以外と強いんです。
2人の呑みの様子です。
「メシア君、お久しぶりだね」
「相変わらず綺麗だね」
「メシア君こそ、女の子が騒いでるよ?」
照れて朗らかに笑うティアナ。
他の女の子がいくら騒いでも、君は手に入らないと言う既視感。
騒がれて気が引ける気がしてくれる?
嘘だね、そんなのしないくせに。
「ティアナ、呑みに行こうか」
柔らかに自然に微笑んだつもりだった。
けれども、君の体温が熱くて、手をギリギリまで別の誰か<レア>が繋いでこんな遅くにここまで送ったのかななんて、考えてしまう、矮小だな。
「今だけは俺の物で居てよ」
「…何か言った?」
ぼそりと呟いた独り言を聞かれてしまったかと思ったけれど、聞かれたら聞かれたで都合がいい。ティアナを苛めたくて振り向いて欲しくて、子供がオモチャを盗られたくないように、子供っぽい衝動に駆られる。
「メシア君、手…」
「今日は俺に合わせてよ、お礼と言う事で」
「え…でも」
「いいから」
強引にでも優しく手を握る。
壊れないように、貴方を抱きしめたい欲望を隠すように。
居酒屋に付くと、そっと手を離して、ティアナの靴をそっと靴棚にしまう。
お姫様にするみたいに、自然に。ティアナは慣れてないのか、「自分でやるよ~」と言うのだが、ここは譲れなかった。
席に着くと、申し訳なさそうに君が謝ってきた。
「メシア君、ごめんね」
「何が??」
ニッコリ微笑むと、「何が??って、色々…だよ」
ああ…
「元旦那へのフォロー?結婚式での脱出助け?それとも、付き合ったのに別れたこと?それとも…」
意地悪げにネチネチ笑顔で苛めてしまう。
ティアナは結構分かりやすい。あからさまに戸惑って、いっぱいいっぱいな顔をして泣きそう。
「嘘だよ、怒ってないよ」
「…ホント?」
涙目でこっちを観ながら、メニュー表をとって渡すと、
「本当だよ」
嘘だよ。ティアナを誰にも渡したくない。元旦那でさえ、俺は結構むかついていたのに、何であんな男に渡さなきゃいけねーんだよとか少しピリピリしてしまう。
「乾杯しよ?」
ティアナは知ってか知らずか…困ったようなホッとしたような笑顔で、チューハイを差し出した。
俺は最初にしては珍しく、日本酒の熱燗で乾杯した。
酔いたかったし…
ティアナに、レアがいつもビールから飲むという話を聞いていたからか。
違う男なんだとアピールしたかったのかも知れない。
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ティアナは何度か飲んだことがあったけど…
いつも思うんだけども、以外と強い。
「大丈夫、メシア君??」
「へ…平気…」
何だか俺の方が酔ってしまってきた。
ティアナは7杯目。俺は5杯目で…
尚も、芋焼酎なんか頼む物だから、強がって強いお酒を頼んだのだが、自然とティアナが、何だか看護婦というのは納得。今の自分は患者のお兄さんと言う扱いなんだろうか。
「メシア君、吐きそうな時は言ってね?」
「う…」
ティアナを見つめて、可愛いなと思った。膝枕されている。
いつの間にか逆な立場だなと思いつつ、ここが個室で良かったと思った。
「え」
「側に居てよ…」
ぐいっと腕を引き寄せ、キスをせがむように顔を近づけた。寂しい心がお酒で満たされることなく、ティアナの唇が欲しかった。ただそれだけ。
ティアナよ…案の定酒豪設定ようやく出せたよ…昔は弱かったけど、強い設定に…(((((^^)/をい。暫く書けずにすいません。