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東方魔人黙示録〜番外編〜  作者: 怠惰のあるま
10年後の地霊殿
36/39

嫉妬はどこへ行く?

嫉妬の日という事で番外編



突然だが、今日は4月10日(嫉妬の日)だ。

何が言いたいかは、わかるな?

そう。パルスィの誕生日ということだ。え? 公式では何も言ってない? 知らん。

俺が今日はパルスィの日と言えばパルスィの日。それすなわち、パルスィの誕生日なんだよ!!

はい。文句は受け付けませぇん!

と、俺がふざけていると隣にいた義妹ーーーもとい正邪が変なものでも見るような目でこちらを見ていた。因みに正邪は第四の壁を知りません。


「兄貴...大丈夫?」

「気にするな。それよりも妹よ。一つ頼みがあるのだが」

「パル姉へのプレゼント?」

「そうだ」


俺は前回から学んだのさ。

自分で考えたプレゼントはセンスがないことがな! あれ、目から血が...

あ、話変わるけど。涙って血が透明になったものらしいよ。知ってた? だから号泣してるって言葉は大出血とも言えるよね。

どうでもいい? あ、うん。


「思ったんだけど。人に選んだものをそのままプレゼントするってどうかと思うよ」

「そうは言うが妹よ。俺のセンスのなさは知ってるだろう?」

「あたしは兄貴のセンスいいと思うけどなぁ」


忘れていたよ。正邪は俺と全く同じ感性の持ち主だった。似た者兄妹ってことか! いや違う。論点はそこじゃない。


「妹よ。俺たちのセンスは世間一般だと下の下らしいぞ」

「な、なんだってぇ!!」

「どこで覚えたんだよ......まあいい。とにかく、プレゼントはやっぱりパルスィふぁ喜ぶものがいい」

「あ、そうだ。こう言うのは?」


そう言って正邪は俺の耳元でその内容を囁く。それを聞いた俺はきっと何を言ってるんだこいつは。と言いたげな顔をしたであろう。それほどの提案だったのだ。

とりあえず、正邪が邪魔が入らないように根回しをしてくれるらしい。いやまずこれがうまく行くかどうかだと思うよ?










△▼△









そんな訳で俺はパルスィの部屋にいます。もちろん二人っきりです。


「どうかしたの?」

「いや別に」

「ふぅん...それで。一体何の用? 別に無くてもいいけど」

「あ〜うん...一応あるんだけど...」


もう思いっきり言ってやる! 場が悪くなってもいい! なったとしても全部正邪の所為だ!!


「今日はパルスィの誕生日なので...プレゼントをあげようと思いきました」

「でも、見た感じ手ぶらのようだけど?」

「......プレゼントは俺を一日自由にしていい権利です」


はい。絶対にパルスィ蔑んできます〜。目に見えてます〜。小さくため息をすると、何か異様な感情を感じた。

その感情を発しているであろうパルスィは俯いていた。あれ? 蔑んでこない?


「あの〜パルスィさ〜ん?」

「本当に...」

「え?」

「本当に...自由にしていいの?」

「え? うん」

「じゃあ...早速...」


俺がその言葉の意味を悟る前にパルスィは俺の口を塞いだ。彼女自身の口で。

あ、こういう展開は予想してなかった。

数秒、この状態が続いたと思うと不意に彼女の口が離れた。

離れたおかげでパルスィの顔が見えた。彼女の顔は興奮でもしているのか真っ赤で息も荒かった。


「興奮してる...?」

「だって...自由にしていいって言うから...」

「はぁぁ...全く...」


俺はパルスィを抱き寄せた。


「こんなプレゼントでいいのか?」

「私はアルマさえいれば、何も望まない。それだけで幸せだもの」

「そうか...」


変に考えていた自分がアホらしく思えてくるぜ。だが、とても嬉しい。


「ハッピーバースデーパルスィ」


俺が笑ってそう言うと、パルスィが押し倒してきた。これはあれだ。今夜は眠れんな。

なんか思うがままに書きました。

後悔? 知らん。

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