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捕縛と解決と、後始末

 ちょっとしてからセブンがニコを連れてきた。HPはほとんどない。STAもギリギリ。もう半撃で死ぬぐらいまで減らされよる。自然回復の度にセブンが小出しに削っとるんやろう、ダガーで殴られながら入ってきよった。

 セブンも案外小器用なことが出来よんな。てっきり幽霊でゲートしよると思うとった。


 Rol, found her thx, not sure, but better have one of u Avalon, plz come to BBGH

(見つけた。ありがとう。理由はわからんが、アヴァロンも同席したほうがよさそうかと。誰か寄越してくれ)

 メッセージは出しておいた。


 普段と装備が違うな…。アバターを見ると、マジックの刀?そんなもん持っとったんか、珍しいな。鑑定キャラで見なわからんけど、大体刀いうだけでマジックは珍しのに。普段より防御が上がる装備をしとるし、アクセサリもdex上げやら、str上げやら、えらい豪華というか、なんというか。これからどこへ討ち入りや、いうような恰好や。

 この感じやと、つまり未遂や。どこへ飛び込もうと思とったんやろな?


 Blackyと、Roland、それから女王が家の裏に到着した。

 Blackyこと、Blackarmは、交霊術スキルの持ち主。戦闘に使うスキルではないので、丸一つスキルスロットをつぶしているのに誰とでも互角に戦いよる凄腕や。


 ロールプレイヤーで、骨兜をかぶって黒いローブを着て、きらびやかなプレートメールのアヴァロンガードに混ざっとる異色の戦士やな。いつ死んでもいいように、準備をしているのさ、わははは、みたいなロールプレイをしとる。


 幽霊の言うことがわかるのと、幽霊を一定時間可視化させるスキルもある。殺して幽霊化しても逃がさんようにするのに来てもらった。


「ちょっと黙っとけ。逃げようとしたら死なすからな、幽霊なっても見えるから、逃げようとか思うな」と言うてから、セブンに「そのまま足止めや」と指示を出して、全員座れるようにした。

 途中で自分で包帯を巻いてHPを回復させていたのでセブンが二、三回殴りつけとったが、まあしゃあないやろ。


 全員落ち着いたところで、ニコをその場に立たせて、英語でええから、説明せえ…ということになった。


 シヴァと、ミサがヒールをかけたのでもう一回削る。

 ――と思ったら、ちょ、おい、ミサ!ミサのクロスボルトが刺さる。キャラがのけぞる大ダメージ。

 7thのフレームが足元から立ち上って、殺された。


 シヴァがrezをくれる。はあ。久しぶりに死んだな。


 Ichi:wth, missa, stop that

(おいミサ、やめんか)


 Missa:ニコ、大丈夫よ、このクロスボウ持ってて、シンイチに負けたことないから。シンイチ、ちょっと怖すぎよ!もうちょっとやさしく!Be gentle to her, Ichi, there must be a reason

 7L7:こっわ、ミサそれ、すごいな、今度撃たせて

 Siva:ニコ?隠していることがあるなら、もう全部言ってしまったほうがよくないか?tell us everything

 Nicole:だって…but

 Missa:ニコ?シンイチは殺すから、私たちに話を聞かせて?


 ミサはもう一回撃ちよった。おい!


 Ichi:okok, missa truce!

(わかったわかった、ミサ、休戦)

 本気で撃ったやろ、今。ほんまに。

 ロックが包帯ヒールを出してくれた。危うくreskillやないか。newbieやあるまいし。


 Ichi*sigh*

(溜息)

 Ichi:I swear not to hit Nicole until she finishes speaking

(ニコが話し終えるまで殴らん。誓う)

 EVかい。おうわかったわかった。

 Ichi:and after

(話終わってからもな)

 ギリやな。


 Roland:witnessed!

(証する!(聞いたからな!))

 Lady Titania:witnessed!

