昇・気配察知・感情を読み取る(ハロー・メンタリティ)考えを読み取る(テレパシー)


 ──────────────





「やっぱりこうして見ると、『無職』は強そうに見えるんだよな」



 アラトが思わずと言った様子で呟く。


 この言い方だと『無職』は強くはないと言っているようなものだが、アラトは何も間違っていない。

 『無職』はお世辞にも強いとは言えないのだ。



 理由は『無職』の性質にある。


 『魔法』や『技巧』は、『職業』によっては習得不可能なものもあるが、『無職』にはその制限はない。

 『受動技巧』には『職業固有技巧』を除けば『職業』による制限は元から少ないのだが。

 確かにこれだけなら、『無職』はとてつもなく強い。


 だが、ここで問題が生じる。

 『魔法』と『能動技巧』には5つの級と3つの位階があり、合わせて15段階に分かれている。

 初級、下級、中級、上級、特級からさらに下位、中位、上位に分かれると言った具合だ。

 そして、使える階級の差は、とても大きな差を生む。

 つまり、下位上級を使える者と上位中級までしか使えない者の戦いでは、似たようなものに見えるかもしれないが、実際は後者に勝ち目はほとんどない。

 『種族』と『職業』の相性が圧倒的によければもしかしたら、100回に3回くらいは勝てるかもしれないというレベルだ。何事にも例外はあるが。


 これに関して、『無職』には大きなデメリットが存在する。

 ───『無職』は、下位上級までしか覚えることができない。

 『魔法使い』などの攻撃がメインの職業なら得手でも不得手でもない属性で下位特級まで使えるし、『執事』などのサポートがメインの職業でさえ得意な属性なら特級くらい扱える。


 要するに、『無職』は『魔法』と『技巧』の面で、かなりのマイナスを背負っている。

 加えて言うと、ただ1つの例外を除いて全ての『職業』に専用装備が設定されているが、その例外である『無職』にはそんなものはない。そして一般装備と専用装備には月とすっぽん程の差があるのだ。

 だから、『無職』を選ぶ人間はほとんどいない。面白半分で選んだ者も、途中でアバターを作り直す者が大半だ。

 真面目に『無職』でプレイしているのはアラトを始めとした数人だけだろう。


 また『種族』によっては様々な適性や補正、耐性があるが、『人間族』、中でも黄色には碌な適性と補正がない。


 それらのマイナスを背負ってなお、トッププレイヤーと呼ばれる、特級まで使える者達が集合したグループで大会優勝を成し遂げたのだ。

 『無職』が優勝すること()()はあり得ないと、大多数のプレイヤーに言わしめたその職業でだ。

 それは、まさしく快挙だった。



 長々と書き連ねたが、結論として『無職』は弱い。アラト本人が特別すごい(頭おかしい)だけである。他人から見ると縛りプレイで遊んでいるようにしか見えなかった。



「うーん、ステータスは問題なしと。飛ばされてパラメータ変わってましたとかシャレにならないからな。………不安になってきたから装備も確認しとこう。パラメータ的には問題ないが念のため」



 アラトは表示をステータスから装備に変える。

 一通り見直し、全部問題ないことを確認した。

 補足すると、ステータスに表示されている()内の数値が装備による補正だ。



「うっし、これなら大丈夫だな。そろそろ街行くか。情報を集めやすい街と言えば…………《ムピュリシュカの街》か?」


 アラトはいくつかの街を思い浮かべ、情報集めに最も適していそうな街を選択する。

 もっとも、ゲームの街並みを思い出してその中で一番良さそう、という適当極まりないものなのでこれが正解かはわからない。


「酒場とかが他の街に比べて多い設定だったはずだし……まあ、取り敢えず行ってみよう」


 そしてこの後、アラトを含むこちらに連れてこられた全プレイヤーを一番驚愕させることになるだろう事態が発生する。

 それは───────



「『下位上級時空魔法・街間転移』」



 ───────何も起こらなかった。



「…………は、はぁ?」



 アラトは動揺して暫しの思考停止に陥る。


 10秒ほどフリーズし、慌てて思考を再開させる。



(あれ? 魔法が発動しなかった? MPはどうなってる? ……消費されてる。つまり、魔法は発動した。だが、俺は転移していない。ならこれは、行動確率低下か、失敗ってことか。行動確率低下は、あり得ない。自身の行動確率を低下させる装備もあるけど、俺は装備していない。何もない状態なら行動確率は100%のままだ。────となれば、これは『街間転移』の失敗だ。でも、さっきの何が失敗だって言うんだ……?)




