前日譚:任された以上に頑張りましょう!
昔に書き上げ始めた初めて作った小説です。
温かい目で見てくれると幸いです。
やっと。帰ることが出来る。さぁ行こう。運命の歯車は今。動き出す―――
皆さんは異世界、と聞いたらどのようなものを思い浮かべるだろう。ファンタジー?パラレルワールド?現在よりも遥かに発達した未来?俺はそんな中でもずいぶんと特殊な世界を歩んでいる。
この世界には魔族と悪魔と人間が居る。
魔族と悪魔は似たようなものだから統括した方が良い、と考える人もいるかも知れないがそうではない。
この世界の悪魔は魔族の一種だ。しかしその本質は違い、悪魔とは人の心の悪を取り去り、己の糧とする魔族。
対して魔族は人に邪悪を植え付け、己の快楽とする種族。魔族と悪魔は相容れない間柄なのだ。
俺の名前は古神真守、今年で49になる。体の年齢は25歳で止まっているのでできれば25歳ということにしてほしい。俺はつい最近までちょっとした旅をしていた。
ちなみに俺の服装は黒い服の上に顔の頬の横まである襟を持ち、丈は足まで近い上着を身に纏い、腰には日本刀を纏っている服装だ。
そうして今日、自宅に帰って来た。俺には妹がおり、その妹の名は古神冴花という。
「兄貴、久しぶり。」
「おう!久しぶりだな。冴花。」
「・・・なんか兄貴、雰囲気変わったよね?」
「そうかもな。」
そう、俺は冴花と再会する前にある出来事があり、性格が変わっているのだ。この話に関してはいつか話そう。
「そうだ冴花。またすぐに旅に出ようと思うんだが。」
「お金がすっからかんに近いけどいいの?」
「あ。」
「無策じゃない。」
「・・・よし!稼ごう!」
「えー。そこんとこは考えていると思ったのに。」
そうして俺達は所持金稼ぎへ向かう。
冒険者ギルドにて―――
「あのー真守ですけどもー。」
「あぁ、真守さんねー。」
「今回はなにするのかしらねぇ。」
「まぁ、どうせ大したことのないことだろ。」
ギルド。F級からS級まで存在している商業から冒険者などを統括している組織。どんな国でもこの組織を媒介して取引が行われる。
「へぇ。盗賊の討伐かぁ。」
「それですか。人の命を奪うのはできないって人が多くて受けてくれないんですよ。」
「その分報酬は上がってるんだろ?」
「そうですね。」
「それじゃあこれ受けるとするか。」
「え。」
「え。」
受付の人と冴花がポカーンとする。
「誰も受けなかったのに・・・」
「大丈夫大丈夫。ゴミ掃除でしょう?」
「ゴミ掃除て。」
冴花がやや引き気味に言いつつ食い気味にツッコむ。
「なに、道の整備だと思ってやりますよ。」
その時、思った。
((いや道の整備ではないでしょ・・・))
と。
そうして盗賊のよく現れる場所へ行ってみる。
「有り金全ておいてけ!」
ボロボロの服で身を包んだ盗賊が下品に飛び出す。
「おー。出てきた出てきた。」
取り敢えず日本刀で斬る。
すると血が出てくる。
「グハッ。何故だ・・・!普通の剣ではこの武具を断ち切れない・・・!」
「直刀だからしっかりと力が入り切るわけでもないし、普通の剣はそんなに切れ味が良くないし普通は切れないだろうな。ただ、この刀は違うんだよなー。」
これを作ったのは俺の行きつけの鍛冶職人だ。そいつに関してはいつか語られる時が来るだろう。
「だが・・・!俺を殺しては絶対に仲間を殺ることはできないッ・・・!」
「別に気にしないからいいのいいの。」
そう言うと空中へ蹴って打ち上げるとそのまま山へ蹴り飛ばす。
「・・・兄貴。普通に不味いんじゃないの?」
「んあ?なにが?」
「いや、ほかの奴らだよ。」
「あ〜ちょっと奴の足跡を魔力で逆探知させて見つけてるから問題なし!」
「ヤベェよ。こいつ。」
軽くチョップをして
「兄に対してヤベェとか言うんじゃありません。悲しくなるから。」
「アッハイ。」
そうしてその場所へ着く。
「なんか・・・」
「言うな・・・分かる。なんとなく。」
それは確実に洞窟だった。
「これ・・・ジメジメするよね・・・」
「分かる。」
「貴様達、何者だ?」
男どもが現れる。
「おっ。かわいい娘がいますぜ。あの男は殺して捕まえちまいましょうぜ。」
「俺が許すとでも?」
真守が睨みつける。
「ヒョロガリ如きに俺等をやれる訳がねぇよなァ!」
「・・・ヘッ。まぁ。雑魚が群がったところで勝てないさ。」
「んだと⁉」
顔を真っ赤にして襲いかかってくる。
「・・・」
無言で刀を振って全て切り飛ばす。
「ほら、言ったろ?雑魚が群がっても勝てないって言うのは。」
にまっと笑顔でそう言った。
「兄貴・・・すごい良い笑顔なのは良いけど嫌な予感がするんだけど」
「まぁ、ダイジョブダイジョブ。気づいてるから。それにさっさと処分すればけるいける。」
「あの野郎に一泡吹かさせてやる・・・!」
大怪我を負ったそいつはそのまま魔法陣の中に自らの身体を落とす。
すると膨大な魔力が溢れ出て・・・
「へ?」
「なんで・・・」
「グォォォォォォォォ・・・!」
それは紛うことなきドラゴンだった。
「これは・・・召喚竜ってとこか。」
「え?」
「まぁ・・・人間が召喚することのできるクソでかトカゲだな。火を吐いて魔法が使える。」
「それはトカゲじゃなーい!」
そうして2人は走り出す。
「それなら・・・そうだ。クックック・・・実験に付き合ってもらうぞ・・・!」
悪い顔をする。
「新技を試させてもらうぜ・・・!絶流斬!」
一気に川の激流が流れるように恐ろしい速度で接近していく。
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ・・・!」
「ガァァァァァァァァァ!」
その次の瞬間。ドラゴンの首は宙を舞っていた。
「はい。いっちょ上がり。」
「兄貴・・・狂ってんのな。」
「ほら。ドラゴン回収して帰るぞ。」
「分かったわ。」
ギルドへ到着すると・・・
「えーっと・・・これは?」
冷や汗を流しながら受付の人が言う。
「召喚竜が出てきたんでしばき倒しました。」
「いやいやいや⁉竜ですよ⁉竜!」
「それは分かりますよ〜馬鹿じゃないし。」
「それなら一人でこれを殺ったのは狂ってる以外何者でもないってのは分かってます⁉」
「やだなぁ〜。ちょっと面白そうだからぶっ飛ばしただけじゃないですか〜。」
「ぶっ飛ばすて。」
「兄貴。引いてるよ。引いてるよ!」
「そんな訳無かろう。・・・え?」
確実に引いていた。
「悲しいなあ。」
ちなみにその後。本来より報酬を大量にもらえたらしい。
今回の前日譚はつい最近出来たもので次の話からはグダグダに感じるかもしれません。
恐らく不定期となると思います。