(証人になりましょう(見届けますからね))

 おう、女王もローランドも、乗りよった。

 まあなあ…。かわいがっとるもんな、ふたりとも。


 Ichi:Peace, brothers and sisters, I will listen

(降参。ギルドの兄弟姉妹たちよ、武器を降ろしてくれ。話を聞くよ)

 ほんまにもう、ギルマスの威厳ちうもんをやな…。


 Ichi:ok, Nicole, explain

(いいぞ、説明しろ)

 そのあと、ログをあけて、ニコがしゃべりよる英語を読むとまあ、こんな感じや。


 鉱山町で会ったnewbie、ロビンに、いろいろまあ教えたり、PKされたときにインゴット分けてやったり、インゴットが100個になるたびにバンクに走って預けるほうがええとか、そんな話をしとったらしい。仲良うして、ちょっと面倒見てやって、newbieにやさしくしといたわけや。

 うちのギルドに入れてくれと言うので、伝言は、まあ、聞いたな。鉱山町を見に行って探してみたことはあるんやが、まだ見たことはない。あんまり目立たんプレイヤーやったようで、噂も見つからんかった。


 そいつが、結局入ったギルドが、さっきの宣戦布告のKVらしい。ほんで、そのKVは、入ったはええけども、あんまり面倒見のええギルドやなかったらしくて、ちっともスキルが上がらんと。

 ニコが、じゃあアヴァロンへ来て、スパーリングをしよう、私の戦士がスパーリングするから、すぐ上がるよ、とまあ、そいう感じに誘いよったわけや。

 アヴァロンには、ニコの生産キャラがおるから、sponsorをニコが引き受けたら、多分すぐ入れるから、というのはまあ、そうやろな。いきなり飛び込みやと、試用期間を置くギルドは多い。でも、すでにメンバーになってるもんの口利きがあれば別ということや。


 ギルドに入ったはええが、出る方法がわからんかったロビン(ニコも、どうやってギルドから外れるかは知らんかもな。あとで教えなあかん)は、ギルドマスターに外へ出してくれと言いに行った。


 わけをきいたKVのギルマスはギルドのメンバーをそそのかして外へ出して、自分のところへ囲い込んで人数を減らすのは自分への敵対行為やと、そう言いよって、ニコをKOSにすると、自分のギルド員に周知しよったもんで、ロビンはびっくりして、ニコは別に殺されに行ってもいいかなあ、ぐらいのことを思いよったらしい。


 宣戦布告でBBみんなに迷惑がかかるし、丸腰で走って行って、reskillになっとくか、と思ったけど、プライドが高そうなので、とりあえず武装して特攻かけて、何回か殺されて、戦争回避にしてもらえるように頼もうと思ったという、強気なんか気が弱いんか、ようわからん作戦になっとるが、まあそういうことのようや。


 話がややこしいんは、このKVは、アヴァロンの同盟になっとるということで、味方の味方同士が敵になっとる、いうとこやな。


 Ichi:ok, nico, we understand what happened.

(何があったかわかった)

 Ichi:The thing is

(大体やなあ、)

 Nicole:*close eyes tightly*

(ぎゅっと目を閉じる)

 ミサがまた、撃ちよる。


 Ichi:hey, missa! I ve done nothing!

(おい、ミサ!俺は何もしとらんぞ!)

 半分持ってかれとるもんなあ。やめてほしいわ


 Ichi:ニコもそんなにびびんなや

 7L7:why cant we kill them all?

(全部殺せばいいんだろう?)

 Nicole:!that is a bit extreme, I suppose

(それはやりすぎのような気がしますけれど)

 Lady Titania:Ichi?

(イチ?)

 Ichi:yes, your majesty?

(おう、陛下)

 Lady Titania:I will take over

(私が、引き受けるわ)

 Lady Titania:I will talk with KV.

(KVと会談する)

 Lady Titania:Nicole, dear? Don't worry, I will make everything smooth

(ニコル、いい子ね、心配しなくていいわ、全部うまくいくようにするから)

 Lady Titania:and if your friend Robin wants to come under the banner of Avalon

(お友達のロビンも、アヴァロンに来るなら受け入れ出来ますからね)

 Lady Titania:we welcome him

(あなたのお友達ですもの、歓迎するわ)

 Nicole:Really and truly? thank you, m'lady!

(ほんとにほんとですか?ありがとうございます、ティタニア様)

 Ichi:Roland? will you explain Nicole why we are so upset?

(ローランド、ニコになぜ俺らがこうなってるのか説明してくれ)

 Ichi:Missa's crossbolt is really thick, it hurts

(ミサの矢が刺さりすぎだ、痛いってマジで)

 Ichi:I think she won't hit you as hard

(ミサはローランドは俺ほど撃たんだろうからな)

 Roland:I hope not, Lady Missa

(だといいんですが、レディ・ミサ、頼みますよ)

 Roland:ok, Nicole, stand here, in front of the corner

(ニコル、そこの角へ立ちなさい)

 Roland:face the corner there

(隅の方を向いて)


 立ち上がったニコが、部屋の端へ連れていかれた。隅の方を向かされている。


 Roland:in our country, kids who misbehaved have this corner time

(うちの国では、悪いことをした子は部屋の隅に立たされることになっている)

 Roland:stay calm and think, what was your mistake?

