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新世界で牛狩り

  生産キャラではないときも。Ralにはよく会いました。


 ギルマスが、私の戦闘にさせる練習があると言って、新世界大鉱山の街の、真ん中にある牧場に私をつれて出かけました。


 ギルマスに聞くと、多分この場所は皮を安全に狩るためにあるのでは、ということでした。なるほど、中央街の鹿が出る場所はnewbie狩りの聖地になってますからね。ローブ一枚で皮を狩っている私たちみたいなキャラが、襲われては戻り、襲われては戻り…だいぶPKに慣れたのはあります。


 でもそれがここでは安全に狩れるなんて。乳牛と、牡牛と、羊がいます。羊毛と皮が取れるわけです。生産キャラで鉱石を掘っているときは、牛とか羊なんて目に入りませんが、確かにそういう風に見ると、皮を狩る場所です。


 ギルマスがいつも持っているのと違う感じのナイフをくれました。ギルマスによると、私の刀と同じ振り速度のもので、ただダメージが低い刃物なのだそうです(あとで料理人の包丁かなにかだということがわかりました)服はローブ一枚か、newbie服で、鎧はなくていいと言われました。


 ヘッドフォンで音を聞いとんな?と確認されました。そうです。


 Ichi:よう聞いとけ


 そういうと、ギルマスが牡牛を攻撃します。

 3回当たる音がして、ギルマスが一歩下がります。また、3回音がして、下がる。

 それを繰り返して牛を倒してから、


 Ichi:HPバーを見てみろ


 言われて見ると、ダメージゼロ、フルです。


 Ichi:これが、今日お前が練習する動きや、3回空振りなしでヒットで、後ろに下がりながらダメージゼロで倒す


 牛は倒したことはありますが、そう言われると難易度が高そうです。


 やってみると、3撃入れるのはそこに立っていれば出来るのですが、ダメージが入ります。牛が攻撃するからです。


 後ろに下がると、あれ?空振り1回。カーン、ではなくて、ヒュウっと音がします。

 カンカンヒュウ、ダメージ、ってなるので、全然だめです。STAまで減っています。牛に乗られていますね。


 …と思ったら、ギルマスが武器をふるって私のHPをがくんと減らしました。うわあん、なぜ?私今、なにかやらかしたってことですか??失敗したから?


 Ichi:よし、ニコ、今HPはいくつや


 Nicole:12です、ギルマス


 Ichi:ほな、6回当たったらHP全損や。当たらんように下がれよ、さっきのをもう一回やってみい


 2ヒット、1ミス、下がる。2ヒット、じゃない1ヒット、空振り、もう1ヒット。下がる。

 うわあ、難しい。


 そしてHPがもう…慌てて包帯でヒールします。この牛、鹿より強いです。

 鹿なら1ダメージなのに!


 ギルマスの雷がまた落ちて、10HPぐらいまで減ります。うわぁん、ギルマス無理です、ギリギリすぎです。


 Ichi:again, Nico

(ニコ、もう一回)

 Nicole:awwww

(うわぁん)

 ダメージは2ポイントとはいえ、実際残っているのが10ポイントぐらいしかないのですから、すごく怖いです。


 3撃入った、と思ったらダメージが。一歩下がって、2撃、あ、下がりすぎで空振り?


 Ichi:ふらふらしとると、当たるぞ


 Nicole:無理です、ギルマス、怖いです


 Ichi:真剣にやろうという気になるやろが


 Nicole:だって、ぎりぎりで


 Ichi:つべこべいうとギリギリまで削んぞ


 Nicole:ギルマス、スパルタです


 Ichi:どこで覚えたそれ


 ギルマスがもう数撃、私にナイフで攻撃を入れました。


 Nicole:no, no!

(やです!無理!!)

 Ichi:u can do that, try again

(出来るやろ、もう一回や)

 Nicole:s too low, like 4 on me

(少なすぎです、4ポイントしか残ってないです)

 Ichi:enough if you backstep in time

(ちゃんと下がれば十分足りる)

 Ichi:do it or I will give you one more slap

(さっさとやらんともう一打ちくれるぞ)

 Nicole:aww

(むーりーー)

 1,2,3、あ、ぶつかって、HPがあと1で、スタミナが減ります。うわぁん、死にます!普段はあんまり気になりませんが、このギリギリになってからのSTAバーの減りで、動きづらくなったり、隣のモンスターが乗り越えられなくなって、死亡率が突然上がるのです。


 …と思ったら、誰かがヒールを?


 Dee:heyla, gal:D

(やあ、かわいこちゃん)

 Nicole:Ral!!!

(ラール!!)

 Dee:guild master Ichi, hello

(ギルドマスターイチ、こんにちは)

 Ichi:hello

(こんにちは)

 Dee:I think she works better with more HP, she is scared stiff

(もっとHPがあったほうがいいんじゃないか?おびえてガチガチじゃないか)

 Ichi:but I want her to work seriously

(真剣にやってほしいからな)

 Dee:don't worry she will, I will keep eyes on her:D

(大丈夫、俺が真剣にやらせるよ)

 Ichi:will you?

