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ニコ、はじめてのBPK(後編)

 部屋にいるのは、Davidと私のふたり。周りに馬の走る音が聞こえます。

 集団ですから、多分アヴァロンガードのパトロール隊か、戦士団の幹部でしょう。


 あとは徒歩の騎士か戦士が何人か出ているようです。



 David:I think, you are off the hook now

 (もうお咎めはなさそうだと思うけれど)

 David:*smiles*

 Nicole:I do hope so, sir

 (だといいのですけれども…)

 Nicole:but really not sure

 (多分無理な気がします)

 Nicole:probably I can stay in BB

 (BBに置いてはもらえるでしょうけれど)

 Nicole:yet he will ask me whether I thought before I act

 (でも行動に移す前にちゃんと考えたかと聞かれると思うのです)

 Nicole:and I know I didn't. you took two more pk counts for me

 (考えなかったのです…2つもPKカウントをあなたに取らせてしまいました)

 Nicole:I am sorry, sir I shouldn't have asked

 (ごめんなさい、頼んじゃいけなかったのです)

 David:oh,don't be, no problem, really =)

 (いいのですよ、そんなことなんでもない。本当ですよ)


  全員がバタバタ戻ってきました。


 Roland:M'lady Nicole, we escorted them out. you are safe now =)

 (ニコル嬢、あいつらは追い出してきましたからね、もう安全ですよ)

 Lady Titania:*hugs*

 Lady Titania:feels better?

 (気分が晴れた?)

 Nicole:Not yet, guild master has a lecture for me

 (まだです、だってギルドマスターのお説教が残っているんですもの)

 Lady Titania:He does?

 (そんなのがあるの?)

 Nicole:yes, I am sure of that

 (絶対あります、間違いないです)

 Ichi:おう、わかっとんか

 Nicole:はい

 Ichi:まあ、見せとくもんやからな、しゃあないな、ちょっと我慢せえ

 Ichi:ok, Nico, stand up

 (立て)

 Nicole:yes, sir

 (はい)

 Nicole:*shut eyes tightly*

 (ぎゅっと目を閉じる)


  バリバリドッカン!と大雷が落ちます。苦手です、これ。音が怖いのです。


 Nicole:I am sorry!

 (ごめんなさい)

 Ichi:of course you are

 (だろうとも)

 Ichi:Can you tell me why you are scolded?

 (なぜ叱られているか、わかっているか)

 Nicole:yes, I made him take two more pk counts

 (はい、二つもPKカウントを彼に取らせてしまいました)

 Ichi:Right. Do you know how many hours needed to reduce a count?

 (カウントが1つ減るのに、何時間かかるか、知っているか)

 Nicole:No, sir

 (知らないです)

 Ichi:40 hours.

 (40時間かかる)

 Nicole:that much?

 (そんなに?)

 Ichi:yes, that much.

 (そうだ)

 Ichi:he needs to spend 40 hours more for your act.

 (お前のせいで80時間余計にかかるんだ)

 Ichi:Did I tell you look before you leap?

 (動く前に考えろといつも言っているだろう)

 Nicole:yes, sir you did...

 (はい…おっしゃるとおりです)

 Ichi:you should not ask him to kill them, since he is such a honorable person, he could not deny your request.

 (彼は名誉を重んじる紳士でいらっしゃるだろうから、お前に頼まれたら断れなかっただろう。そういうことを頼むべきではなかった)

 Nicole:I was thoughtless, just acted on impulse

 (考えなしでした…。ただ、衝動的に行動したのです)

 Ichi:correct.We, BlackBrigades do not allow any members to harass anyone

 (その通り。黒い旅団は、ギルド構成員の他への迷惑行為を許さん)

 Ichi:This is punishable offence. This time, you get the warning.

 (この行動は処罰対象となりうる。今回は警告をくれてやる)

 Nicole:I accept, and I am sorry guildmaster, I was careless.

