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超魔導戦線リクレシア  作者: 超一蘭
16/32

意外な展開。



 「………………。」



 ゆるりと座り、やたらとくつろぐゴリラ、赤い体毛が徐々に白く戻ってゆく。



 「………あーあ、途中で終わったとは言え、ちょい満足だわ、暴れたらスッキリしたわ。」



 そう言うと、ランスとミラを手招きする。



 「油断させて攻撃、だろ??そんな手には乗らねえよ!?」



 「………………。」



 

      テクテクテク………



 「お、おい……」



 ミラは手招きされるがままに歩き出す、そしてそのまま、ちょこんと、ゴリラの前に座った。



 じーっ、と可憐な少女とゴリラが見つめ合う。



 「うん!!大丈夫、このゴリラさん、いい人だよ??」



 「ほれ、青髪、お前もこい。」



 「え?!……いや、人ではないよな??……じゃなくて!!離れろって!!」


  

 「大丈夫!!私を信じて!!」



 ニコリ、とランスに微笑む。



 「……………。(一応、警戒だけはしておくか……)わかったよ!!信じてやる!!」



 ミラの隣に座るランス。



 (変な動きしやがったら槍で串刺しにしてやる。)



 「ほれ、目当てはこのブルーサファイアであろう??」



 ゴリラは、首にぶら下がっていたブルーサファイアを2つ、ミラに投げ渡す。



 「!?ゴリラ……お前……(信じていいのか?)」



 「………いいの??私達、さっき仲間のゴリラさん達、傷つけちゃったのに………。」



 ミラは申し訳なさそうに尋ねる。



 「ああ、あいつらなら大丈夫だぞ??手加減してやったからな、時期に目覚めるさ、それに………ゴリラ、お前、仲間が無事なの分かって戦ってたろ??」



 ランスはそう言うと、ポケットからジャーキーを差し出す。



 「ウホ、よく分かったな!!お前たちが仲間を殺してない事は、初めから分かっていたウホ……このジャーキーは??」



 ゴリラはジャーキーをつまみ、クンクン匂いを嗅ぐ。



 「…………まあ、その、なんだ、信用してやるよ、こっちも急に押しかけたから、仲直りのジャーキーって事で。」



 頬をポリポリかきながら、少し照れくさそうに述べる、思春期のガキ。



 「……………んあ??………肉………??」



 「ピクリ………あ、アティのお目覚めだよ!」



 ミラは即座に起きたと分かった、さすがである。



 気絶していたアティアのアホ毛がジャーキーに反応する。



 「あ、危ねえ!!ゴリラ!!早くジャーキーを食っちまえ!!」



 「??ウホ??」



 その刹那、ジャーキーに向かい、飛びかかるアティア!!



 「ジャーキー!ー!」



 「…………………。」



          ヒョイ。



 ゴリラは座ったまま、アティアを避ける。



 「ウホホッ、まるでワシらと同じ魔物みたいだの!!アティア!!」



 少し面白がっている。



 「ガルルル……!!」



 ジャーキーを寄越さない、ゴリラに、四つん這いになり、威嚇をする。



 「ランス!!ジャーキーある!?」



 「え?……あ、ああ!!それ!!」



 ミラに向かい、ジャーキーを投げ渡すランス。



 「おいで!!」



 「!?」



         ピョーン。



 ジャーキーの乗った、ミラの柔らかそうな膝に突撃!!そのままミラの膝の上で、食事を開始する。



 「ムシャムシャ……ウマウマ……」



 ミラは満足げな顔をしながら、アティアを撫でる。



 「ウファファファ!!スッカリ懐いとるではないか!!面白いガキだわ!!」



 「………マジか、しばらくは目は、覚ますはずないんだが、あれだけの魔法といい、いろいろ規格外だな、マジで……。」



 ランスはマジマジと、ミラの膝で甘えているアティアを見ながら、再びそのあまりの回復力に驚きを隠せなかった。



 「ボリボリ……んー!!上手いウホ!!!何の肉ウホ??」



 「ああ、牛だ。」



 「…………牛………今度狩って食うウホ!!」



 満足げな表情で頬張るゴリラ。



 「へっ……気に入ってもらって何よりだぜ。(ん?俺、魔物と普通に会話してるよな??)」



 「………あり??そういや、俺、レッドコングと戦ってなかったか??」



 ミラに甘えていたアティアが我に帰る。



 「おう、アティア、さっきは殴って悪かったな、首は大丈夫か??」



 アティアの首を指さすランス。



 「……首??………あいでででで!!!ランス!!よくもやりやがったな!?」



 「悪い悪い、でも、お前あのまま戦っても勝ち目なかったぜ……なあ??ゴリラのオッサン!!」



 「ウホ!!その通りって………誰がオッさんだ!?俺はまだ15歳だ!!口に気をつけろぁ!!!」



 急に荒ぶるゴリラ!!!



 「げ!?マジかよ!?悪い!!……………いや年下!?…………いや、見えねえよ、年下には!!流石に!!」



 ゴリラの顔を何度も見るが、納得のできないランス。



 「あ、ホワイトコングに戻ってら……ん??ミラ、その手のブルーサファイア………どうなってんだ??……………いでで。」



 首を傾げ、痛がるアティア。



 「あのね、ゴリラさん、アティと戦って、それで満足して、実はとってもいい人で、ブルーサファイアくれたの。」



 「ふむ、なるほど……サンキューな!!ホワイトコング!!」



 「ウファファ!!いいって事ウホ!!それにしても、アティア!!かなり強かったウホ!!本気で殴り合ったのは初めてウホ!また戦おうウホホッ。」



 「ああ!!こちらこそ!!あんためっちゃ強かったぜ!!俺はまだまだ強くなる!!お互いもっと強くなって、また戦おう!!」



          ガシッ!!



 2人はがっちり握手を交わす。



 「わーい、仲直りだあ!!これで一件落着だね!」



 ぴょんと飛び跳ね、両手を上げて喜ぶミラ。



 「魔物と握手、か、ハハッなんなんだよ、これ、魔物と仲良くなる人間なんざ、見た事ねえ、あのゴリラが特別なのか、あの2人が特別なのか………分からんが、こんなこともあるんだな。」



 呆れ顔で、握手を交わす2人と飛び跳ねるミラを見つつ、新しい発見をしたランス。



 「こいつら、面白えな。」



  ニコリと、笑みを浮かべるランスであった。

 



 



 


 




 


 

  


 


 



 




 

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