二人で紡ぐ幸せ。
お久しぶりです(^^)二人のその後のお話です。ティアナ目線ですよ!
「ねぇ、レアさぁ」
「…どうした?」
私が淹れたホットコーヒーを二人でお揃いのカップで飲む幸せ。部屋の小さいような大きいようなソファに並んで座って…幸せを感じてしまい、「ふふ」と口が綻んでしまうの。
昨日、シアンからメールが来て…何だか二人はお似合いだと思った。
シアンはラインをメシア君としかしない。『思い出』としてとっておきたいんだって。
それは、メシア君は知らない事なんだけれども。
「…メシア君にキスされちゃった」
「ぐふぅっ!!」
そう意地悪く言うぐらいいいよね?
ヤキモチ妬かせたいのよ。私の女心分かってよ。珈琲を吹き出して、慌てるレアを見て、何だか嬉しい。
「ちょっ…どこ??どこにしたんだ??」
案の定珈琲を拭くよりも先に、私の方を向いて慌てふためき、
少しすると冷静になったのか、近くにあったタオルで床を拭き始めながら…拗ねている。
ようやく拭き終わると…お、こっちを向いた。
「この人、こういう可愛いところが好きだなぁ。」
「え?」
「何でもな~い♬」
にやにやしてるのが表情に出てる私はさぞかし、上から目線に見えただろう。
「誤魔化すなよ。俺はもう浮気なんか許さないからなっ!!」
「はいはい」
ゴシゴシ。何故かレアは自分のTシャツの長い袖を私の顔にオデコに頭のてっぺんまで何かをぬぐうようにずーっと拭き始める。…地味にとても痛いのだけれども…やめてくれない。
「痛い、何すんの、レア…??」
「消毒」
「レアのTシャツで?」
「口がいい?」
意図せず思いがけない言葉に、私の心はドキッとしてしまう。柔らかで陰のない光の顔。
彼が以前しなかった顔。私と結婚するようになってからすべてが吹っ切れたような顔が…段々と私の顔に数センチと言う所まで迫ってる。
冷静に、ああ、私とレアはこれから数えきれないぐらいキスするんだろうな。
何て思えば、
幸せな口づけを交わすの。
「レア、メシア君嫌い?」
「…キスした後にそれは辞めてくれよ。俺はメシアは嫌いじゃないよ。ただ、こっちが最優先だな」
レアの手が背中に伸びて抱きしめる形になる。ドキンドキン…あったかい。レアの鼓動も早くて、私は愛されてるんだなぁと、今までの事を振り返る。
レアが好きで、レアはクレハさんを愛していて…傷つけて、眼の光は濁り。
血のつながったメシア君はまたシアンと言う幸せになれる人を見つけて、
私はレアと別れた日を思い出しては泣いていた。
それが今や。
「そんな口は塞いでやる」
「キャー!!」
じゃれあう。こんな幸せを手に入れるまで私とレアの気持ちはずっと続いて行くんだろうな。
レアの陰が今は無邪気な少年のような、優しい瞳に光は宿り、煙草の匂いはもうしない。
お酒は二人で一緒に晩酌する幸せ。クレハさんには妬けるけれど、メシア君は意地悪だけれど。
二人が居なかったら、
私たちがみんな出会わなかったら、
この幸せは来なかった。
「私、今幸せだよ、レア…大好き」
「じゃあ、一緒に寝るか」
ひょいっと私を軽々お姫様抱っこしたかと思えば、私を今夜離さないだろう。
ずっと思っていた、こんな日が来ること。私は彼を今夜手に入れる。
「最近鍛えていたかと思えば、あの結婚式の言葉のことずっと考えてたの?」
何も言わない。それでも、
嬉しくて嬉しくて、
とても幸せ。
次の章はクレハさんかなぁ…中々こっちで書けなくてすみません。
紫苑の方の「幸せが終わるとき。」もよろしくお願いしますm(_ _)m
そんな俺のこと、許してくれますか?のタイトルはメシア君とレアが絡まっています。
メシア君がシアンに対しての気持ちと、レアがクレハさんを好きだった過去、そして、ティアナが貴方を許します。と言う気持ちを表しています。