2:召喚獣を召喚!
「いや馬車無いから暑いし野宿もまともにできないしすっげぇ困るな!」
笑いながら真守がそう言う。
「笑い事じゃないでしょ。」
「ホント馬車とかが欲しいなー。」
「そうだね~」
「おっ。壁が見えるぞ!」
「あの規模から見るに・・・国だね!」
そうして長期間歩いてたどり着いた国へたどり着いた。
「宿でも取ろうか。」
「そうだね〜」
宿屋に入って
「今夜泊めてもらえます?」
「いいですよ。それじゃあ130ペクニアです。」
代金を払い宿屋に泊まる。
真守が散歩している最中にて―――
「おお。そこのあんちゃん。ちょっと話を聞いてくれよぉ。」
真っ昼間なのに酔っぱらったおじさんが話しかけてきた。
「どうしましたか?」
・・・まだそんな酒を飲む時間じゃないだろうに。・・・にしても酔っ払いか?
「それがよぉ。小銭を落としちまってよぉ。」
「理由しょぼくないですか?」
「けどよぉ。小銭落とすのはちょっとしょぼくれねぇかぁ?」
「それは分かりますけど酒を飲むほどじゃあないと思いますけどね。」
「ああ。これは日課だ。」
「日課ぁ⁉」
「ああ。そうだぜ。あんちゃんもどうだ?」
「それ家族居たら結構不味かないんじゃないんすか?」
「ダイジョブダイジョブ。既婚者だし子供も居るから。」
「それなら昼間から何やってんです?!」
「まぁ、俺ぁ不動産をやってるからな。俺が動くことはそんなにねぇんだ。なんたって不動産だからな。」
「うまいこと言わなくていいから少しでも体を動かして働きましょうよ・・・」
なんかいつも俺がボケてるのに今はツッコミに回ってるよ・・・
「それであんちゃんはなにか困ってるのか?」
「俺は冒険者をやっているのだが馬車が無くて不便だったんですよ。」
「それなら召喚獣を召喚すれば良いんじゃないか?」
と教えてくれた。
それは使い獣を召喚し、馬車などの代わりにするというものだった。更に運が良ければ空の飛べる魔物が使役できるらしい。
「成程、召喚の仕方を教えてくれません?」
丁度いい魔物を引ける確率はほぼ運ゲーだな。
「構わねぇぜ?それと専用の手続きが必要のなるから3日かかるぞ。」
手続きとかあるのか。こういうのって森でやるもんじゃないのか?まあだけど
「分かった。」
どうやら1日目には書類を書き必要な理由などを書類に書き、2日目にいよいよ召喚をし、3日目に召喚した種族の報告するための書類を書くそうだ。
「・・・体を動かすかぁ。」
次の日2日目の召喚となった。
まず専用の魔法陣の中の中心に召喚主が自らの血を一滴程(血の量で質は変わらないらしい)で召喚獣を呼び出せる。
「次、古神真守さん。」
お。やっとか。
「はい。」
「では説明した通りにお願いします。それとこのナイフを使って下さい。」
ナイフは支給されるのか。
「はい。」
俺はそのまま台座に登り、魔法陣の中心に行った。このナイフで指を切り召喚獣を召喚するのか。
渡されたナイフで自分の人差し指の先を血が出て滴れる程度に切りつけた。その刹那、魔法陣に魔法陣の縁ギリギリから光の柱が天空に向かっておぞましい音を立て光の柱が立った。
なんだ?召喚ってこういうもんなのか?
「なんだあれは!?」
と説明者すら目を丸くしていた。
こういうもんじゃないっぽい。
そして現れたのは、光に輝きながらそれはもう息を呑むほど美しく、白鳥を遥かに上回るほど大きな鳥だった。
当たりを引けたな。
そうして心で呟いたその直後、
「うおっ、とんでもねぇ鳥を召喚した奴がいるぞ!」
その後10分ほど経つとだだだだと物凄い音で走ってくる音が聞こえてきた。
なんだ?
ズカズカと大きな音を立て、思いっきり扉を開けて入ってきた。
ドア壊れるぞ。
入ってきたのは7,80歳くらいの生意気そうなおじいさん学者とその召使い達だった。
召使いたちがボロボロだし忙しそうだしでかわいそうだなー。
するとおじいさんのほうが
「ちょっ資料貸せ」
「はい」
おじいさんに召使いが本を渡すと言うよりもひったくっておじいさんはすぐにその本のページをめくりながら探すと、
「わかった!あっあれはぁ」
興奮したおじいさんは息を整えると咳払いして告げる。
「不死鳥、フェニックスだぁ!」
やはり最後は興奮気味に本を見せ指を指し、それを掲げながら大声で叫んだ。
俺としての感想はぶっ倒れんぞ。じいさん。なんだけども。
その直後一瞬で近くにいた人々が
「嘘だろフェニックスだと!?」
という声や
「マジか、あの伝説の不死鳥なの⁉」
やら聞こえてきた。
・・・にしても不死鳥フェニックスだったのか。
ステータス画面にも召喚魔獣・・・解析完了。神獣フェニックスと出た。驚いたな。
すぐさまこの事実は街中へと広まっていった。そんな事があったが3日目そのまま書類を書いた。
主な内容は召喚獣の種類やレベルなどの召喚獣の細かい情報を記入するものだった。
絶対伝説獣の欄なんて無いだろ。だって伝説の種族は9割以上の確率で、召喚されないからな。
しかし何故か欄があった。一応聞いてみると
「え⁉あなたも伝説獣を召喚したのですかぁ⁉」
「え?」
「いやだって100年に1回出るか出ないかの確率ですよ!?なのに1周間で2人目って早すぎでしょ⁉」
召喚したやつ誰やねん。なんか面白いんだが。
「誰なんですかその人。」
「え?たしか・・・あっあった。えーと名前は」
「ガーディアンって人ですね。」
ん?ガーディアン?何処かで聞いたような・・・
・・・そうだ!ガーディアンって確か死の守護者の偽名じゃねーか!
しかもかなりやばいとこに流通している情報屋から聞いたが今の死の守護者は確か世界征服だって企んでいるはずだ!
呼び出せたのは権限で直接恐らく伝説獣を脅したんだろうな。来ないと殺すって。
・・・怖ぇーよ。
「しかもその人なんと大量に召喚したんですよ。すごいですよねー。」
あぁ、たぶん片っ端化に脅したんだろう。ん?それなら召喚されてないこいつはおかしくないか?
と考えたが答えは思いつかないし埒があかないのでその事について考えるのをやめるのであった。
ただ、一つ決まったことがある。死の守護者、お前をフルボッコだドン状態にしてやるよ。
3話のデータが消えたので投稿は来週以降となると思います。