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アップデートで新世界へ

 最近出た新バージョン。インストールでアップデートすると新しい町がこの世界に新しく足されることになって、中央の街の中の試薬屋さんの魔法陣の上で呪文を唱えると、この新しい街のある新世界に着くということになっています。


 最初は、誰かがこの新世界の入り口から街まで踏破して、マーカーを作らないといけません。シヴァとセブンが走っていきました。マーカーと、regと、簡単な装備だけで走って、街についたらマークして、新世界の入り口のマーカーまで魔法で飛び、魔法陣を経由して帰ってくる、とこうなっているようです。


 ダンジョンとかもあるので、いろいろマークして歩くそうですが、まずは安全圏の街から。なんと、街の安全圏で掘れる大きい鉱山の街が新世界にはあるそうです。

 きっと鉱山PKにうんざりしたプレイヤーからの要望が高かったのでしょう。


 そんなわけで、BB全員が、シヴァとセブンがマークしてきたマーカーをもらい、新しい場所へついたわけです。ついでにAvaタグの私の生産キャラもマーカーをもらいました。


 大鉱山!街中で、PKを心配せずに掘れる鉱山だなんて、うれしいです。

 実は鉱石掘りはスキルがかなり上がっていて、この前ピンクの鉱石が掘れるようになったのです。


 スキル値によって、掘れる鉱石が違います。銀、黒、銅、金、ピンク、緑、青とこういう順番で掘れて、ピンクがスキル90%から。緑は95%から、青は98%から。ピンクのアーマーもいいなあ…と思って、今集めています。


 ただ、鍛冶スキルのほうはまだ低くてピンクのインゴットがまだ使えません。だから貯めているだけです。色付きのインゴットは全部銀行に貯めています。アイテム数が問題になるのですが、重さの方はあっても大丈夫なので、こういう素材系は貯めておけるのです。


 セブンなんか「鉱山掘りの、何が面白いのかさっぱりわからん」と言っていますし、ロックも「まあ、必要だしね」ぐらいの感じで、シヴァとギルマスも時々はやるそうですが、私みたいにためておいたりはしないそうです。


 青い鎧とか、緑の鎧とかも、作ったけど、失敗してインゴットが燃え尽きてHQでそろえるのはあきらめた、とシヴァは言っていました。

 ギルマスは緑とか青よりは銀色や黒のアーマーの方が好きで、「そんなきらきらしたもんはいらん、PKのエサや」とか、断然いらないという感じですが、セブンは銅色とか、金色のプレートメールを「かっこいいから」と持っているそうです。ロックは「自分で作りたい」と今集めていますが、私より生産にかける時間が少ないので、まだまだだとか。


 ミサ姉は「日本人ギルドの人に頼んだのよ」と言って、ピンクのアーマーを見せてくれました。すごくかわいいです。うらやましいです、ピンクのアーマー…。

 セブンには、ニコはPKに取られるからやめておけと言われました。自分で作って、街でしか着ないです!外に行くときと、ダンジョンに行くときは、銀色の普通のにしておきます。


 PKが出ないと思うとうれしくて、鉱石掘りに行く時間が増えました。スキルが上がるといろいろな色の鉱石が掘れるのですが、毎回グリッドによって、出る場所が決まっています。そのスキル値に到達するまでは銀の鉱石しか出ませんが、たとえばスキル値75になってからその場所を掘ると、金色の鉱石がとれて、「あ、ここは金色だったのね」とわかります。スキル値さえ足りていれば、そのグリッドは毎回金色が出るわけです。


 1マスずつしらみつぶしに掘って、何色が出るかを覚えておくことになります。つい、黒ばっかり掘ったり、金色ばっかり掘ったりして、貯めてあるインゴットの数を揃えたりして、ここまで鉱石掘りが好きになるとは思いませんでしたが、ついつい、増えるのが楽しくて、この大鉱山に私は足しげく通っていました。


 ある日のこと、私にピンクのボディアーマーを差し出した人がいました。交換ウィンドウは、アイテムをドラッグされたら自動で出るのです。

 *smiles* という感情表現を出しているその人は、ツルハシを手に持っているので多分鉱石掘りと鍛冶のスキルがある生産キャラでしょう。


 すごくかわいいです、女性用のピンクのアーマー。ほしかったんですよね…。


 Nicole:thank you! I cannot use pink ingot yet, but I wanted to have this for a long while!

