表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
162/169

始まる者達54

________



ミィオの斬撃を避けながら、ドラゴンもどき達の方にも気を配っていた原人。



立ち向かうのではなく、避ける事だけを念頭にしているから出来る芸当をしながら、ドラゴンもどきとドラゴンのどちらに軍配が上がるかと様子を見ていた。



ドラゴンもどき達がもつれ、その下で二人が我慢比べをしている……どちらが尻尾を巻いて逃げるか、どっちが読み間違えて潰されるかの我慢比べをしているが…だけど信じている、相棒が読み間違う事は無いと。



これは我慢比べ等では無い、人間のRLHが尻尾を巻くか、読み間違えないかだけの話、戦いが延長するか、戦いが終わるかの話。



二人の様子を見守っていると、ドラゴンもどき達がもつれ、二人を下敷きにしようとする。



絶対に選択をしないといけない時が来る、そそくさと離れて延長戦に持ち込むか、それともここで決着を掛けるかの選択。



相棒はしっかりと状況を見極めて…見極めて……ここで避けなければ潰されるという所で下がるが、人間のRLHが読み間違えて突っ込む。



自分の目から見ても、明らかなミス。



三体の巨体が倒れるのに巻き込まれて死ぬ……その光景が容易に想像出来て、一先ずの勝利を手にする事が出来ると、少し安堵したのだが、



『ドッッッシィィィィィィンンンン!!!!!!!!』



ドラゴンが踏ん張った。



地面を強く踏みしめて、ドラゴンもどき二体分の重さを耐えて、大地を踏みしめる。



これはいけない……相棒も、人間のRLHが読み間違えたと判断して、体が踊っている……戦う態勢になっていない。



隙だらけの大技を喰らって、地面に転がる相棒に、(またが)る人間のRLH。



拳が振り上がるのを見て、助けなければと相棒の方に駆け寄ろうとするが、



『トン……』



『……⁉』



背中に何かが突き付けられた。



相棒の危機に気を逸らしはしたが、これは予想外。



新型のパワードスーツの動き読んで、行動範囲をしっかりと把握している。



パワードスーツを着用する事によって、動きの限界が生まれる……特に瞬発力が落ちる。



持久走のような長い時間を走る分には、モーターがアシストしてくれるが、反復横跳びみたいな素早い動きは、パワードスーツの重みによって不得手になる。



新型のパワードスーツだから、瞬発力が高いといのはではと思うかもしれないが、確かに既存のパワードスーツよりもレスポンスが良いが、それでもパワードスーツ、限界はある。



その限界を読み切って、例え飛び込まれても避けられる範囲にいたのに……



「君達は賢いね……パワードスーツの弱点をよく知ってる」



『……⁉』



声を掛けられて、首を振って肩越しに見えたのは、パワードスーツを脱いでいる人間であった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