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魔法の言葉は

今流行りの魔法の言葉ってなんなのですかね。

人々のざわめきが聞こえる。

あともう少し歩みを進めば夜会の会場の扉だ。


「ノンノン!

ものすごく美味しそうな香りがする!早く食べたい!」


「…リコ、落ち着け。主賓に挨拶せんでどうする。

ミチルもお前の母親も居るなかでがっついてみろ…後がどうなる。」


私がはしゃいでまだ見ぬごちそうに想いをはせていると、ノンノンが水を差す。

くっ、そうだった。


母様は国内外に知れ渡るほどの敏腕と美貌を持つ商人。

父様は人脈が色々おかしい人当たりのいい末席であるけど貴族。


そんな二人のこどもである私はイメージだけが一人歩きして実際会ってがっかりされる子なのだ。


正直、ふざけんなと言いたい。

勝手に期待して勝手に失望する。

私も人の子、お外でたくないよ~となった時期もありました。

しかしながらミチルの献身とルアの脅し…いや励ましで私は立ち直ったのだ。


顔はどうにもならないけれど、立ち振舞いやダンスはいくらでも挽回できると信じて色々頑張った。

ダンスは私に合っていたらしく、けっこう評判になるくらいのレベルにはなれたのだ。


女子学院に通ってたときには作法とダンスの先生にべた褒めされ、模範生で通っていたのだ。


ルアには普段との落差が大きいとか夜会詐欺とか言われたけど、気にしない。

ルアとて見た目は美女、中身は男らしいじゃないか。



「テクマクマヤコテクマクマヤコン。」


ミチルが教えてくれた魔法の言葉を唱える。

緊張したときに、変身したいときに唱えるおまじない。

素敵な淑女になーあれ、だ。

なにになりたいかは心のなかで唱えるそうだ。



「ミチルも時々唱えるがなんだそれは?」


ノンノンが怪訝そうな顔をして聞いてくるが、淑女の微笑みで無視をした。


扉の前に立つ衛兵さんと目があったので微笑み目礼をする。

だがうつむかれてしまった。

これはあれだ。

ノンノンとの顔面落差に笑をこらえてるに違いない。

耳まで赤いし 。



「おのれノンノンめ、禿げろ頂頭部から若禿げろ。」


「なんだそれは、わけわからん。

あと取り消せ、そんな不穏な言葉。」



私は微笑みを張り付けながら、ノンノンは無表情で小声で言い合いながら会場へと入っていったのだった。

クリーミーマミが好きでした…!

しかしながら変身言葉思い出せなかった。

サリーちゃんにしようかと迷ったんですがアッコちゃんにしてみました。

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