(落ち着いて、考えてごらん。何を間違えたのだと思う?)

 Roland:what should you have done instead of run away and tried to be reskilled?

(逃げ出して、reskillになろうとするより、他に出来ることがなかったかい?)

 Roland:tell us when you come up with some answers, we will wait

(答えがわかったら、言いなさい。待つからね)

 Nicole:are you mad at me, guildmaster?

(ギルマス…まだ怒ってますか?)

 Ichi:*sigh*

(はあ、やれやれ)

 Ichi:can I say yes with Missa's crossbow ready? no, Nico, s okay

(ミサのクロスボウがこっちを向いとる時に、おう、と言えるとでも?もう怒ってへんから)

 7L7:Can I kill that KV all?

(KV全員、殺していいか?)

 空気を読め、セブン。EVかましておいた。


 Nicole:probably I should go without those weapon and armors, they are magic

(武器と防具は置いて行った方がよかったかも…マジックだし)


 絶対、全員がハァ…と思ったに違いない。まあ、俺はマジックの刀は持ってないし、lootされたらもったいないとは思うけどな。

 微弱魔法の小ファイアーボールをニコに撃つ。


 Ichi:wrong, try again

(不正解。考え直せ)


 だから、ミサ!クロスボルトはもうええから。きっついなあもう

 ロックはせっせと包帯ヒールに勤しんどる。こんだけ減っとったらまあ、上がるわな。


 Ichi:If Rock does the same thing, what do you think?

(もし、ロックが同じことをしたら、どう思う?)

 Nicole:why didn't he tell us

(なぜ相談してくれなかったんだろうって)

 Ichi:see?

(ほらみろ)

 Nicole:but I do not want to trouble you guys

(迷惑をかけたくなかったのです)

 Nicole:I do not want to be a burden

(お荷物になりたくなかったの)

 Missa:No, sweetie, you are not, we love you, nobody thinks that you're a burden

(いい子、大好きよ?誰もお荷物だなんて思わないわ)

 Missa:We help each other, and it does NOT mean to be a burden of anybody

(誰が誰の重荷だとか思わないものよ、みんなが助け合うのだから)

 Ichi:If Rock asks you to help him, you do whatever you can, right?

(ロックが助けを求めたら、なんでもできることをするんちゃうんか)

 Nicole:ye-es...

(それはそうだけど…)

 Rock:and do you feel that I am a burden?

(そうなったとして、俺のこと迷惑だとか重荷とか思う?)

 Nicole:No, not at all, I am glad that I can help you, if I can, that is

(ううん、全然。出来ることがあるのはうれしいと思う、もし出来たらだけど)

 Ichi:The same thing can be said to you

(お前にも、同じことが言えるんやぞ)

 Siva:We are all glad to help you

(出来ることがあるのは、うれしいことなんだ)

 Roland:you silly duck, it is simple, really

(お馬鹿さんだなあ。もっと簡単でいいんだよ)

 Siva:you should have told us about the trouble and let us help you, k?

(なにかあったら、ちゃんと言うんだ、俺らに持ってこい、いいね?)

 Lady Titania:or told me or Roland, anyone in Avalon

(私や、ローランド、アヴァロンの誰にでもいいのよ?)

 Missa:We are worried, sweetie

(心配したのよ)

 Missa:we really do not want to see you reskilled

(reskillされるのは見たくないから)

 7L7:then we could reskill that guild master lol

(あっちのギルドマスターをreskillだな、わはは!)

 Ichi:seven, silence, or I will kill you off

(セブン、黙っとかんと殺すぞ)

 もう一発いれてガツンと減らしておいた。



 Ichi:next time you get into trouble, let us know before you act

(次になんかトラブルがあったらな、動く前に俺らに言え)

 Ichi:answer me, Nicole

(わかっとんか、コラ、返事をしろ)

 Nicole:yes, sir, I am sorry

(はい、ギルマス、ごめんなさい)

 Ichi:we decline the warfare, Titania,

(宣戦布告は蹴っておく。ティタニア、)

 Ichi:will you take matters in your hands?

(まかせていいか?)

 Ichi:if he demands apology, I will go to him, not Nico.

