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第六話 俺、不死者を退治します。その13

「俺は大悪霊の王子! ガシャドクロブラァァクッ!」



 ギャキィ! と、ガシャドクロブラックはカッコイイポーズを決める――が、本人以外は、絶対に首を横に振るだろうなぁ。



「フフフフ、どうだい僕の使い魔の雄々しき黒金のボディは?」



「どうだ、カッコイイだろうォォ~~!」



「す、すごく不気味です」



「不気味だァァ~~! は、美的感性が疎い奴にはわからないのか、残念な奴め!」



「ああ、まったくだね」



「…………」



 カッコイイ? 美的感覚が疎い残念な奴? おいおい、どこに美学を感じているのか、さっぱりわからん! 声高に否定したい気分だぜ。



「さて、ここにガシャドクロブラックを連れて来るのに苦労したよ。なにせ、ここへつながる図書室の入り口には、邪気を遮断するバリアが張りめぐらせていたからね」



「人間のアンタはともかく、邪気を身にまとう怨霊なんか入れてたまるかってヤツよ」



「ふーん、そりゃそうだよね。コイツほどの凶悪な怨霊の集合体を類を見ないからね。あ、そうそう、ここへガシャドクロブラックを無効にする方法を教えてくれたモノが言ってたよ――私も入りたかったなぁってね」



 猛獣界(ビースト・ザ・ワールド)につながる旧校舎四階にある図書室に出入り口には、邪気を遮断するバリアが張りめぐらされているようだ。



「ここに入り込む方法を教えたのって、まさかとは思うけど……」



「クククク、誰に教えてもらったかについては黙秘するよ」



「も、黙秘だぁ? ま、まあ、なんとなく、誰なのかはわかった」



「うん、私も……」



 そんな邪気を遮断するバリアを無効にする方法を松永に教えたのって、まさか!? アイツしかありえないと思うんだが……。



「ちょ、どんな方法で、そのまっ黒な骸骨巨人を、ここに入れたんだよ!」



「ミケ、それは私が訊くことよ。アンタは黙ってて!」



「お、おう!」



「さてと、改めて訊くわよ。アンタがどうやって猛獣界へ、ソイツを入れたのか知りたいわ」



 人間である松永はともかく、奴の使い魔であるガシャドクロブラックは怨霊の集合体だ。邪気の塊に相違ない存在である。



 そんなガシャドクロブラックをどんな方法で猛獣界の中に入れることができたのか、俺も是非、知りたいところだ。



 確か、猛獣界とつながる旧校舎四階の図書館の出入り口には、邪気を遮断するバリアが張りめぐらされているはずなんだが、それをどうやって無効にしたのやら……。



「フフフフ、では、教えてあげよう。それは〝コイツ〟のおかげだ!」



「う、まぶしい! コイツ、また光やがった!」」



「まったく、眼の保養に悪すぎっ!」



 松永の身体が、再び光り出す。まったく光るのが大好きな野郎だ!



「うお、大人の姿になった! ついでに、マイクロビキニィィ~~!」



 やれやれ、性転換の次は大人の姿かよ。まったく、忙しい奴だな。



「フフフフ、どうだい? 僕の二段階目の変身はセクシーだろう?」



 さて、そんな大人の姿になった松永の格好だけど、その身を覆うのは、大事な部分を必要最低限、覆い隠すのみのセクシーでえっちぃな黒いマイクロビキニである。



「変身すると大人になる――それが魔法少女の本領だとは思わないか?」



「そうは言うけど、今のお前は魔法少女って年齢じゃないと思う」



「う、うん、あの姿じゃ魔法少女って言えないよね、ミケちゃん」



「まったくだわ! 魔法少女は永遠の永遠の十七歳とか、そんな感じだしね」



「おい、お前らが言えた義理かよ!」



 二段階変身かどうかはともかく、愛梨、それにアフロディーテも松永と同様、魔法少女の変身すると、その姿が大人のものに変わるタイプである。



 うーん、そんなワケで松永のことをとやかく言えないと思うんだけどなぁ……。



「む、それより、アイツの首から下を見ろよ。あっちこっちに入れ墨が……」



「あれは入れ墨なんかじゃないわよ。呪印ってモノよ」



 さてさて、松永のセクシーでえっちぃな黒いマイクロビキニ姿が気になるが、その一方でさらけ出された首から下の素肌のあっちこっちに見受けられる奇妙な入れ墨のようなモノ――呪印とやらも気になるぜ。



「その呪印のひとつひとつに、あのまっ黒なデカブツの部分(パーツ)を封印し、ここを持ち込んだってところかしら?」



「ピンポンピンポ~ン! 正解だよ! この呪印は格納呪印という代物だ。コイツを人体に掘り込むことで、そんな人体が格納庫になるのさ――魔物のね!」



「じ、人体格納庫ってヤツか!?」



「なるほどね。人間は邪気を放つ存在じゃないし、そんな人間であるアンタが格納庫になれば、この中のアレを持ち込めるってワケね」



 むぅ、そういうオチかよ! しかし、人間格納庫っていうのがあるのか、ちょっとだけいいなぁって思ってしまったことは言うまでもないか――。



「さ、腐らない特殊な死者が封印されているプルトンキューブを強引にでも奪うとするか!」



 シャッと黒いマイクロビキニ姿の松永は、腕組みをしながら、俺たちをドヤ顔で見下ろしているガシャドクロブラックの巨大な頭の天辺に跳躍する――と、同時に、そんなガシャドクロブラックが動き出す! 今は沙希が持っているプルトンキューブを強引に奪い取る気だ!

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