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腕輪の残留思念

「腕輪に思念が残ってないかこの場で呪符を解き探ろうとおもう」

 誰がするんだろうというのが疑問だった。

「結界を張りなさい」

 修士たちが何人か立ち上がり部屋の四隅に陣をつくり透明な結界を張った。

「誰がするの?」

「呪符を剥がすのは桃宗主」

 短く耳元でこっそりと爛が教えた。

 桃宗主は腕輪を宙に浮かせ両手の指先から力を送り呪符を解いた。

 そのまま腕輪は指と指の間で浮かび精神を同調させたが腕輪に弾かれ桃宗主の体が吹き飛ばれる。

「うっ」

 胸に手を当てているが床に倒れることはなくぐっと踏みとどまり持ちこたえた。

 しかし腕輪は謝砂をめがけるように飛んできた。とっさに腕輪を掴む。

 腕輪から直接頭に映像が流れるように映った。

 多少抜けているところが多いが何となく話の流れが読めた。

 羅衛が妖人のようになったのには美玉が関わっていた。

 美玉の姿があってその後ろに羅衛がいた。

 美玉は子を宿せるならとその祠を拝みに行った。

 数人の家僕を引連れていたがその中に羅衛もいたのだ。

 羅衛は美玉を手に入れれる力を願ったようで祠で腕輪を見つけた。

 腕輪を手に入れると人の生気を吸い高等な妖術が使えるようになり、

 魂魄を喰い凝縮し魂霊丹を作りだしたようだ。

 伝え終わったのか残像のようにすぐに消えた。

「おやすみ」

 腕輪に向かって呟いた。

 謝砂が掴んだ腕輪は動くことはなく邪気も感じない。

 桃宗主は羅衛の思念がわずかに残っていて経緯を探ることができたらしい。

「美麗山の近くに祠がある。そこで腕輪を身に着けて生気を吸い、そして魂を喰う力を得たようだ」

 桃宗主の説明に謝砂が見たことは言う必要はないと黙っていた。

 結界を解き、弟子に支えられて桃宗主は腰を下ろす。

「腕輪はどこにある?」

 不意に聞かれて返事をした。

「持ってます」

 謝砂は腕を上げて腕輪を見せた。

 驚いた桃当主は再び立ち上がろうとする。

「謝宗主ご無事ですか? 邪気が強いものを素手で触れても?」

「感じない」

 爛がさっと謝砂の手から腕輪と取った。

「邪気が払われています。謝宗主が邪気を払われたようです」

 爛の一言に騒然となった。

 分からないがまずいことをしてしまったらしい。

「何もしてない。何も知らないんだ。聞かないでくれ」

 首も振って全身で否定はする。触れただけで何もしてない。

「爛は見ていただろう? 何もしていないと言ってくれ」

 爛は謝砂に構わず優雅に立ち上がり人を呼ぶ。

 爛の服の裾を掴んだがぐっと引っ張られた。


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