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スーツナイト  作者: 夢猫
ソードシア編
9/10

9話 稽古最後の日

サナとの稽古から数日経ったある日……。

この日も例の草原で稽古をしていた所だ。


だいぶレオにも攻撃が当たるようになってきた。

でも、その分やり返しの攻撃が倍以上に痛い……。


これで、手加減と言うのなら一体どれだけの攻撃力なんだよ。ほんとに頭吹っ飛ばされるんじゃないか?


「だいぶ攻撃が当たるようになってきたじゃない。そろそろ私と対戦してみる?」

「あぁ……勝てる可能性はほぼないと思うがよろしく頼む」

「分かったわ」


お互いに距離をとり構える。構えているだけで分かるサナの強さが……本当に勝てる可能性がほぼない。だが、勝てる可能性がないわけではない。ただ1つそのチャンスを突ければ可能性がある。


中段で構え、サナの動向を探る……構えは俺と同じだがスキがまるで見当たらない……。


先に動いたのはサナの方だった。気がつくともう目の前にいる!そして、刀を大きく振りかぶっていた。咄嗟に刀を抜き攻撃をガードする。そのまま、距離をとった。


あの動きをどうにかして止めないと……あまりにも動きが速すぎる……。ならば……!


とにかくあの技を打たせる……相手の技を受け流すあの技を……!


合間を詰め近距離での突きを繰り出す!


「判断は悪くないわ……でも、それじゃ当たらない……」


受け流すのではなく普通に避けられてしまった。


だが、合間は縮まったままだ。まだチャンスはある!

今度は、レオがやっていたようなサナに力押しでかかる。力なら男の俺の方が強いはずだ。


「!」


よし、狙いは当たっている!このまま押し込めばあの技を打ってくるかもしれない!


つかさの予想は当たっていた。サナは押し切られるのを嫌がってこちらに仕掛けようとしてきた。


この感じ!あの技がくる一一


徐々に刀を滑らせているのが分かる。くるぞ!


「壱ノ太刀 陽炎!」


この瞬間を待っていた!カウンターできた時にしかできない最初で最後のチャンス……!


陽炎の動きとは逆の動きで刀を滑らせて相手の刀を避け、カウンター返しをする!


「食らえ!俺のとっておきだ!」


勝った……!そう確信した。だが、サナは笑っていた……。


「弐ノ太刀 影縫一一」


なんだ!この技は!?自分の動きが勝手に逆再生している!?


キンッッ!!


つかさは剣を弾かれ地面に尻餅をついた形で剣を向けられていた。


「惜しかったわね……。でも、褒めてあげる私にこの技を出させるなんてね」


やっぱり、まだまだサナには叶わないか……。強くならなくちゃいけないな……。


………


暗くなるまで稽古は続いた。しかし、それも

今日までだ。明日にはガードラスタに入学しなくてはならない。


「今日まで、ありがとうな。稽古してくれて」

「お礼なんていらないわ……」


こんな会話ができるのもあと少しだ。サナもそれがわかっているようだ。少し寂しいそうにしている……。


少しの間だったがこの草原にもお世話になったな……。後、レオも……めっちゃくちゃ殴られたけど……。


こっちに来て黄昏れるとはなんて思ってもなかったな……。


草原のゆらゆらと揺れる感じが何とも自分の心の心境のようだ……。


……?……ん?草原がゆらゆらと揺れる?今風が吹いていないのに……?


「何かいるわ……」


周りの様子がおかしい……。サナもそれに気づいたようだ。


「危ない!」


サナが咄嗟に庇ってきた。頭スレスレに矢が通り抜けていく……。


なんなんだ!?どうなってるんだ?


辺りを見ると黒いローブの連中に囲まれていた。


なんなんだ!?いったい誰なんだこいつらは!?








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