魔法を学ぼう!
書斎に入ってから二ヶ月が過ぎると、生後俺はほぼ完全な二足歩行と会話ができるようになっていた
ようやく人間になれた気がするよゼ〇ットおじさん
ちなみに初めての言葉は「父様母様ありがとうございます。」
これを言った時ギルバードとアルルはそれはもう言い表せないくらい驚いていた。
生後九ヶ月の子供がいきなり敬語で話始めたらそりゃ驚くよな。
家の中ではルル以外敬語を使わないので書斎の本から調べた敬語だからもしかしたら間違っているかもしれないが。
あの後もちょくちょく書斎に行ってはルルに本を読んでもらったり、下段にあった「皇龍と王様」というタイトルを読んでいくうちに人族語は一通り読み書きできるようになった。物覚えがいいな俺。
本の中身は皇龍に選ばれた一人の少年が王様になるまでというものだった。たぶん児童書の類だと思う。
そして俺は今、書斎にいる。
話せるようになってからギルバードに書斎へ入室する許可をもらい、階段状の台座を用意してもらった。
ついでにルルさんが常に傍に付き添う状況も消えてしまった。ちょっと惜しい
そう、上の段のためにだ。
意気揚々として上の段の本を物色すると「初級魔法から中級魔法までの全て」とかかれた本が目に留まった
(ついに魔法だ!)
興奮した俺はほかの本の確認を後回しにすると早速手に取って床に広げてよむことにする。
まだ赤ちゃんだからね。座って本は読めないね。
一ページ目には作者と思わしき人のなんかよくわからん言葉が載っていた。
魔法とは人類の発展の為の力である。
しかし、ここに載っている魔法には人に向ければ危険なものも多い。
この本が人を傷つけることなく、これから育まれる英知の助けになれば良いと私は心から望んでいる
王立魔法図書館司書:アマデウス=ミーティア
ギルバードこんなもの俺に見せちゃっていいのかな...
そんなことを思いながらページをめくるとそこには目次が。
何々...
・魔法の原理と魔方式の編纂
・初級魔法について
・中級魔法について
・秘術魔法について
・刻印魔法について
・加護について
なるほど、この本は六つの構成になっているらしい。
とりあえず、「魔法の原理と魔法式の編纂」から順に読んでいこう。王道が一番だ。
魔法の構成とは、目に見えない書物のようなものである。
自分の中に蓄積された知識を自身の中の魔力という材料で綴り、魔力を使ってその本を開く。
開いたときに現れる結果のことを魔法と呼び、魔力を綴る工程やそれをあらわすものは魔法式と呼ばれる。
ここで言う知識とは人間が体系化させた学問に留まらず、事象の原理の把握も含まれる。
優れた魔法使い、もしくは魔術師に老齢が多いことはこの部分の影響だと言えよう。
そして魔力とは魔法式を織るための材料に相当する。
魔力には色と量があり、色は自身の魔法の特性をあらわしている。
同じ魔法でも使用者によって差異が生まれるのはこれによるところが大きい。
一般的に透き通った色になるにつれて魔法の規模や効果は上がると言われている。
また、色には個人差があり全く同じ色を持って生まれた生物は確認されていない。
王立魔法図書館には六色系統まで記録されているが色による特性は割愛する。
次に魔力の量だ。あえて説明するなら上に書いた魔法式の材料の数と言えよう。
この量の特性、これは魔法が天分に大きく依存すると言われる所以でもある。
自身が保持できる最大の魔力量(以降魔力容量)は基本的に増やすことが難しいからだ。
王立魔法図書館の記録で最大のものでも生来の魔力容量の二倍程度までしか増えていない。
魔神族の秘術で増やすことができるという話を耳にしたことはあるが、眉唾物だ。
魔力容量の問題が解決できれば魔法はもっと一般に浸透しさらなる発展を遂げることだろう。
さて、この辺りで魔法の基本理念は説明できたと思うので次の章に移ろうと思う
「魔法の原理と魔法式の編纂」を読み終えると、そっと本を閉じた。
(いや、何言ってるかさっぱりわからん。ていうか恥ずかしくてなんか読めない。)
こいつはあれか?罰ゲームで書かされてるのか?ちょっと設定頑張りすぎじゃない?
魔法ってもっと簡単なものだと思ってたよ・・・
だってRPGじゃレベルアップすると勝手に覚えるし・・・
ていうかさらっと出てたけどやっぱり魔神族っているんだな。そういう世界の常識みたいなの欲しいな・・
俺はそう思いながらもやっぱり魔法は諦めきれずにもう一度最初から読むことにした。
要点をまとめてみると
・魔法は魔法式でつくる
・魔法式は魔力+知識でつくる
・魔力には色という特性があり、魔法の個人差はこれが原因で作られる。
・魔力容量はなかなか増やすことができない
こんなところだろうか?もっと簡単な言葉でつくってほしい・・・前の世界の教科書でも言ってることは大して変わらないのに対象年齢が上がると言葉も難しい言い回しになっていったよなー
初級からはもっときつそうだけど頑張って読んでみるか・・・
せっかくこの世界に来たんだし、やっぱり魔法は使ってみたいしな
結局その後も何度か休憩を挟みながらもその日のうちに読み切ることができた
更新遅くなりまして...すみません
先日やっと評価をつけてもらえました!まだ10ポイントですが読んでもらえてただけでうれしい!
本編の内容ですがようやく魔法を覚えられそうです!魔法に関してはやっぱり書いてて楽しそうなので、はやくいきたいなー!ってずっと思ってました!ので、明日からまたがんばって書いていきます!
読者の方は自分の駄文に目を向けて頂けて本当にうれしいです!ありがとうございます!