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恋愛経験ゼロの私と……

作者: 来留美

好きな人?


そんなのいらない。


恋愛?


そんなの私には全然必要ない。


私には他に大切なことがある。


私には夢があるの。


その夢の為に不必要な物は全て捨ててきた。


私の周りは恋愛の話ばかり。


あなた達に夢はないの?って思ってしまうくらい

彼女達は恋愛の話ばかり。


彼女達の恋愛の話でよく出てくる名前があった。


彼はイケメンらしい。


女の子みんな、彼に夢中だと言っていた。


私には関係ない。




「ねえ、何でいつも下を向いて歩いてんの?」



私が歩いていると後ろから声がした。


私は声の主を見る。


顔が整っていて簡単に言うとイケメンが立っていた。



「私?」


「そう。そこの“私”」



彼は笑いながら言った。



「私のことは気にしないでください」



私はそう言って彼に背を向けて歩き出した。



「何? その返し。

君、面白いね」



彼は私の目の前に来て私の顔を覗き込んで言った。




すると後ろから女の子が誰かを呼ぶ声がした。



「やっべー。

君も一緒に逃げて」



彼はそう言って私の手を掴み、走り出した。


速い。



「まっ、待って下さい」



私は息切れをしながら彼に声を掛ける。



「あっ、ごめん」



彼はそう言って私と一緒に物陰に隠れた。



「はぁ、はぁ」


私の息切れはおさまらない。



「ごめんね。

いつも1人で逃げてるから君のこと忘れてた」


「いつも?」


「俺、女の子に追いかけられるんだよ。

好きって言われたり。

何か疲れちゃって。

だから逃げてる」


「モテてる証拠ですよね」


「それは俺の顔がでしょ?

誰も俺の中身なんて見てない」



彼は悲しそうに言った。



「彼女を作れば大丈夫じゃないですか?」


「俺、好きって気持ちが分からなくて」



えっ!


こんなに女の子にモテてる彼が好きが分からないの?


私もそんな気持ち分からない。


私は何も言えないでいた。


でも、悲しそうな顔をした彼の力になりたくなった。


「二人で好きの気持ちのお勉強しませんか?」


「え?」


「私は教えることができないので勉強しましょう」



私は勉強することしかしてきてないから彼の力になれる方法がこれしかない。


彼は嬉しそうに笑って“うん”と言った。



それから私は彼の為に恋愛の勉強をした。


いろんな本を読んだ。


雑誌を彼と一緒に見たり、

彼といろんなことを一緒にした。





「ねえ、あんた彼と仲良くするの()めて」



知らない女の子に言われた。



「私は彼と勉強してるだけです」


「はあ? 何言ってんの?」



彼女はイライラしているみたいだった。



「彼と勉強は()められないです」


「あんたも彼のこと好きなの?」



彼女の言葉に私は驚いた。



好き?


私が?


彼を?



「彼はみんなの物なのよ」



彼女の言葉に私は違和感を覚えた。



「彼は物じゃないですよ」


「はあ?」


「それにみんなの物なんて彼が決めることであなた達が決めることじゃないです」


「何、生意気なこと言ってんの?」



彼女は手を振り上げた。


私は咄嗟に目を閉じる。


しかし、いつまで経っても当たる気配はない。


ゆっくり目を開けた。


私の目の前には大きな背中があった。



「俺は物じゃないし、あんた達のものでもない」



この声は間違いなく彼だ。



「俺は今、はっきり分かった。

俺はこの子のもの」



彼はそう言って私の方へ振り向いた。


彼と目が合った。


私は訳が分からず彼を見つめていた。


そんな私達を見て彼女は走って何処かへ行った。



「ねえ、いつまで見つめ合うわけ?」



彼の言葉でハッと気付く。


私は下を向く。



「また、下を見てる」



彼は私の両頬を両手で包み、私の顔を上げた。


彼と目がまた合った。



「さっき、君を守りたいって思ったのって好きだからだよね?」


「うーん。そうなのかな?」


私達は恋愛経験ゼロだから分からないことだらけ。



「じゃあ、君にキスをしたいって思うのは好きだからだよね?」


「なっ!そんなこと私に聞かないで」


「顔、真っ赤。可愛い」


彼はそう言うと真剣な表情になり、



「ねえ、いい?」



と聞いてきた。


私は小さくうなずいた。

読んでいただきありがとうございます。


好きって気持ちは恋愛経験なんて関係なく、

誰にでも生まれる気持ちだと思っています。


恋愛なんて私には必要ないではなくて恋愛をして楽しんでほしいと思って書きました。

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