夜に
この身体が夜に馴染めば
君を抱こう
ひとりでは寝付けない夜に
その髪を撫でれば
髪先から星の運河となり
君は夢を渡る
君はこの夜に
惜しみない夢を与え
弛んでいく四肢に
投げ出された憂い
預けた夜の窓口
引き取るのは明日にして
震える唇が乞う辛辣な愛も
今はただ眠りに任せ
繰り返される穏やかな吐息
この身体が君に馴染めば
君を許そう
ひとりでは許せない夜に
その瞼を降ろせば
夜は頷き
流したかった涙の数だけ
星を降らそう
いつか君が
馴染めなかった朝の数だけ