 ゲーム時代、魔法失敗には主に3つの理由があった。


 1つ目は、MPの不足。

 このゲームは、嫌らしいことにMPを消費するだけならいくらでもできる。

 魔法を唱えると強制的にMPが消費されるのだが、残りMPが足りなくても同じだけ持っていかれる。

 しかもステータスに表示される値は0だが、裏ではご丁寧にマイナス分も計算され、マイナス分を0に戻すまでMPは回復しない。

 MPの回復方法は、自動回復、無属性魔法のMPパサーで仲間にMPを分けてもらう、MP回復ポーション(とてつもなく苦いし酸っぱいし渋いし辛い)を飲むの3通りしかない上に、過剰分は回復されないのだ。

 つまりMPがー200の時に5000回復したとすると、4800無駄になるというシビアな設定だ。

 今回、アラトのMPは十分にあったので原因はこれではない。


 2つ目は、詠唱の誤り。

 詠唱とは、『○位△級□魔法(もしくは技巧)・(魔法・技巧名)』のことである。

 これを間違うと、MPがあっても失敗だ。この消費は『魔法・技巧名』によるので、上の級の名称を唱えてしまうとより勿体無いことになる。間違えるのなんて魔法覚えたての初期くらいのものだが。

 もちろんアラトは間違えてなどいない。


 ちなみに以前、プレイヤーから運営に『これを詠唱と呼んでいいのか?』という旨の質問兼クレームが出たが、最終的に運営は『運営が決めたんだからこれは詠唱だよ? え? 何か問題ある?』と、見事な開き直りを見せた。

 これは伝説として語り継がれている。

 他に有名な伝説として《ニートマスター》の話があったりする。


 3つ目は、対象の選択ミス。

 攻撃系なら例えば『火魔法』を『敵モンスター』にとかになるし、サポート系なら『回復魔法』を『味方の誰々』にとなる。

 これは頭の中で思い浮かべるだけでいいが、正しい名称と確たるイメージが必要になる。

 自分から見て左手にいるゴブリンを狙うなら、頭の中で『あの』ゴブリンを狙うという鮮明なイメージが必要だし、クリスという仲間がいて何かしたいなら、《クリス》を対象に何らかの行為をすると考える必要がある。

 今回の『街間転移』なら『自分』を《ムピュリシュカの街》に、となるわけで、《ムピュリシュカの街》の名前と大まかな街並みを思い出すことが必要不可欠だ。



 ここまで考えて、アラトは1つの可能性に思い至った。


(………! もしかして、『正しい名称』の部分か………!? この世界は《マスパラ》に似てるけど、全く同じなわけがない! 街の名前だって違う可能性があるんだ! え、ちょっ、でもそれだと、俺達プレイヤーは、街の名前を正しく把握するまでは『街間転移』を使えないってことじゃあ………!?)



 凄まじい驚愕と共に、正解に辿り着く。


 アラトは、指針変更を余儀なくされる。

 先ほど見かけた人影はすでにいなくなっていた。



「やばい、どうする……? 取れる方法は2つ。頭の中に地図は入ってるから、自分に色々付加して一番近くのでかい街に走るか飛ぶ。もしくはサポートNPCに連絡を取って、情報を得られるかどうか試す。どっちが良い手だ……?」


 先ほどメニューを見たところ、サポートNPCはアバターに直接の関係があるからか、この状況で遠距離で連絡が取れる唯一の相手になっているようだ。


 サポートNPCなどと大層な名前が付いているが、その実態はオンラインオフライン問わず一緒に冒険できるNPCだ。

 『種族』から性格まで自由に設定できるので、もう一つのアバターを作成しているような気にはなれるのだが。


 また、この性格というのが曲者で、本当にNPCか疑いたくなるくらい幅広い性格を設定できる。流石に勝手に喋り出したりはしなかったが。プレイヤーが話しかけなければ言葉を発することはない。

