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みんなでログオン&ミニギルド会議

 全員で遊びに来たニコの部屋。


 ニコがうれしそうなんがよくわかる。ニコの家は、一人用にしてはめちゃくちゃでかい。これは多分、4人か、6人か、またはもっとでも住めるようなサイズやと思う。

 リビングは普段は使っとらんいう話やけど、確かにな。こんなでかいリビングでつくねんと座っとったら「ネズミにひかれる」とうちのばあちゃんやったら言うやろな。


 ミサがニコが普段使うとる部屋を見せてもらいよったが、こじんまりして、かわいい部屋やったそうや。セブンが見に行くいうんはどついて止めた。女の寝室をのぞきにいくな。ほんまに。


 残りの部屋は、誰も使ってへんいうことで、空っぽになっとるらしい。

 全員リビングでのんびりや。全員、なんやかや持ってきとったから、わけて、ニコがお茶をいれて。


 いわゆるテレビはないらしい。その代わりPCがある。部屋で使うとるやつと、リビングのモニタにつないだんとふたつあって、両方おなじもんが入っとるというので、ちょっと、遊びにいこか、という話になった。


 テストの答えは書けんでも、自分のアカウント名とパスワードが入れられへんオンラインゲーマーはおらん。手が覚えとるんやな、パスワードは。


 画面が特大や。多分50インチぐらいある。パソコン買う時にこんなもんまで買いよったんやろな。

 普段は部屋のノートPCらしいけど、いや、それでもこれ、大きいほうは、ちょっと怖いぐらいでかい。

 ここまで大きいと、そら、迫力あるわな。


 みんなでログインして、家の中を見せたり、カバンの中の整理の仕方をみんなでああだこうだと話し合ったり。regをきれいに箱に並べとるニコには別に意外性はなかったが、シヴァのregは適当に重なってごちゃごちゃに入れてあったり、セブンが意外にどのアイテムもぴたっと並べる位置を決めとったり、ロックのはカバンそのものにはポーチ一つだけが入っとって、ポーチの中にいろいろと並んどったり。


 ロックはよく死ぬので、死体から拾い集めんでええようにそうしたらしいが、lootするほうも簡単やからよく取られるやろうに、そのへんはどうしとるんやか。ミサのカバンにはなぜかローブが3枚も入っとったりして、面白かった。


 ちなみにローブは、ポーチに重ねとくと盗賊はローブをどけてからやないとポーチに届かへんので、ちょっと盗難よけの時間稼ぎにいれてあるんやという。

 俺は、「人によってはアイテムの上下が反転して見える」と聞いたことがあったから、ローブの上にポーチが乗っているように見えたら意味ないと思てやるのをやめた話などを披露した。


 そこからしばらくは、「嘘か本当かわからない、ゲーム内のコツの話」に花が咲いた。

 

 そのあと、先週の会議の話題にうっかり上げそびれた、年少組の2期目のテストの話になった。

 ニコは、何の躊躇もなく全部9割越えである旨を答えて、みんなにほめられた。

 問題はロックの方で、全員の視線を受けたロックは、黙って正座しよった。

 はあ、ま、そんなことやろうと思とった、やれやれや。


「前よりはずいぶんマシ」と言いよるんを、点数をはっきりと数値で出させた。前学期落とした分は約束の8割越えは、まあ偉かった。6割から7割前後が多く、1つは6割に乗っとらん。こぶしを握ってから、わざと大げさにはーっと息を吐きかけて、ガチっと一発入れといたが、ま、前よりは加減しといたのはわかっとるやろ。

 ニコはそれをみて硬直。まあ、チビにはこれでも十分怖いやろうな。


 前学期は聞きださんかったが、これでマシなんやったらよっぽどや。このままやとテスト前にお前の家まで行って勉強見ることにしてもええんやというたらぐっとなっとった。セブンのとこでやった実績がある以上、ロックのとこへも、そら行くかもな?言うたら、「まっさかあ」とは言えんやろ。


