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第四話 俺、人造神とやらを手に入れました。

 登場人物紹介


 ・メーディア――魔法少女を自称するアラサー女性。

「ぐお、この刺激臭は病院の消毒液の――ぐええ、死臭も混じっている!?」



 悪鬼羅刹の巣窟と化している超高層マンションことアトランティスの三十五階の3501号室の外に移動した俺たちは――特に狼姫が、そんな漂う刺激臭に苦悶の悲鳴をあげる。


「流石はワンコだぜ。病院の消毒液のニオイなら、俺にもわかるが死臭まではわからなかったぜ」



「おい、わらわはワン公じゃない、狼だ! とにかく、死臭も漂っているのは間違いない!」



「死臭か、3504号室から漂ってきているんだと思う。僕の調べたところ、そんな3504号室内には、なにかしらの研究の実験台となって死んだ妖精さん+αの遺体が安置されている所謂、霊安室みたいな場所のようだ」



「う、うえええ、マジかよ!」



「まったく、防腐処理が完全じゃないようだ。やれやれ、3504号室内は腐乱したゾンビのような遺体だらけかも……」



 うげえ、ヘルメスは平気な顔でグロいことを言う――3504号室は霊安室なのかよ!



「タツがいるのは3502号室だったな! ん、柳原はいないようだ。もし奴がいた場合、俺の頭の天辺の呪印が反応するはずだしな」



「呪印? ああ、頭の天辺にある十円ハゲに刻み込まれた呪い印のことか?」



「そ、その名の通りのモノだ。さ、3502号室へ忍び込むぞ。穏行の術で姿を消していればバレないはずだしな」



「うん、中に〝いる〟奴らがタダの人間だった場合はね」



「安心したまえ。邪神人の反応は、すべて3505室に集まっているよ」



「ムムム、じゃあ、そこに柳原がいるかもしれないな」



「そんなことより、霊安室となっている3504号室から扉が開いたわ!」



 ヘルメス曰く、柳原を含めた邪神人に覚醒したモノ共は3505室に集まっているようだ。なるほどね。今なら3502号室に監禁されているはずの太田辰巳を救えるチャンスだ――おおっと、霊安室となっている3504号室の扉が勢いよく開く! うーむ、そう上手く事が運ぶワケがないかぁ……。



「くっさぁぁぁ! なんで私が死体の処分をしなきゃいけないワケェェ~~! ひょっとして、この私をナメてる? つーか、ナメまくりじゃね?」



「ま、まあ、お嬢、俺たちゃ雇われの身だし、仕方ねぇよ」



「だからってェェ~~! こうなったらアイツらを倒して正義の味方になってやんよ!」



「アハハ、お嬢、それが目的で、ここにやって来たクセにいざ連中と対面した途端、仲間にしてくださいって土下座して言い放ったのは、どこのどいつでしたっけ?」



「ううう、うっさぁぁい! アレは作戦よ、作戦!」



「はあ、そういうことにしておきます」



 むぅ、なんだか、騒がしい女が3504号室から出てくる。しかし、派手な格好だな。まるで舞踏会にで今から行く予定の貴族のお嬢様って感じの赤いドレス姿だ。あ、容姿端麗でスタイルもいいかな? ついでに、そんな女と一緒に某特撮ヒーローものの主役を連想させるイケメン君が一緒だ。子分みたいな存在だろう。



「ねえ、ヘルメス。あの女は何者?」



「むぅ、この僕でさえも、あのオバサンの存在に気づかなかった! 誰このオバサン――と、言った方が正しいだろう!」



「ふむ、アンタの情報網を掻い潜る存在ってところかしら?」



「つーか、雰囲気的に敵って感じじゃないぞ、沙希。アイツら仲間に引き入れては?」



「そうね。頭が悪そうだから、すぐに説得に応じそうな感じだしね」



「そ、そこォォ~~! 誰がオバサンよ! つーか、頭が悪いってなによ! ムキキーッ!」



「わ、あの女……穏行の術で姿を消している俺たちの存在に気づいたぞ! み、見破られたってヤツ?」



「う、うん、ミケちゃん、その通りかも……」



 な、なにィィ! あの派手な女に穏行の術が見破られた!? 雰囲気的に敵って感じではないけど、仲間でもない存在だし、下手すりゃ柳原たち邪神人に、俺たちの存在を知らせてしまうかもしれない!



「ま、いいわ。魔法少女のお仲間って感じだし、今回だけは許してあげるわ」



「え、えええ、魔法少女!?」



「見た感じはアラサーのオバサンだけど……」



「あっちゃん、アラサーとかオバサンって言っちゃダメだよ!」



「ううう、アラサーなんかじゃない! 永遠の十七歳ィィ~~! ふ、ふう、とにかく、このメーディア様に協力しないさい、小娘共!」



「…………」



 な、なに、このオバサン、いきなり怒鳴ったり、協力しろとか言い出したり――ま、まあ、協力してみるのも手かもしれない。



「んじゃ、早速だけど、3502号室に囚われている連中を助けるわよ、小娘共!」



「お嬢、素直に私の仲間を助けてくださいって頼むべきじゃないっすか?」



「ん、アンタの仲間も?」



「誰だ、騒いでいる奴はァァ~~!」



「うわ、3502号室から柳原の仲間が出てきたぞ、おい!」



 むぅ、メーディアと名乗る女が大声を張りあげたおかげで柳原の部下たちが3502号室から飛び出してきたじゃないか! でも、ある意味、好都合――コイツらの方から3502号室から出てきてくれたワケだし! それにどうやらタダの人間っぽいので、コイツらなら非力な俺でも倒すことができる!

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