(もし向こうが謝罪を入れろと言うなら、俺だけで)

 Lady Titania:no, he won't, I will make sure he understands

(そんなことは言わせないから。ちゃんと納得させる)

 Ichi:I thank you, your majesty

(頼む。ありがとう、陛下)


  ニコが部屋の隅で、*fidgets*とかなっとる。

 Ichi:nope, you should stay there 10 min more

(あかんぞ、もう10分はそこに立っとれ)

 Nicole:but guildmaster,

(ギルマス、だって…)

 Ichi:no buts, or I will spank you

(ぐだぐだいうとケツひっぱたくぞ)

 Nicole:no, no, I will stay here then

 (やです、わかりましたよぅ)

 Roland:*having a laughing fit*

(笑いの発作に襲われ中)

 Lady Titania:*smiles*

 7L7:Rotfl

(大笑い)

 Siva:well,seven, don't take any pk count for KV,ok?

(セブン、KVでPKカウントは取るな)

 7L7:not even one?

(ひとつでも?)

 Siva:not even one

(ひとつでも)

 7L7:Fuck him off, I could have kicked his ass

(けっ。死ねXXXX野郎。知ってればあいつのケツ蹴飛ばしといたのに)

 Ichi:Seven!!! Watch your mouth!!

(セブン、言葉が悪いぞ!)


 そういうのは出しゃええいうもんちゃうぞこら!

 ギリギリまで削っといた。まあHPだけやけどな。

 ロックのヒールはあがったらしい。


 ――十分後


 Ichi:ok, Nico, you may come out

(ニコ、もうええぞ)

 Nicole:*tears*

(泣き)

 Missa:*hugs*

(ハグ)

 Nicole:*feels better*

(ちょっと気分よくなった)

 Nicole:thank you sis

(ありがとう、姉さま)

 Nicole:are you still mad at me, guild master?

(ギルマス、まだ怒ってますか?)

 Ichi:Nope, not anymore

(もう怒ってへん)

 Ichi:you are forgiven, nobody's mad at you

(もう堪忍したろ。誰も怒ってへん)

 Ichi:*pat her head*

(頭をなでる)

 Nicole:.


 やれやれ、多分泣いとる。キーボードが打てなくなると大体「.」が出る。打てなかったら適当なキーを押して、というのは音声チャットがないゲームではありがちな、そこにいるのか?という確認方法。


 ゲームの中の仕置きでこんなに泣くなら、手間がのうてええ。

 ニコはここで部屋の隅に立たされてしくしく泣けるっちゅうのがなあ。感情豊かというか、過剰というか。


  たかがゲーム、でも感情は、本物。地でいっとんなあ。


 今度なんぞ悪さをしよったときにギルドハウスの廊下の隅にでも立たそか。それでも泣きよるぐらい効いたら、ええかもしれんな。まあ、セブンやロックや、ゴンザには効かんやろけども。


 BBに帰ってから音声チャットにして、シヴァとミサが一生懸命なぐさめとった。ほんまにもう、こんだけ泣くならあんな無茶をすな。あんだけマジック担いでじゃらじゃら敵陣へ乗り込んだら、ええカモやろが。


 相手のギルドに飛び込んでKOSでgang-bash(タコ殴り)になるのがほんまは怖かったんやそうな。俺らもさっさと巻き込んだらよかったんにな。あんな弱小ギルドやったら、ロックとニコはともかく、俺、シヴァ、ミサ、セブンだけで大丈夫やのに。


  オレンジにしてから毎日全員きっちり5回ぐらいずつ殺しといたら、そのうちあきらめよるやろ。アントンやペドロも参加したがりそうやから、ちょっと借りてな。ええかもしれん。


 ニコには、今度そういうトラブルになったら、そこに一人、ものすご喜ぶやつがおるから、と言うといた。セブンはこういうのが好きやからなあ。多すぎへんかったら喜びよるやろ。俺らにとってはまあ、戦争相手がそれほど多人数でなければ、それなりに相手が出来るもんやしな。


 なんなら一時的にアヴァロンにゴンザとロックとニコだけ預かってもらって、俺らは戦争に出てもええんや、といったら、ニコはびっくりしとった。


 まあ、慣れはあるわな、俺ら3人は。セブンもβプレイヤーやということは、かなりそういうのに慣れとるはずや。相手が3ケタ人数おったら面倒くさいけど、たかが15人そこそこ、別にな。

