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第二話 俺、外道にお仕置きします。その5

登場人物紹介


・サーシャ――美樹原たちに仕置きの依頼をしてきた黒猫

「へえ、けっこう広いんだな」



「ん、声がたくさん聞こえるよ、ミケちゃん」



「宴会でもやっているんすかね?」



「ふーん、客は犬猫、それに狐や狸……ほう、カラスや鷹といった鳥類もいるわね」



「ここは私と同じ、元人間だったモノの溜まり場なのです」



「そ、そうなのか、田中!」



「まあ、その中には、私と同じ妖狐なんかも混じっていますけどね。さ、依頼人は、こちらの部屋におります」



 ここはマルチーズの田中と同じ、元人間だったモノの溜まり場らしい。ふえ~一体、元人間だった連中は、○○県S市内にどんだけいるんだァァ~~!



「さ、この部屋に依頼人がいます」



「猫の間ねぇ……」



 小狐丸の内部はとにかく広い。恐らく客室が確実に三十室はあるだろう。あ、そうそう、そんな客室にひとつひとつに固有の名前が見受けられる。例えば、獅子の間、虎の間、豹の間などなど獣の名を冠している。さて、女将に案内されてやって来たのは猫の間という客室だ。ここに件の依頼人がいるらしい。



「ミケちゃん、中に入ろう」



「おう、んじゃ、入ろう……失礼します!」



「入るわよ!」



「あっちゃん、挨拶くらいしなくちゃダメだよ! 失礼します!」



「待っていまして! 美樹原さんと三島さんですよね?」



「ムムム、喋る黒猫がいる! まさか、依頼人……いや、依頼猫か!?」



 アフロディーテは失礼なアヒルだな。とりあえず、失礼しますの一言くらいは――と、それはさておき、猫の間の広さは、大体、四畳半ほどの広さだろうか? そこにテーブルとテレビがあるだけという殺風景な部屋である。まあ、そんな猫の間にあるテーブルの上を見ると、ちょこんと座った赤い首輪をつけた一匹の黒い猫と鞄が見受けられる。まさか依頼人って、そんな黒い猫なワケ!? あ、喋ったけど、もう絶対に驚かんぞ!



「私はサーシャと言います。仕置き人……いえ、魔法少女にアナタ方に是非とも助けてもらいたい人がいるんです! まずは私の隣に置いてある鞄の中を見てください」



 黒猫はサーシャと名乗る。ロシア人のような名前だ。さてと、そんな黒猫サーシャには是非とも、俺たち――魔法少女に助けてもらいたい人物がいるようだ。んで、テーブルの上に置いてある鞄に中を見るようにと言ってくる。



「じゃあ、鞄の中を見せてもらうぜ」



「ん、写真が一枚だけ入っているだけね」



「いかにも頑固そうな右手に竹刀を持ったお婆ちゃんの姿が映っている写真っす」



「ミケちゃん、あっちゃん、私にも見せてよ……あ、あああっ! このお婆ちゃんなら知っている! 私ン家の裏に住んでいる春子婆ちゃんだわ!」



「ん、愛梨に知り合い?」



「う、うん、小さい頃、よく遊んでもらったわ……」



「ふーん、そうなんだ」



 テーブルの上に置いてある鞄の中には、いかにも頑固そうなお婆ちゃんの姿が映っている写真が一枚だけ入っているだけである――ん、愛梨の知り合いの春子婆ちゃん?



「春子婆ちゃんのことを知っているの? 私は、そんな春子婆ちゃんの飼い猫なんです!」



「そ、そうなんだ! へえ、春子婆ちゃんは動物が苦手だって聞いていたけど、あれは嘘だったのかな?」



「そんなことより、黒猫ちゃんのご主人様の春子婆ちゃんの身にナニがあったんだ!? その詳細を頼む!」



「う、うん、じゃあ、話しますね。私のご主人様である春子婆ちゃんが最近、疎遠状態となっている一人息子を装った外道に騙され八十万円を奪われてしまいました! 俗に言うオレオレ詐欺ってヤツです! そんな春子婆ちゃんの息子を装い八十万円という大金を奪い取った外道を見つけ出し、仕置きしてほしいことと、連中に奪われた八十万円を奪還してほしいんです! それが依頼です。どうかお願いします!」



 仕置きの標的はオレオレ詐欺グループのようだな――しかし、許せねぇ! お年寄りを騙して大金を奪い取るとか……外道めっ!



「あ、オレオレ詐欺グループの詳細が記されたメールが届いてるぜ」


 沙希から標的のオレオレ詐欺グループの詳細が記されたメールが送られてくる。んじゃ、早速、読んでみるとするか――。

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