(ありがとう!まだピンクのインゴットが使えないの。でもずっとこういうのが欲しかったから)

 とつい、喜んで受け取ってしまいました。


 Dee:good to hear :D

(それはよかった)


 これが初対面でした。

 私は急いで銀行へ行って、ピンクのインゴットを100個取り出すと、Deeを探しました。このアーマーを作る時の所要量は50個以下のはずですが、失敗するとインゴットが目減りするのです。でも100個ぐらいあれば、多分1つは出来るでしょうし、スキル上げにも役立つでしょう。ただでもらうのは悪いですよね。インゴットは労働の成果なんですから。



 掘っているDeeを見つけて、インゴットを差し出します。


 Nicole:*smiles*

(にっこり)


 Dee:oh, you don't have to!

(別にいいのに)

 Nicole:I know, I just want to

(それでも、一応ね)

 受け取ってもらって、また掘りに戻りました。掘るのが好きな人ばかりではないでしょうし、スキルが少しでも上げたいから掘るけど、ぐらいの人が多いのを知っています。

 それ以来、大鉱山で会ったら時々おしゃべりする仲になりました。


 Deeは、私よりずっとスキルが高くて、すぐスキルカンストに到達していました。


 Dee:Nicole, can you sell me golden ingots? I got an order

(ニコル、金のインゴット、売ってもらえないか?注文が来てるんだ)


 スキルカンストで名入りの鎧や武器を作れるようになった職人さんは、生産をしない人から注文を受け付けることが結構あります。made by XXXXと名前の入った武器や、鎧が使われ、名職人として名前が売れていくのは楽しいものです。ただ、うっかりあんまり格好よくない名前をキャラに付けたら、そのキャラの名前が銘入り武器に入ってしまいますから、そこは考え物です。たとえば、キャラの名前がoops(おっとっと)だったら

[high quality katana made by oops]

(ハイクオリティ刀、銘はおっとっと)

 ――になってしまう、ということです。


 私の生産キャラの名前はnicoleなので、made by nicoleというのが出来ることになり、まあおかしくはないですよね。そういうことに気を付けて名前を付けないといけないというのに気づくのはnewbieの頃ではなく、ずいぶん経ってからだというのが厳しいところです。


 私はもちろん、金のインゴットを銀行に貯めていましたから、Deeにインゴットを売ることが出来ました。


 Dee:thank you gal ;) you are a good un

(ありがとう、すごく助かるよ)

 nicole:you are welcome!

(どういたしまして)

 一生懸命掘っているものですから、鉱石掘りスキルの方が上がり切るほうが早かったです。そんなわけで、1グリッドずつ掘るわけです。ピンク、青、緑は特に貴重です。青なんか、もう大鉱山でも数か所。掘ったら何分かしたら再装填(というのはちょっと鉱山に使う言葉ではないかもしれませんが、リソースがまた採れるように、リセットされます)されるので、そのたびにそのスポットだけは掘りに行って、少しでも青や緑が取れるように頑張るわけです。大鉱山には青のスポットが4箇所ありました。


 その話になった時、

 Dee:I only know 3 spots

(三か所あるよね)


 nicole:in this mining town I think 4 spots available

(四か所あると思うんだけど)

 というわけで、お互いのスポットを比べあいます。


 3箇所目までは同じです。4箇所目は、3箇所目のスポットの、1マス奥にあるのです。


 nicole:4th spot is in front of me

(ここ、真ん前に4つめがあるの)

 ここの真正面。と前に立ちます。


 Dee:I know that one

(そこは知ってる)

 nicole:one spot yonder that one, one more spot

(違うのよ、そこよりひとマス分、奥)

 Dee:oh,yeah, I didn't know this one!

