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第六話 俺、不死者を退治します。その16

「あ、あのコ……わ、わたくしと同じ失敗を!?」



 と、瑠々奈は苦笑を浮かべながら、つぶやく。



 正解です。多分、お前と同じ失敗をやっちゃってるね、アイツ。



 でも、違うところがあるなら――。



「あ、あれ、おかしいな? めまいが……僕の魔力は財団Nの科学力のよって無尽蔵となったはずだ! そんな僕はブラックガシャドクロの損傷個所を復元した程度でめまいを起こすワケがないのに……」



「おいおい、早く復元してくれよ、キリト! あのパンダ野郎にあばら骨を何本もへし折られてしまっているからな!」



「あ、ああ、わかった……」



 あっと言う間にへし折られた両足が再生したガシャドクロブラックは、身の毛が弥立つような奇声を張りあげながら、仰向けの状態から立ちあがる。



「これでよしっと!」



「ヘヘヘ、流石はキリトだぜ! お前の無尽蔵の魔力があれば、即座に身体の損傷箇所が復元できるから、すぐに動きまわることができるしな!」



 む、立ちあがると同時に、ダンパーの頭突きによって砕かれたあばら骨も、あっという間に再生する。



「へえ、お前の魔力は無尽蔵なんだ。すごいねぇ!」



「フン、それはほめているのかな? だが、ほめたところで、お前を助けてやる気はないぞ!」



「ほめちゃいねぇよ! ところで魔力の方は無尽蔵でも〝生命力〟の方はどうだ? お前、肌が土気色だぜ」



「生命力……だと……!?」



「ああ、見たところデカブツの身体の一部を復元すると同時に、魔力と一緒に生命力も吸収されているように思えるんだが?」



「な、なにィ!? そんなワケがあるか! ガシャドクロブラック、そのパンダ野郎にいい加減、斃してしまえ!」



「ハハハ、わかっているって! 黒骸骨拳(ブラックボーンフィスト)、うおらあああっ!」



「う、うぐぅ!」



 損傷したガシャドクロブラックの身体の一部を元通りにする度、松永は魔力と同時に生命力も吸収されている!?



「痛ぇ! すっげぇ痛ぇ……」」



 ガシャドクロブラックが打ち放ってきた黒骸骨拳を両腕を交差させて防ぐダンパーだったが、まるで自動車に撥ねられたかのように吹っ飛ばされてしまう――が、地面に激突する際、上手く受け身を取ったようだ。



「ほう、よく耐えたな!」



「フフン、俺の防御力は沙希殿を上回る! さて、お前は技を使い度、(マスター)の魔力と生命力が同時に消費されるようだな。こりゃ狙う通りになってきたぜ!」



 狙い通り? ダンパーはナニを狙っているんだ? 魔力切れはともかく、松永の生命力が切れるのを待っているのか? む、そうなると、アイツは――。



「あちゃー、アイツ自滅しそうっすね、哀香さん」



「うん、実体を持たない幽霊の類で、おまけに巨大――とまあ、タダでさえ魔力消費の燃費が悪そうな使い魔を何度も修復しているしね」



「てか、魔力が無尽蔵って言ってますけど、あのパンダ君曰く、生命力も一緒に消費してるっぽいすよ、アイツ……」



「それが本当のことなら、あの真っ黒巨大骸骨を修復できるのは、あと一回か二回じゃないかしら? あのコの土気色の肌を見れば弱っているのが……よし、私たちも攻撃するわよ、舞夜!」



「え、私たちもっすか、哀香さん? んじゃ、そうしましょうか! ミクトランテクリ、ミクトランシワトル、あのデカブツを攻撃するわよ!」



 さて、哀香の予想では、松永がガシャドクロブラックを修復できる回数は、あと一回か二回っぽい?



 と、それを彼女も狙っていたのかな? 哀香と舞夜が同時に動き出す!



「ハーデス、変身よ!」



「了解だ、哀香!」



「おお、あのペンギンさんがハンマーに変身した!」



「てか、アンタたちも手伝って!」



「え、私たちも?」



「むぅ、とりあえず、やるわよ!」



「う、うん、あっちゃん!」



「よぉ~し、私も! キョウタロウ、武器化OK?」



「ああ、行くぞ! 銃に変身だ!」



 アイロディーテ、それにサマエルも動き出す。



「ミケ、俺たちも行くぞ!」



「えっ! あ、ああ、行こう!」



 むぅ、みるくに促されるかたちで、俺も参戦する――総攻撃だ!



「総攻撃ってか? は、集団だろうが蹴散らしてやる! うおらあああっ!」



「ぎゃっ!」



 大きさの違うがあるんだ、タイマンは厳しい! 集団戦法の方が有利だ――あががっ! そんなことより、攻撃を仕掛けようとした瞬間、俺は再びガシャドクロブラックの巨大な右足の下敷きに! ま、またかよぉぉ~~!



「おい、大丈夫か、ミケ?」



「お、おう……」



「ふう、ゴキブリのような生命力ね。さ、私も手伝うわ、ダンパー! 熊肉球銃弾拳(ベアーマグナム)!」



 俺はゴキブリじゃない! まあ、自分で言うのもなんだけど、生命力と耐久力にだけは自身があるぞ――と、ホッキョクグマの姿を維持している沙希が、ズドンッと右拳から肉球のかたちをした拳圧を撃ち放つ!

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