 (謹んで受けます、ギルドマスター。謝罪を。不注意でした)

 Ichi:But with this gentleman's leave, you may ask his pardon

 (だが、この紳士がいいとおっしゃるのなら、赦しを願ってよろしい)

 Ichi:and as your guild master, I will make compensation for him

 (お前のギルドマスターとして責任を持ち、補償をしよう)

 Nicole:Thank you sir

 (ありがとうございます)

 Ichi:thank me later, apologize first

 (俺への礼はあとだ。まずは謝罪をしろ)

 Nicole:I sincerely apologize, sir David, I was selfish and thoughtless.

 (デイヴィッド様、心からの謝罪を。自分勝手で、考えなしでした)

 Nicole:I ask your forgiveness, kind sir

  (お慈悲をもって、お赦しをください)

 David:No appology needed, you are not selfish, you are sweet =)

 (謝罪など不用。自分勝手なんてとんでもない、優しの君でいらっしゃる)

 Lady Titania:Ichi, you are too strict on her as I always say

 (イチはいつも言っているけれど、厳しすぎだと思うわ)

 Lady Titania:*hugs Nicole*

 Ichi:Don't spoil her, she needs to learn

 (甘やかすな、ちゃんと覚えさせるんだからな)


 Ichi:ニコ、彼の赤キャラな、うちのギルドハウスへ呼んで、時間こっちでつぶしてもらえ

 Ichi:いるもんはなんでも出す、て言うてええぞ


 Nicole:Sir David? we offer our hospitality to you

 (デイヴィッド様、私たちの招待をお受けくださいませんか)

 Nicole:if you kindly let us gate your red character to this guild house,

 (レッドネームのキャラをゲートさせてくださるならですが、ギルドハウスへお招きしたい)


 Nicole:He will make compensation for your inconvenience

 (うちのギルドマスターがご不便になるべくの補償をと)

 Nicole:he said he will offer everything you need, bar none

 (なんでもご入用のものを、全くの条件なしに)

 Nicole:until your pk count reduces, or as long as you wish

 (PKカウントが減るまで、またはお望みの期間)

 David:Thank you, that is a nice offer, all I want is your friendship, BB

 (それはいいご提案です。BBからの御友誼をのみ、是非、頂きたい。)

 Ichi:we gladly offer you that too =)

  (それはもちろんです)

 Lady Titania:of course, Avalon welcomes you too, David.

 (アヴァロンへも、歓迎しますよ、デイヴィッド)

 Lady Titania:Or we will provide guards and patrols around here Ichi

 (それと、周辺警戒のパトロールと護衛を貸しましょうか、イチ)

 Ichi:That will be nice

 (頼めるといいな、それ)


 とりあえず、これでなんとかなったと思っていいのかしら?と思った時、シヴァとセブンが帰ってきました。


 Siva:なにかあった?

 7L7:外にアヴァロンがうじゃうじゃいるけど

 Ichi:事件がな、あったんや、話はニコに聞け


 そんなわけで、私がシヴァとセブンに二階で一生懸命今回の顛末を説明しているうちに、女王様と、ギルマスと、デービッドさんの間でいろいろな話がまとまっていて、デービッドさんはアヴァロンに滞在することになりました。


 赤キャラというのは、小さい家にいると外から狙われるらしいです。外から、ターゲットがうまい人なら家の内側まで魔法で撃てるなんて知りませんでしたけれども、「やる人がやったら」出来るのだそうです。


 でも、大きい家になると絶対に撃てない場所というのがあって、アヴァロンのお城ならかなりの部分がそうなるらしいので、便利だからそうなったのだそうです。他にも赤いキャラクターを持っている人は何人かいるので、まとまって遊びながら、守って待つことになったのだということでした。


 アヴァロンの戦士と騎士と護衛隊、生産キャラだけしか登録していなくてギルドなしだった戦うサブキャラクター登録組、BBの別キャラいろいろ(ギルマス、シヴァ、ミサ姉、セブンの)とか、同盟ギルドで腕に覚えのある人たちとかが集まって、周りを交代で警戒したり、お城のてっぺんでデュエル会…とはいわなくてtourneyというそうですが、トーナメントをやって遊ぶそうです。