(いいのか?)

 Dee:yep

(もちろん)

 ギルマスは私に12HPほどは残してくれました。さっきよりましですが厳しいです。


 Ichi:you can finish this practice when you can do the move perfectly

(完璧に出来るようになったら、練習終了でいいぞ)

 Ichi:or your HP gets full without healing, k?

(ヒールなしでフルになるまでか、どっちかで)

 Nicole:yes, sir

(イエス、サー)

 Nicole:so, I need to hit 3 times consecutively, back one step without any damage

(つまり、三撃続けて入れて、ダメージなしで1歩下がるのが出来ないとダメなの)

 Dee:ahhh ok

(あー、あれか、わかった)


 何度やっても、空振りか、下がりすぎか、HPが落ちるかのどれか。がっくりです。



 Nicole:guild master said I can quit this practice when my HP is full or when I master this maneuver.

(この動きが出来るようになるか、HPがフルになるかってギルマスは言ったけど)

 Nicole:it won't happen! ever!

(そんなことにはもう絶対ならない!どっちも無理!)

 Dee:try two hits, instead of three

(三撃じゃなくて、二撃で試して)

 Dee:one-two,backstep, one-two, backstep

(1、2、下がる、1,2、下がる)

 Nicole:hmmm okay

(うーん、やってみる)


 こっちの方がなんとかなりました。音を2回聞いて後ろに下がる、2回聞いて後ろに下がる。



 Dee:GJ

(よく出来たじゃないか)

 Dee:next step is watch the bull

(次は、牛を見るんだ)

 Dee:forward, dip, up, then shake. see the pattern

(前進、頭を下げる、あげる、振る、このパターンを見てごらん)

 Dee:you get the damage on "up"

(ダメージは「あげる」の時にくるんだ)

 Nicole:let me watch

 (ちょっと見てみる)


 ひとあし進んで、頭を下げて、上げて、頭を振る。これが一組のようです。



 じっと見ていたらうっかり死にそうになって、ヒールをもらってしまいました。

 何度かトライして、クリックのタイミングを見計らいます。


 足が前に出る瞬間がいいようです。


 今、出来ました!後ずさりしながら、何匹か倒します。


 Ralにお礼を言います。あ、でもさっきヒールをもらってしまったから…。


 そう言って、もう何匹かやっておきます。


 焦ってよく見ないと失敗しますね…。


 最初のクリックのタイミングが問題みたいです。

 Ralは、私がまじめに練習していたと証言してくれると約束してくれました。

 まじめにやらないとぶっ飛ばされるのだ、という話は、大笑いされましたが本当に冗談じゃないんですよ、ギルマスのあの、HPバーをゼロにして、STAバーだけこのぐらいか、と削っておくの、あれ絶対特技だと思うんですよね。あんまり他のギルドであんなにギリギリに削る人を見たことがないです。


 まあ…他のギルドのお説教現場なんて、まず見ませんけれども。


 Nicole:Sorry for wasting your time, Ral

(時間を無駄に使わせて、ごめんなさい、ラール)

 Dee:not sorry, gal,it's not correct

(sorryじゃないよ、間違ってるよ、かわいこちゃん)

 Nicole:sorry,I am not really good at English, English is my second language

(英語があんまりうまくないのです、ごめんなさい、第二言語なんです)

 Dee:Not that *hugs*

(そうじゃなくて*ハグ*)

 Dee:say,Thank you,is much better than sorry

(sorryじゃなくて、サンキューだよ、そのほうがずっといい)

 Dee:time with you is not wasted at all

(一緒にいる時間は無駄だなんて思ってないからね)

 Nicole:Thank you!

(ありがとう!)

 Dee:yep, that's better

(そうそう、それでいい)

 Nicole:*hugs*


 Dee:*hugs her back*


 Dee:you are welcome, really :D

(お安い御用さ、いつだって大丈夫)

  Ralはいつだって、助けてくれるのです。やさしくて大好きなのです。


 ギルドハウスに帰って、シヴァも、セブンも、ロックも出来ますか?と聞いたら、みんなで大鉱山街まで来て、見せてくれました。みんな、パッと出来るんですよね…。さすがです。


 シヴァは、この振りの早いのではなくて、もっと遅い武器の方が好きだそうです。そっちの方をよく練習したと言って、この振りが早いのは、空振りしそう、と笑っていました。


 セブンは、あ、ちょっと待ってと何度か試していましたが、すぐ出来るようになっていました。


 ロックはこれをだいぶ前にギルマスに教わったことがあるそうで、問題なく出来ていて、えー…ってことは出来ないのは私だけですよね。

 はあ…。今に始まったことではありませんが。

 強くなるのは難しいです。

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