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勇者が世界を救ったあと、僕は国を作ることにした

作者:あおいにじ
最新エピソード掲載日:2026/02/25
「勇者は光の中から現れた」

王城の大聖堂は、静まり返っていた。

白い石柱が天井高くまで伸び、床には巨大な魔法陣が刻まれている。
幾重にも重なった円環。
古代文字。
七国家共通の召喚式。

中央には若い王。

その背後には天使族の観測官。
両脇にはエルフの演算官。
後列にはオーガの護衛。
記録担当として境界都市の人間。

世界が総出で見守っていた。

理由は一つ。

魔族国家ノクスが、ついに西方三領を飲み込んだからだ。

避難民はすでに数万。

村は焼かれ、川は濁り、空は暗い。

もはや交渉段階ではない。

王が一歩前に出る。

震える声で宣言した。

「異界の英雄よ――
この世界を救ってください」

同時に、天井が開く。

稲妻。

雷鳴。

光が、魔法陣に叩きつけられる。

空気が爆ぜる。

床が軋む。

そして――

白い柱の中心に、人影が立っていた。

20歳前後。

短髪。

白い外套。

まっすぐな目。

剣を持っていないのに、“強い”と分かる佇まい。

場の全員が、息を呑む。

天使の観測官が即座に読み取る。

「適合率、98.7%。
魔力容量、規格外。
世界補正、正常起動」

エルフの演算官が続ける。

「成長曲線、指数関数型」

オーガの護衛が低く唸る。

「……本物だ」

青年はゆっくりと周囲を見回し、

そして王を見て、頭を下げた。

「呼んでくれてありがとうございます」

声は落ち着いていた。

混乱も恐怖もない。

翻訳魔法は最初から完全。

王が震えながら言う。

「あなたの名は……?」

青年は少し考え、

穏やかに答えた。

「アルテリオです」

それだけで、空気が変わった。

この瞬間、世界は理解した。

――勇者が来た。
第一章:はじまりの外側
第二章:観測される側の論理
天使セラ
2026/02/08 20:10
適性測定
2026/02/09 20:10
パーティ戦闘
2026/02/11 20:10
今のパーティ
2026/02/13 20:10
人間の街
2026/02/14 20:10
村での思い出
2026/02/15 20:10
2026/02/17 20:10
やりがい
2026/02/19 20:10
勇者様
2026/02/20 20:10
エリート部隊
2026/02/21 20:10
あとしまつ
2026/02/23 20:10
判断力
2026/02/24 20:10
合同作業
2026/02/25 20:10
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