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迷い  作者: あ行
迷い
6/13

6また

「ふぅ。しかし今回もあの御二方に断られましたねぇ。」

 河川敷。風が草を撫でて心地よい。

「あ!前の奴!」

 うるさ。面倒な奴が隣に勢いよく座った。その衝撃で前髪がふわっと舞う。

「なんですか。」

「見てこれ!すごいから!」

 何かを手で包んでいる。覗いてみる。

「ぷわっ!」

 水をかけられた。髪と顔が濡れた。

「……。ほんとなんですか。あんたは。」

「ぶはは!引っかかったなぁ?!」

 大袈裟に笑う。使いは冷たく見る。その場を去る。

「待って!待て!ごめんって!ほんとに見せたいのこっち。」

 ぐっと肩をつかれる。

 手の上にはキラキラの石があった。

「……。綺麗ですね。」

「だろ。これ道で拾ったんだ。お前にやるよ。」

 ぐいっと胸元まで石を押される。

「拾った物を私に、ですか。ありがとうございます。」

 取り敢えず受け取った。

 無邪気に笑ってる。何故か鬱陶しい。

「うわ!」

 目が点になっている顔で見つめられる。目の前の奴も顔と髪が濡れていた。

「引っかかりましたね。」

「え……!引っかかったって、なんも。てか!そんな事出来んの。なんも無いとこから水が!」

 使いはもう何処かに歩き始めている。まだ後ろから煩い音がする。

 使いはほのかに笑っていた。

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