(うわ、ほんとだ、知らなかった)

 nicole:see? there are 4 spots.

(でしょう?4箇所あるのよ)

 生産者の楽しみを分かち合う、素敵なお友達です。インゴットを貯めているせいで、どの色を頼まれても割と出せるため、結構な頻度でインゴットをDeeには売りました。Deeは、お礼にと面白いアイテムをくれたり、ピンクの鎧とかをくれたりするのですが、私が絶対、お返しなしに、無料では物を受け取らないということは尊重してくれました。


 日本人の間では割と当たり前のことだったのですが、アメリカ人の間では「くれるっていうなら、いいんだよね」的に無償でもらってしまう人が多いため、ちょっと珍しがられました。


 日本人は、まず大体鎧だの、武器だのをHQで作ってほしいとか、銘入りの鍛冶アイテムが欲しいとなった時、インゴットを作ってくれる人に渡します。余った分はどうぞ、と来るか、お礼としてほしいアイテムがあるかぐらいのことは聞く人が多いです。


 ですが、外国人は滅多に材料を持ってきません。自分で銘入りが作れるようになった後、それがよくわかりました。びっくりするぐらいはっきりと、持ってくる=日本人、持ってこない=他の国の人、と分かれていました。その話をDeeとして、文化の違いって、それほどないようにみえて、あるものだねと感心したものです。


 外国人で材料を持ってくる人は、大抵「すごくいい人」と思ってよく、他人を尊重して言葉遣いも丁寧で、人にもやさしくて、niceなプレイヤーで、私は生産キャラの鍛冶スキルがカンストしてからは、この人にものを頼むときに材料を持ってくるかどうかで、親しくするかしないかを判別したぐらいです。


「材料を持ってきて、注文し出来たと連絡すると取りに来る」

「ほしいものだけを告げて注文し、出来たというと、受け取り場所を指定して持ってこさせる」

 この差です。日本人はもれなく前者でしたが、他の国の人は、両方が混ざっています。前者は少なく、ナイスなプレイヤーを選別するのにもってこいの基準でした。


 私は「材料を持ってこないと作らない」と公言して、注文を絞りました。特にプレートメールの青なんか、HQを作ってみたくて、青いインゴットを1000個もそろえてからトライしたのに、胴、足、首、頭、手の5パーツがそろいませんでした。必要インゴットはどれも50個以下なのに、ですよ。


 青のインゴットは掘るのがとても面倒なのです。PK覚悟で走り回り、青が掘れるスポットを街の外まで探し回りましたが、全部で30スポットもなかったぐらい。全スポット回って歩いて、半日掘っても100個に届かず、青のインゴットはプレイヤーが販売する材料の中では一番の高値。誰も売りたくないんですよね、青って。


 緑もかなり高くて、やはりパーティとか、表彰式とか、騎士の任命式とか、御前試合といったイベントで身に着けるのに見栄えがするのでせっせとみんなに鎧を作ったものです。なかなかHQにならず、普通のも多かったですが、見栄えだけでいい時は、みんなが着てくれたのがうれしくて。


 青の普通のクオリティのは2セット出来たので、シヴァとロックに、要りませんか?と言ったらもらってくれて、戦わないイベントの時は着てくれました。青を着ている人は少ないので目立ちました。


 セブンの希望は緑、ギルマスは黒でした。黒はインゴットが珍しくないので、たくさん消費しても大丈夫だったので、全部HQに出来たので、うれしかったです。ミサ姉にピンクのをもらって、着てほしくてお願いしてもらってもらったり。ミサ姉はもう、他のがあったのに、私のを着てくれました。みんなが並ぶとかっこよくて、とても素敵でした。

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