 それにあんな理由でのKOSと敵対ギルド戦やと、全員はついて来んやろ。新参の面倒を見てやらんとこからも、どんだけ忠義なメンバーが居るかというたら、なあ。下手したら全員に離反されることになる。俺らのせいやのうて、自分の手でギルドをつぶすようなもんや。


 まあニコもロックもあんまり俺らが本気で戦争しとるとこを見とらへんからな。あれは慣れや。今度ニコとロックにも、街中でどうやってお互いを敵対ギルドから守るか、というようなことを教えとくか。マーカーの場所はどうするか、とか基本的なことだけでもな。


 ****

 こんなことがあってから、何日か経って、結局ロビンの戦闘キャラはアヴァロンの従卒(スクワイア)チームに、生産系もアヴァロンにいれてもらいよったらしい。KVのギルマスは女王に城まで呼ばれて、話し合いをした。


 俺だけで、と言うといたのにニコも連れてこいと呼び出され、アヴァロンへ行ったら、KVのギルマスがいて、ニコに跪いて謝りよった。えらい丁寧な、と思たが、あとで女王に話を聞いたら、ちゃんと丁寧にいかんと、今度のパーティでみんなの前でこれをやらすぞと脅しをかけたらしい。


 何十人、下手したら時期によっては二百人以上来るんや、いくらロールプレイとはいえ、アヴァロン屋上か、城内の広場の衆人環視のど真ん中で「私が間違っておりました」と認めて膝をついて許しを乞うことになる。そらきついやろう。


 おまけに、謝罪を飲まんと同盟を蹴って、国をかけてKOSにすると詰めたいうんやから、ちょっとひいきのしすぎや。

 たかだか15人程しかおらんギルドで、サブストーン含めて5つか6つかあるような、生産系含めて数百人のアヴァロンが敵になったら空恐ろしいやろな。俺でもやりたないわ。


 いつもはチビ扱いのニコが、m'lady Nicoleと呼ばれているのはちょっと変な感じやったが、無難な感じにしゃべっとったから、まあええやろ。あのロールプレイがな…ごちゃごちゃしとってから。

 Nicole:your apology is accepted, let our friendship grow, KV

(謝罪を受け入れます。これから友情をお互いの間に育みましょう)


 あれは、俺がやらんでええのがありがたいな。最初はここまでロールプレイギルドになる予定はなかった気がするが、ニコが入ってからこう、増えた感じや。


 おかげでシヴァも俺も、セブンも必死でゲーム内英語を覚えることになったもんなあ。あの勉強嫌いのセブンでさえ、それっぽくなったからな。ミサは元々英語は得意みたいやけど。文法的に正しいより、一言出せるかの方が大きいのもわかってきた。


 間違おうが、時制がずれようが、出せんよりまし。おかげで日本ギルドが外人ギルドともめたときに助っ人に呼ばれる呼ばれる…。まあ、うちはアヴァロンと仲がええからな、いざとなったらローランドだの女王だのの助けが借りられるのはでかいわな。


 大体の方針がわかっとったら、頼むわ、でええねんから、ほんま、アヴァロンの助けはありがたい。それとうちにはニコがおるからな。アヴァロンはさんで、ニコに細かいこと言わしといたら、まあ滅多なことでは、言いたいことがずれへんから。


 ミサも相当いけるほうやと思うわ、大学院なんてとこへ行こうと思たら、頭ええんやろしな。

 しかしニコもな…こないだなんか、女王の部屋へ呼ばれて、なにがあったかいうたら、「()()()()()」やてよ。こう、なんちゅうのか、ゲームの楽しみいうもんは人それぞれやとは思う。思うけどな。


 ニコは持っていた詩集を、タイプインしたそうや。授業で使うたと言うとったけど。

 ロールプレイヤーは時々、ほんま凝っとるなあと思う。

この時は、ギルドメイト5人のメイジキャラにパラライズをかけ続けられて、なんでみんな今日はこんなに怖いの、と泣くまで足止めされました。絶対行かないと約束したら止めてやる、と。

全員MP回復が最速だったのでこんなMP消費の少ないスペルなら何時間でもかけられると言われて、仕方がないので折れましたが、そのあとギルドハウスにがっちり禁足。結局プレイヤータウンから外圧をかけて問題が解決するまで出してもらえませんでした。

 話をする時のやり取りはかなり実話通りで、禁足が暇だった私が日記帳にかなり細かく書いていたのです。

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