お仕置きの幽霊マラソン 鉱山町のPK
この世界にPKがいるのは、王国へ来たばかりの頃に鉱山町でいやというほど覚えましたけれども、街道沿いにもここまで出るとは思いませんでした。山間の村から、鉱山町付近までを何度も何度も往復になっています。
もちろんギルマスはこういう事態を想定しているでしょうけれど、ギルドに入れてもらってから、いつもギルマスや、シヴァや、ミサ姉が、一瞬でPK討伐をしてくれていたのが、どんなにありがたいかがよくわかります。
いい加減私の死体には包帯と本が10冊しか入っていないことを覚えてくれてもいいと思うのですが。
もちろんこれは、罰の一環なのでつらいのはもう当然なのですけれども、これではクリア出来る気がしません。
ギルマス、ごめんなさい、どうぞもうお許しをくださいとメッセージを送ったら、いや、違いますね、「全プレイヤーメッセージ禁止」で、これを破るとやり直しです。
今、ひっかかっているのは、鉱山町のあたりにいるグループPK。5人ぐらいで、面白半分でnewbieを殺すタイプなのかもしれないです。シヴァに言わせると、そういうPKは、強い人と戦いたいから鍛えているPKと見分けがつくそうですが、私より弱いPKというのもそんなにいませんから、私にとってはPKは一種類と言っていいでしょう。
このまま、PKカウントを取らせ続けて、全員赤ネームにすれば、ちょっとぐらい嫌がって避けてもらえるとか、ないでしょうか。多分今で8回目ぐらいなので、あと17回ぐらいはかかりますが、赤ネームになるのを避けたい人は多いですから。
泣いてもしょうがないのですけれども、ちょっと涙が出ます。学校に行かなくてはいけない日に、行かないのが「さぼる」。そんなことは学園では起こり得ません。大体同じ場所に建っているのですから。病気でもない限り自分の部屋に残って、見つからないように隠れたら「さぼる」のも出来るかもしれませんが、そんなこと考えたこともありませんでした。
もちろん体調がよくなくて休んだことぐらいはあります。おたふく風邪が流行って、大勢かかったときに私もかかりましたが、そんなに症状がひどくなかったので寝ているほどでもなく、あの退屈だったことといったら!
学校へ行きたいと言っても、出してもらえず、お部屋で本を読んだり、折り紙をさせてもらったり、ビーズ細工を作らせてもらっていても、友達にも会えないのがさみしくて、休むのは面白くないのがよくわかりました。
毎日学校へ行くのは当たり前で、今日みたいなことが起こるなんて、本当に予想外で、そしてそれが、あんなに叱られるような悪いことだったなんて。急に落とし穴に落ちたみたいな気がします。
でも…そうですよね。「怠り」にあたるということでしょうか。私は本当は学校へ行って、一生懸命勉強するべきだったのですから。今日の分の授業のお勉強を、せめて家でやっていればよかったのです。
そうしたら、ギルマスにもあんなに叱られなかったでしょう。お勉強を怠けて、ここで遊んでしまったのが、間違いだったのです。
なんだかわかったらすっきりしました。今度から怠けないでちゃんと毎日学校に行きます。
罰をもらって、ちゃんと許していただけば、また安心して神様に信頼して頑張ればいいのだと、いつも神父様もおっしゃいますものね。
念のため明日信徒会館で懺悔が出来るか、お願いしてみましょう。学園ではいつも金曜日でしたけれど、外ではどうなっているのか…。神父様は毎日信徒会館にいらっしゃるのでしょうか。
私が務めを果たすに至って、正しく、勤勉に、また誠実に、行えますように。
お恵みに感謝し、全ての働きと苦しみを捧げます。
また、今日犯した罪の許しが与えられますように
麗しの聖母様、愛し子でいらっしゃる救い主様、精霊のお導きによって、かくあれ。
祈りは、力になるのだと、シスターはおっしゃっていました。
もう一度、やり直しましょう。
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今度は、あのPKに出会ったら、ただ逃げるだけでなく、他の方法が取れないか、考え込むニコだった。