 6割に乗らんのはいくら点数がほかで稼げるいうてもあかん、もうちょっとずつでええから、点数をあげられへんかやってみろ、と言う話のあと、座りなおして「ほんでお前、何遍さぼってん」と聞いといたった。


 ロックはあんまりずるいとこのある奴やない。つまり嘘をついたら、割と見抜きやすいということや。もっとひねくれたチビたちを扱うたことがある俺に言わすともう、顔にはっきり書いたある、いうぐらいのもんや。


 ニコには、学校をさぼったら、ケツしばくと言うてあるんや、お前もそうしよか、と脅すと、うっとなっとった。そらそやろ、俺は本気やという線を動かす気はない。


 さすがにカラオケボックスではそうはいかんけど、ここでは出来るぞ、言うたら、勘弁してくれと降参しよった。テスト一週間前は、中へ完全出入り禁止で、ついでにオフでは毎回、さぼってへんか確認をいれるという条件で手を打っておいた。ばれへんと思うなよ、と。


 ニコには、もしかしたらそこの空き部屋を借りるかもしれんから、と言っておいた。ロックは金魚でも飲み込んだような顔をしとったわ。ちょっと本気でびびって勉強せえ。

 ニコにはあんまり、ぴんと来てへんようやが、まあええ。

 今回はええ子にしとったから、ギルドのテーブルの上のあの本はどけたろ、と言うたら喜んどった。


 自制心いうのはなあ。なかなかつかん奴もおるからな。ちょっとぐらいええやろ、いうとこから、とんでもないとこまで行って、死によるやつもおるんや。

 俺はもう、誰も死なす気はない。ちょっとぐらい、いうのんはあかんのや。


 ロックはそのまま、しばらく自主的に正座になっとった。まあこの国で普通に暮らしとったら、こういう態度を外で見せることで相手の怒りを解く、というようなことも出来るようになりよんや。そのあたり、知恵が回るロックを見とると、同じ年齢やのにショックで涙をこぼす、どちらかというと本能的にしか反応しよらへんニコが、幼いんがようわかる。


 そのあと、昼飯を食いにみんなで出て行き、また戻ってきてゆっくりして、駅前で飯を食い、中で会う約束をして帰った。

 のんびりしすぎて、初めて行った家や、いうことをみんな忘れるぐらいやった。


 ニコは帰りに、さびしい、とミサにはちょっと言いよったらしいけど、中ですぐ会うからとなだめたと。


 早うに帰ったらないかんな、とみんなこの際やからとRLの情報もある程度交換することになった。

 ミサとニコはもうお互いの家の場所が分かっとる。ミサの家から20分。この距離が一番近い感じや。つまり駅から歩く時間込みで。


 俺とシヴァが、僅差で30分前後。ロックがちょっと遠くて1時間。セブンが50分ぐらいで、俺らの家の方が近い。


 国まで違うギルドメイトがおるんも珍しないのに、ようもここまで固まったもんや。


「なんかあったら、みんなが来てやれるな」とシヴァ。


 せやな。病気になったとか、そういう時に。ほんまに、身内に妹がおったら…。

 みんな考えてることはそう違わんかったやろと俺は思う。


 ギルドハウスでニコが待ってる。ミサは20分でログオン。俺とシヴァがそのあと10分でログオン、そのあとセブンとロックが来る。しばらくはアヴァロンへでも行きよるやろ。


 駅まで行った時、セブンが言いよった。「全員ノートパソコン持って行って、ニコのとこでオンのオフをやりたい」と。そらまた、わからんでもないけど。


 面白い試みやな。俺はやったことないぞ、そんな手のこんだこと。


 この話をメールで送ったら、ゴンザは残念がっとった。割と仕事関連で動けへんようになっとるようや。ああいう仕事はなあ。


 7月の終わり、ニコとロックはもう夏休み。ええなあ。あいつら9月の終わりまで授業ないらしい。遊びすぎんように気を付けたったほうがええな。ほっといたら24時間落ちよらんかったりしそうや。

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