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始まる者達27

「だったら!!」



リナは、別の修行僧を捕まえようと、狙いを定めるのだが、



『『『サッサッサッサッ…………』』』



修行僧達も、リナの身体能力の高さに気付いているのか、リナに目を付けられた者は、蜘蛛の子を散らしたかのように、素早く森の中に逃げて行ってしまう。



「ちょこまかと!!」



こちらが手を伸ばせば、修行僧達は離れてしまうのに、



『バチバチバチバチバチ!!!!!!!!』



「またっ⁉」



修行僧達は、離れた所からでも攻撃を仕掛けてくる。



ハンドガンの一つでもあれば、戦況は違うのだが、



『『『『シャン…シャシャン…シャン…シャシャン……シャンシャンシャンシャン!!!!!!!!』』』』



スデゴロで、飛んでくる攻撃をする相手をするのは、不利以外の何物でも無い。



『バチバチバチバチバチ!!!!!!!!』



「何度も!!」



繰り返される放電による攻撃、木の裏に隠れてはやり過ごし、



『バチバチバチバチバチ!!!!!!!!』



地面に転がっては、身を(かわ)す。



(一気に行くか……)



こうなっては、リナが詰んでしまう迄は時間の問題、この状況を打開するには、武器がいる。



『『『『シャン…シャシャン…シャン…シャシャン……』』』』



この修行僧を中央基地に連れて行けば、被害が出る事は分かるが、こいつ等をこのまま放置する訳にもいかない。



中央基地まで一気に走る覚悟を決めると……



『ドサッ……!!』



「うっ⁉」



一人の修行僧が、リナに抱き着いて来た。



それは、まったく気配も音も感じられなかった、気付いたら抱き着かれている。



『『『『シャンシャンシャンシャン!!!!!!!!』』』』



鈴の音が早まるのを聞いて、リナは急いで自分に引っ付く修行僧を振り払うと、



『バチバチバチバチバチ!!!!!!!!』



「このっ!!」



修行僧の首根っこを捕まえて、閃光の方に突き出して身を守ったが、



「ぎゃっ……!!!?」



リナの体にも電気が走る。



「くっ…うぐっ……」



それは致命傷になるほどの電気ではないが、体の中を熱が走った感触と共に体が痺れる。



思考が踊る、考えが霧散してまとまらない。



『『『『シャン…シャシャン…シャン…シャシャン……シャン…シャシャン…シャン…シャシャン……シャン…シャンシャン……』』』』



さっきよりも鈴の音が力強く、早く鳴らされる。



(くっ……うぅ……ぐぅ……走らな……)



ぼやける意識を集めながら、状況を理解するほどに、この場から逃げないと意識がまとまり始めるのだが、



『『『『シャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャン!!!!!!!!!!!!!!!!』』』』



(逃げな…きゃ……走るん…だ……)



それは修行僧達の準備が整うのも一緒。



意識が回復する時間に比例して、修行僧達の蓄電が溜まっていく、



「くっ……」



リナが足を一歩、二歩と前に出す度に、修行僧達の腕の鈴が鳴る速度が速まり、



「この……⁉」



リナが、やっと走り出せるという所で、修行僧達の腕が跳ね上がり……



『グゥゥオォゥゥッゥオォォォォオオォォォォォオオオォォォ!!!!!!!!!!』



「なにっ⁉」



空から大地に向かって、咆哮が降り注ぐ。

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