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始まる者達18

「その通り、この計画は失敗してしまったんだ」



ドラゴンは頷いて、異世界を繋げるという計画は失敗したと肯定するのだが、



「だけど歴史の教科書には、この異次元を繋げる為の行いが記載されているんだよ」



「えっ……」



異世界と繋げる行いが表だって行われて、歴史の教科書にすら載っているという。



「それは日本で起きた事だよ」



「日本?」



「日本に落とされた、それだけで、世界で最も多くの人の命を奪った兵器と言えば?」



「……それは…核爆弾……」



ドラゴンは目を細めて、首を上げて空を見上げる。



「東京に落とされた一発の核爆弾……日本の中心部でもあった東京には多くの人が住んでいた……多くの命が怨嗟と共に吹き出した……けれど、核爆弾の威力は余りの強く、道となる魂そのものすらも焼いてしまった……」



「…………」



「だけど…話はこれで終わったりしない。完全に消滅しなかった魂は、核爆弾の威力によって開いたゲートによって一気に噴き出し、還る場所を求めて、Cの世界との道標を創ってしまったんだ」



だから、異世界は扉が繋がる事無く無事に終わった……そう話が終われば良かったが、



「…………歴史の教科書にあったのは、核爆弾だけじゃない」



歴史の中には、他にも大きなエネルギーの爆発があった。



「そうだね。戦争が終わった後、魂を使わずに強大なエネルギーだけで扉を繋げる実験が行われた。核爆発、水爆、メルトダウン……多くの巨大なエネルギーが暴発する事件が起きたけどそれは……」



「Cの世界と繋げる為の行為……」



ドラゴンから話を聞けば聞く程に、何か嫌な予感がしてくる……いや、嫌な予感というのはそうなのだが、それとは違う何か、奇妙な感覚が自分に触れて来る。



「話を先に進めるけど、これらは多くの自然を破壊したが、それでもこの世界は形を保っている……それは、この世界のマナが耐えているからだったんだ」



「マナ?」



それはさっきの話で出て来た単語。



Bの世界では資源により発展し、Cの世界ではマナによって発展したと。



「この世界は度重なる自然を汚染する行為も、星の生命力によって何とかなっていたけど、Cの世界では致命的だった」



「致命的?」



「Cの世界ではエルフ達が発展する事にマナを、リザードマンを召還する事でさらにマナを消費して、苦しい状態だった。そこに異世界からの自然を汚染する攻撃は致命傷だったんだ」



「まさか、核爆弾の影響は……」



「Cの世界にも及んで、Cの世界を死に逝く星に追い込んだんだ」



「そんな……」



話が恐ろしい程に進んで行く。

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