パパとママとメイドさんと俺
一ヶ月が過ぎ、異世界転生したと気付いた俺だが、当然そこに行き着くまでにそこそこ経るものがあった
1週間が過ぎた頃、抱き上げられ自分の体を見ると赤ん坊だと把握できた
もちろん、夢だと思って自分のほっぺをつねろうとした
特に痛くはなかった
筋トレが足りないのかもしれないな
2週間が過ぎた頃、この家に住み込みのメイドらしき存在がいることがわかってきた
父親、母親の他にもう1人常駐している人間がいたのだ
ちなみに黒髪を肩で揃えたなかなか目つきの悪いメイドさんだ
だが美人だ
3週間が過ぎた頃、この家がヤバイくらい貧乏なのか文化から取り残された民族なんじゃないかと疑った
なにせ家電の1つも見当たらなく、窓の外には草原が広がっている
ハガ〇ンの実家みたいだ...ちなみに手を合わせての錬金術はリーチが足りず失敗した
ホムンクルスのお母さんは生まれなかった
よかった
4週間が過ぎた頃、言葉が理解できるようになってくるとようやく異世界なんじゃないかと疑い始めた
だってたまに魔術とか聞こえるし・・・
どうやらかなり日本語に近い言葉というか単語を入れ替えただけのものに思える
俺は父と母にはメル、メイドさんにはメルディン様と呼ばれ、メイドさんはルル、父親はギルバード、母親はアルルと呼ばれていた
この世界にはぷ〇ぷよしてるアレで勝負することがあるのだろうか
ちなみにそれぞれ一人称はパパ、ママだ
名前はメイドのルルさんが呼んでた
ギルバードとアルルは新婚さんなようでとても仲が良い
あとこの家メイドがいるだけあって金持ちっぽい
ちょっと前は貧乏なのかと思ったが文明のレベルが前とは違うようだ
そして現在、ギルバードとアルルの会話を聞いて確信に至る。
「あぁ...かわいいなぁ、大きくなったら立派な戦士にしてやるからなぁ!」
「ちょっとパパ?メルはこんなに可愛いんだもの、きっとみんなに愛される治癒術師になるわよ」
「なんだって?男が生まれたら戦士にするって言っておいただろ!」
「いーえ!そんな約束してません!」
そんな風に俺の目の前で口喧嘩を始める
どうやらこの手の会話は前から何度もあったようでメイドのルルさんは斜め後ろにたたずみ、笑顔だ
こんな状況でも笑顔を絶やさないメイドさん、目つきはキツイですがとても素敵です
しばらくして口喧嘩が収まると仲良さそうに肩を寄せ合いながら笑ってるいるのだが
「メルは本当にかわいいなぁ!食べちゃいたいくらいだ」
ギルバードが指でほっぺをつついてくる。あ、ちょっダメッ痛いッ
まあ、こうして彼らの会話が聞けるようになると魔術やら剣術やらおおよそ現代では考えられない単語が飛び交うようになっていて至った結論である
決して俺の頭がおかしいわけではない
恐らくだがな!!!
まさか二話目まで目を通して下さる人がいらっしゃるとは感激です。
ほんの少しは楽しんでくれたという事でしょうか?
ワクワクしてくれたのかな、とか考えると顔がニヤけてしまいそうです。
暇つぶしでいいのでこれからも読んでくださると嬉しいです
まだ誰も読んでない時に書いてるんだけどね。悲しい。