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普通のようで普通じゃない。

目が覚めると、日ノ出の時刻だった。

かなりの早朝だ。

よく考えれば、昨日も一昨日も眠りこけていたので早く起きても不思議ではないのかもしれない。


昨日到着した宿は、かなりいい宿のようで一部屋に個室が二つ、応接間というかリビングみたいなのも一つ、おまけにお風呂までついていた。

スイートルームなのかなぁ。


顔を洗い、服を着替える。

服が部屋のクローゼットに入っていたのには驚いた。私の荷物は私の知らぬ間に運ばれ整理されていたようだ。


うちの家では基本的に自分のことは自分でする。メイドさん達もいるが、たいていなにかとの兼任だ。

私の世話をしてくれるクリスは裁縫師だし。


王都の側とはいえ、はっきりいって農耕地帯のすぐ側の我が家は土地や屋敷だけは広いがそれだけだ。

貴族(といっても私は半分)とはいえ末席。

そんなんで気取った生活なんぞできっこない。

女子学院に通っていた頃は、ほかの貴族令嬢とのギャップに驚かされっぱなしだった。

ちなみに、親友は我が家に遊びに来ていたので身の回りのことはとりあえず一人でもできる。

リボンをうまく結べないのが可愛い所だ。



水が飲みたくて応接室に行くと、父様がいた。


「おはよう、リコ。

調子はどうだい?」


テーブルを埋め尽くさんばかりにある手紙を読みながら、父様は微笑む。


「おはようございます。

なんなんですか、この手紙…」


「報告やら嘆願やら応援やら…まぁ色々だね。

あぁ、トリトからの手紙もあるよ。」


兄様の子どもは三人いるのだが(もうすぐ四人になる)、その末っ子のトリトニア…トリトは字が書けるようになり手紙をよくくれるのだ。


「トリト達からリコが倒れてる間に見舞いの手紙が沢山きていたんだよ。

トランクに入れてあるはずだから読んだら返事を書いておあげなさい。」


「分かったわ。

姉様もうすぐ産まれるのね。」


姉様は、色々事情があって自分の故郷の島でないと出産ができない。

トリト以外の子は魔力持ちなので、姉の故郷の島で寮生活をしており、親子にとっては以前より会える頻度が増したので良かったといえば良かった。


「数日はここにいて、また別の国にいく予定だ。

リコの療養と私の友人達に会うのをかねているから。カトレアの店舗視察もかねている。」


ざっと、今後の予定を教えてくれる父様。

あれ、仕事大丈夫なんですか?


「あ、そうそう仕事はやめてもいい覚悟で長期休暇出してきたから私の心配はしなくていいよ。」


「えええぇぇぇ?!」


恐ろしいほど優しく微笑んで父様は言う。


「もしもリコに好きな人ができたら、私は躊躇わず友人の力をかりて誓いの儀式を無かったことにするから相談するんだよ。」


黒いオーラ出てますよ、父様。



兄の子ども三人は上から、

イクシア、スノーフレーク、トリトニアです。


長くなりそうだったので、途中でアップ。

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