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舞い散らない蝶

ダンスのイメージは某動画サイトで見たプロデモ社交ダンスのヴェルニーズワルツです。

曲がアルトネ○コの曲っぽくて(゜Д゜≡゜Д゜)!?ってなりました(笑)

ゲームは知らないのですが歌い手さんが好きでよく聞いてます。

その動画のペアさん素敵でした!

会場の真ん中にノンノンにエスコートされて到着した。

ざわめきは止まない。

魔術の灯りがスポットライトのように私たちを照らし出す。


沢山の視線が集まるが、あまり不快には感じなかった。

どことなく期待や羨望を感じさせる眼差しがほとんどだったからかもしれない。


自国だとこうはいかない。

悪口になってしまうかもしれないが、私がこうやって人目を集める場合、感じるのは嫉妬が大半だった。

一度関わったことのある人は皆おおむね好意の視線をくれるが、ルアの熱烈信者にアンチ、噂でしか私を知らない人はたいてい妬み嫉みにまみれている視線をよこす。

ゲオルグは近隣では珍しい完全な実力主義だからなのかな。



「緊張してるのか?リコ。」


「ノンノンがへましないか心配なだけ。大丈夫?

私、なんだったら髭王と代わってもいいよ?」


先ほど何を踊るか決めたのだが、選んだものはなかなかレベルが高くて下手なペアでは踊れないのだ。

踊れないというか、みていて見苦しい踊りとなってしまうのだ。

ブハッ、とノンノンが吹き出しブルブルしてる。

何がおかしいっていうんだよ!

ざわめきが大きくなる。ノンノンが吹き出すのは珍しいのかな?

美形だとなにかするたびにざわめかれるのだろうか…大変だなぁ。


「…髭…っ、髭王!!!」

「ノンノン真面目に大丈夫なの?」


再び尋ねると、ニヤリと笑いノンノンは言った。


「俺を誰だと思っていやがる。

深淵(しんえん)精霊姫せいれいひめ』の旦那様だぞ。下手くそとは踊らないといい放ったミチルが妻になる前から実力で踊らざるえなかった、うまいやつはこの国には居ない。」


自信満々に言い切るけどチルチルに拒否られて必死てダンスマスターしたんだよね。


「足を引っ張らないでね。」

「お前こそな。」


私とノンノンは背中合わせで曲が始まるのを待った。




☆☆☆




溢れんばかりの拍手と歓声が上がる。

息は切れたが踊りは完璧だった。


髭…国王陛下もべた褒めだった。

父様や母様にも誉められちょっと照れた。


「リコちゃん素敵だったわ!」


師匠のミチルからも誉められ喜びは更に大きくなる。

ちなみに、ノンノンにはなにもない。すねていたが無視をしている次第だ。



「すばらしい余興であった!

皆、もう一度拍手を!」


髭王の声に再び沢山の拍手が贈られる。


「リコリス嬢、晩餐の用意が整った。思う存分食すといい。」

髭王が微笑んだ。


「まぁ!ありがとうございます!」


今日一番の心からの笑顔で私は笑ったのだった。


私の戦いはこれからだ!!!

ミチルさんはその可憐な立ち振舞いやダンスの舞い姿から精霊姫と呼ばれてました。

ノンノンと結婚してからは深淵(に引きずり込まれてしまった哀しみ)の精霊姫と呼ばれるように。

影では悲劇の精霊姫とか囚われの精霊姫と言われていたりします。


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