不意打ちのキス。
間が空いて大変申し訳ないです(((@@)))ティアナ目線かな。
「ティアナ」
そんな甘い声で呼ばないで。
と言いたくなる。これはいけない、罠だ。
今更思っても遅い。
メシア君はがしっと腕を掴んで、私をそっと抱きしめた。
「ひゃっ!?」
詳しく言うと、私が上に乗っかってそれを逃すまいとメシア君がきゅうっと抱き着いて離さない。
「酔ってるの?メシア君」
「そうだね、ティアナがあんまり可愛いから…」
へらっと、メシア君らしからぬ表情で、笑うものだから、私はなんだか…
「あはは、メシア君、私と付き合ってる時でもそんな顔見せなかったのに」
メシア君なりに、私の前で恰好つけていたんだと思う。
いつしか、メシア君のその鼻に掛けた態度がさみしくて、悲しくて、気付いたら大事に想われているのに…私はメシア君を振ったんだ。
本音で話してほしい。
プライドが高いことも、恰好つけているところも知ってる。
でも、冷たくてもいいから素顔が見たかったんだよ。心を開いてほしかった。レアのことばっかり気にしないでほしい。貴方が私を見て、つまらなさそうに見えたのは、きっとほかの女の子に向ける貴方の楽しそうな顔を見てるのが辛かったからだ。レアのことばかり考えてるほど、私だって一途じゃない。ずるい女狐なんですよ?メシア君。
私も本当は貴方に揺れていたんだよ。好きだって言ってくれて、優しい、貴方が好きだった。
私の知らない顔を独占したかった。
レアはきっとそんな私を許してくれない。
「メシア君は許してくれますか?」
「勿論、好きだよ~、ティアナ」
わかってないなぁとくすと笑うと、私は看護婦と言う自分の職業を思い出し、がしっと彼の腕から逃げると、彼を腕を掴んで持ち上げる。
「さぁ、帰ろう??」
「ん~、やだ~」
「メシア君、彼女いるくせに…」
メシア君の彼女はとても可愛らしい私の友達。
可愛く、媚びない、仕事もできてしっかりしている彼女。
今更どうしようとか思ってないだろうな、私もメシア君も同じく「過去」付き合ってただけなんだから。そう思って、肩を貸そうとしたとき、
メシア君は私の頬にそっとキスした。
「…も~」
弟にされたような不意打ちに、なんだかくすくす笑ってしまうんだ。
「ありがとうね、彼女さん大事にね」
これは、私の秘密。
そう思って、私も彼の頬にキスをした。
嬉しそうに笑うその彼を見て、私も少し過去のことを許せた気がした。
メシア君、酔うとこんな感じです。そして、いるんですよね、彼女…(^^)彼女さんは心が広いので、きっと許してるんだろうな…。