鮮血魔女。
皆さん、いかがお過ごしでしょうか??
迷いの森にて人喰い老婆とエリィに合流したアティア一行!!
しかし、人喰い老婆の正体はとんでもない奴であった。
「!?なにい!?足に真っ黒な手が!?足がうごかん!!」
エリィの闇魔法、ダークハンドを振り払おうと、ランジーが必死に足を動かしまくる。
「っざっけんな!!こんなもん!!………ギャッ!」
チューリッぺは、無理矢理歩き出すも、足が手から離れず、顔面を地面に強打する。
「………無駄よ……あなた達程度の力では、私の魔法は振り払えない………命惜しくば、ブルーサファイアを渡しなさい。」
無駄に足掻く老婆2人を見下しながら、冷たい視線を浴びせるエリィ。
「エリィたん!!無事だったのか!?」
「………その【たん】呼びやめてくれない??」
ランスにも冷たい視線を向ける。
「エリィさん!!助けてくれてありがとう!!」
エリィに駆け寄るミラ。
「………私は、ただアイツらを捕まえただけ。」
「お前も、ブルーサファイア目当てだったのか!!でも、ブルーサファイアは一つしか……」
「心配ないわ……ブルーサファイアなら、2人共持っているわ………え?……片方の妖怪老婆から、サファイアが、無くなってる!?」
エリィが2人を指さすも、ランジーの首にぶら下がっていた、ブルーサファイアネックレスが消えている。
「誰が妖怪老婆だ!!ん??ランジー!!!あんた!!ブルーサファイアはよ!?」
それに気づいたチューリッぺが騒ぐ。
「!!??さっきまであったのに!?私のお宝があーーーーー!!!!」
頭を抱えるチューリッペ!!!
ジャラッ。
「ふふん、これか??」
アティアがエリィに向かい、ブルーサファイアを差し出す。
「……あなた……いつの間に??」
「さっきぶん殴った時に、ついでにとった!!」
ニッコリと、白い歯を見せ、笑うアティア。
「ナイスゥ!!」
ミラの魔法で、身体中のベタベタが消えたランスもアティア達の元へ合流。
「………コロス……」
ブチっ!!!
ものすごく、大きな音で、血管が切れた音がする。
「こ、ここまで………ここまでクソガキ共にコケにされるなんてねぇ…………全く………」
「キィエエエエェェエ!!!黙っている私達と思うなよーーー!!??」
荒ぶっている!!ランジーとチューリッぺの怒りがピークに達した!
「ランジー!!!奥の手!!」
「チューリッぺ!!!交わるよ!!」
互いの名前を呼び合い、スライム状に溶け出す!そして…………
「………ふぇ!?溶けた??」
「…………いいえ、ただ溶けただけじゃないわ……(私のダークハンドから楽々逃れるなんて……)」
「!?おい!!なんか、あのスライム共、混ざりあってねーか!?」
異変に気づいたアティア。
「させねえよ!!氷よ!!スライムを凍てつかせよ!!」
ランスの槍から、冷凍波が放出される!!!
その攻撃に気づいたのか、グルグル回転し始め、強風を巻き起こすスライム!!!
バリィン!!!!!
「…………俺の氷が、弾き飛ばされた!?」
「最早許さぬ……!!私を本気にさせた事、後悔するがよいわあ!!!」
老婆の声が響き渡る!!!回転が激しさを増し、見る見るうちに、女の姿に変化してゆく!!!
「なっ、バカな!?ババアが、若返ってゆく!?」
吹き荒れる風を浴びながら、叫ぶアティア。
「………これは!?………恐らく【融合】魔法……魔力と、身体と、心を一体化させる……【特殊魔法】!!…………魔力の質が似ていないと出来ない【大技】………実際にお目にかかれるなんてね………あなた達……気をつけて、融合すると、戦闘能力が、跳ね上がるらしいわ………。」
「ふぇぇ………さっきまでとは比べものにならない魔力だよ………」
相当の魔力に、ミラは腰から砕け、尻もちをつく。
ブワァッ!!!
ピタリ、と風が止んだ、先程の2人の老婆の姿だった液体スライムが、鼻の高い、1人の禍々しい、魔女の姿に変化していた!!
「我が名は、【鮮血魔女】ラヴェンラー!!!待たせたなあ!!クソガキ共!!こうなってしまっては手加減が効かん!!生きたまま、食おうと思ったが、殺す!!殺す!!私を、コケにした事、後悔しながら、死ねえーーー!!!」
「………まさか!!…………人食い老婆が……ラヴェンラーだったなんて……(まずいわ、かなりの格上ね)」
エリィの顔が青ざめる、顔が、だんだんとこわばってゆく。
「ラヴェンラーって、【カノン】姉ちゃんが、最近討伐したって聞いたぞ!?バカな!!姉ちゃんが打ち損じたとでもいうのか!?」
アティアは、先日の夕食時、カノンから、王国任務で、村を襲っていた、ラヴェンラーと剣を交え、苦戦はしたものの、首を飛ばしたと聞かされていた、まさかの相手の登場に、戸惑う。
「カノン??先日の!!忌々しい!!あの黒髪の風剣士の事かあ!!よくも私の体を切り刻みやがって!!………まだあの傷が癒えておらぬわ!!なぜ、貴様らが憎々しい奴の事を知っている!?」
「俺の姉ちゃんだからさ!!……姉ちゃんが、今までで3番目くらいに強かったって言ってたな!」
アティアは身構え、交戦の構えをとる。
「…………一人ではダメ……奴が本当にラヴェンラーなら、私達の力を出し尽くさなけば、勝てない、なぜなら、ラヴェンラーの強さは、噂によると【ソルジャー】3人分でも有り余るそうよ……もしくはそれ以上とも………。」
「ソ、ソルジャー3人分……ゴクリ。」
杖を力強く握りしめて、汗を垂らすミラ。
「…………【パラディン】の強さがソルジャーのおよそ5人分……マジかよパラディンに匹敵するって事か………だが!!ブルーサファイアを手に入れるためにはやるしかねえ!!久しぶりに、本気出すか……!」
「そういや、お前の本気、まだ見てなかったな、期待してるぜ、ランス!!」
ランスとアティアが首をならしながら、ゆっくりラヴェンラーに歩み寄る。
「………ヒヒヒ……なるほどなるほど、貴様あの女の弟か、姉の因果が貴様に………フヒヒヒ!!!いーい事を思いついた!!貴様の首をあの女へのプレゼントとしよう!!そして、泣き、悲痛に歪んだ、あの女の首をもぎ取り!!滴る血を飲んでやる!!………水よ!!我が元に集えよ水よ!!」
ラヴェンラーの脚元に赤黒色の魔法陣が展開!!手を前に伸ばし、【赤き】大きな水玉が出現する。
「姉ちゃんの首をもぐだと??……てめえ……絶対にさせるかよ!!テメエこそ、ここで人生終わらせてやる!!くるぜ!!全員!!戦闘態勢!!!」
「この水は、いやこの【血】は、私が食した人間の血………!!!私が鮮血魔女と呼ばれる所以!!
ブラッディーシャワー!!!」
アティア達に向かって放たれるは、呪われし血潮、この辺りの村には、50年前から、こんな言い伝えがある。
迷いの森に、足を踏み入れることならず、鮮血魔女に出会うべからず、出会えば終わり、逃れること敵わぬ、命の終わり【死】あるのみ、と。
続く。
今日は暑いから、ラーメン食べるニダ。




