時々ボソッとアラビア語でデレる隣のアラブ人
これから連載頑張ります!!!!!
燦々と陽光が照らす教室のなか、僕は隣の席に座っている女の子を見ていた。
その女の子がここへ来たのはもう1月も前の話で、教室の雰囲気は彼女が転入してきた時以前の状態に戻りつつある。
女の子が全身にまとう装束は空に似た水色で、宗教に深い関わりのない自分からしてみれば、その光景にはまだ若干の違和感はありつつも、興味を多分に引くものであった。
彼女の名前はウマーマという。
名前が珍しかったので自宅で調べてみたことがあるが、どうやら300頭のラクダという意味だらしい。
馬なのにラクダなのかとも思ったが、中東ではラクダも馬の一種らしい。
そんな余計なことを考えているなか、教室の静寂を突き破るように彼女は声を発した。
「انا كنت حامل」
「に?」
あまりにも突然だったために、反応してしまった。
一瞬教室がもう一度静まりかえったあと、彼女の左隣の男が急に立ち上がった。なにやら大声を出している。
喜んでいる?
その内、みんなも席を立ち喜びはじめた。
ある者は拍手を、またある者は指笛を。
盛り上がりは留まることを知らない。
僕は全裸になって逆立ちをした。
そして、1週間が経つと、なぜか僕と彼女はこの教室から姿を消していた。
連載終了しました!!!!!!!