 これも、《マスパラ》が人気を博している理由の1つだ。


 そして、この性格が、今アラトを悩ませている一番の要因になっている。


 アラトは元より、《マスパラ》を正攻法で楽しむつもりはなかった。

 自ら『無職』なんてものを選んでいることからもその片鱗は窺える。

 そんなアラトは、サポートNPCも真面目に作らなかった。

 いや、この言い方は語弊がある。

 とても真面目に、ネタビルドにした。

 それはもう真剣に、普通の人が選ばないような『職業』を選択し、奇抜な性格にした。


 ─────アラトが後悔したのはその後だ。


 役立たずで使えないわけではない。むしろソロプレイをするにあたり、『職業』のチョイスは悪くなかった。『無職』のアラトには敵わないが、アラトのサポートNPCも手札はかなり多い。


 だが、その職業に合いそうな性格にしたのが全ての間違いだった。


 ……余りにもウザすぎた。

 中々際どい戦闘中にも関わらず、指示を出しただけで何故アラトの頭が痛くなるのか。5分ほど頭を抱えて後悔したくなるのか。絶対におかしい。

 あれが設定通りと言うのなら、運営側の悪意を感じる。そんなことがないのは、アラト自身がよくわかっているのだが。

 サポートNPCを作り直そうにも、一度作成したサポートNPCを作り直すことは不可能だ。どうしてもというなら、アバターから作り直すしかない。

 そして、アラトは諦めた。


 そもそも、アラトが何故サポートNPCと連絡を取ろうとしているのかと言うと、サポートNPCに関するあるシステムが関係している。


 《マスパラ》では、サポートNPCを働かせることができる。

 サポートNPCの『職業』に適する仕事をさせて、金を稼げるのだ。お給料である。

 例えば『神官』なら教会の手伝いをさせたり、『調教師』ならモンスターの闘技場でのモンスターの管理をさせたりというところだ。

 オンラインモードで強いNPCに会ったら誰かのサポートNPCだった、ということも少なくない。

 もちろん、サポートNPCが必要になった時は操作1つで召集できる。


 そして、アラトのサポートNPCも働きに出させている。

 その関係でアラトのサポートNPCは世界中を回っていたため、もしかしたらこの世界に召喚された時に都合よくこの世界の知識を得ているかもしれない。


 そもそも、この世界で自分達かどういう扱いになっているかハッキリしていないのだ。

 もしかしたら、サポートNPCはこの世界で生きてきたことになっているかもしれない。


 だが、ここが現実だということがアラトに二の足を踏ませる。

 ここにサポートNPCも付いてきているならば、現実のキャラと同じ存在だと考えていいだろう。つまり、勝手に喋るわけだ。


 アラトにとってはこれは大問題である。

 ヤツを自由に会話させたら、アラトの頭痛が永続のものになってしまう可能性が高い。

 しかし、それでも───────



「…………背に腹は、変えられない、か………!」



 苦虫を100匹くらい噛み潰したような表情で、アラトは決意する。


 あんなヤツでも、自分の知り合いがいてくれるというのはありがたい。

 それが例えどんなにウザくても、いないよりはマシだ。…………そのはずだ。いて邪魔になることはないはずだ。……………本当にそうだろうか? 情報源になる可能性もある。…………あれがなりえるのか?


 自分の中で次々に疑問の言葉が浮かんでくるが、それを振り切り、アラトはメニューを操作する。


 サポートNPCの欄を選び、『遠距離通信』をタッチする。

 これはゲーム時代には、仕事に出しているサポートNPCに指示を出すための機能だった。どんな機能がいつ役に立つかわからないものだ。


 電話をかけた時に似たコール音が3回ほど鳴り───────



『はいはーい? ししょー、どうしたんですかぁ〜? あ、もしかして私の声が聞きたくなっちゃいました〜? もぅ〜、寂しがり屋さんですねぇししょーは〜! そんなこと言うなら、私はずっと側にいてあげますよぅ〜! でも、それを直接私に伝えられないんですよね〜! まったくも〜、ししょーったらシャイなんですからぁ〜!』



 アラトが何も喋ってないうちから聞こえてきた、人を馬鹿にしたような、無駄に明るく媚びたぶりっ子の様な、加えて腹立たしいことに可愛らしい声を耳にして、アラトは早くも決意が鈍り、通信を終えたくなる。


 本気で早まったかと考えたアラトだった。



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