 ただ、てっぺんの周辺部には魔法が外から当たるらしく、赤キャラが集まっていたら目立つので、実は周辺部の方が戦場になるのではと言われているそうです。


 名誉にかけて一人も死なせない、赤キャラに攻撃させない、そういうことを目標に、ロールプレイの人たちは意気盛んのようです。デービッドさんは、要はFPKにやられかけているキャラクターを助けて赤ネームになったのだそうです。


 大体アヴァロンの赤キャラもそういう人が多いらしく、一人のキャラクターだけすごくいい性格をしていて、残りのキャラクターがひどい、なんていう人はもともとアヴァロンにはいない、と女王様は笑っていました。何人キャラクターがあっても、プレイヤーは一人。

 ロールプレイヤーの役割を演じているのでなければ、そうなりますよね。


 ギルマスと、ミサ姉がほかのアカウントのだけど、と赤いキャラクターを見せてくれました。

 もうカウントが多すぎて永久に赤ネームなので、本当にFPKが多くなってきたらこれを使うと言って笑っていました。大変強そうでした。


 お城にその赤キャラも登録して、アヴァロンのtourneyに遊びに行くそうです。セブンも、ロックも大喜びで、私も楽しみに見に行きます。


 アヴァロンの建物の、小さめの家の前に、もう一つギルドストーンがあって、そこにtourneyに参加する赤キャラクターは登録してもらうそうです。そうすると、同盟ギルド同士の戦いとかになって、人を死なせてもカウントが増えなくなるので、事故が防げるのだそうです。


 その小さなおうちのギルドストーンは「そういう目的に」使われる予備なのですって。大きいギルドにはきっと、いろいろなことが起きているのでしょう。


 その夜、いろいろなことが落ち着いてから、ギルドの全員で部屋に集まって話をしました。私のPKカウントがせめて一つ減るまでは、ダンジョンも、狩りもだめと言われてしまいました。ギルマスは、「ほんまに甘やかされよって、何人が動いとると思っとんじゃ」とぼやいていました。


 半分ぐらいは私のせいじゃないと思います、と言ったら、大雷が落ちました。

 でも、HPバーが8割ぐらいまでしかなくならなかったので、あんまり本気で怒っていないと思う、とロックが教えてくれました。ロックによると、HPバーだけで済むときはそれほど本気でもないのだそうです。

 本当に怒っているときはSTAバーがガクッと減って、一歩動いたら死ぬかも、みたいになるそうです。怖いです。


「ギルマスはニコには甘いから」と言われますけれども…雷があんなに落ちるのに甘いってことはない気が…と言ったら、セブンに、「俺なんか、やらかしたらめちゃくちゃ殺されんのに」と愚痴っていました。確かに…実際ギルマスに殺されたことは、ありませんが、それは私がまだ、訓練するほどにも強くないからですよね。


 あ、でも!ギリギリまで減らされたことはあります、あの時はSTAバーも2割ぐらいまで持っていかれて大目玉でした。


 その話をすると、セブンが「俺なら死んでる」ですって。

 シヴァが、「ニコは、口答えしたらもう一撃入れると言われたとき、黙るからね」とセブンに言い返してくれました。そうですね、だっていつもそれが出るときはええと、なんていうんでしたっけ、「最後通牒」。これですからね。


 あんまりセブンのお説教現場に立ち会ったことはないですが、多分口答えしたら…と言われたときに何かを言い出して文字通りもう一撃で死んでいるということでしょう。


 私も強くなったら、訓練しながら殺されるようになるんでしょうか。強くなりたいけど、怖いものは怖いです。そう言ったら、シヴァには、「大丈夫、ギルマスは加減がうまいよ、ロックは死んでないでしょ」と言われました。


 確かにそうです!ロックが「めちゃくちゃ殺された」という話は聞いたことがないです。シヴァが言うには、私にも、そういう訓練をつけることがあればちゃんと死なないようにしてくれるそうです。よかったです。


 自分の良心に従い、行動すること。

 なるべく人に迷惑をかけないようにすること。

 かけてしまったら、ごめんなさいと謝って、周りの人の助けを借りること。


 たくさんの方が助けてくださっています。


 聖母様、感謝にあふれ、寛やかな心、柔和にして謙遜な心をもたせてください。

 言葉だけでなく、行いをもって誠実にあれますように。

 

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