表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
123/169

始まる者達15

「そう、私は他の世界から来たんだけど……異世界から来た……う~ん……世界はいくつもあるんだけどA、B、C、Dとそれぞれ世界があると考えて欲しい」



「はい……」



「君がいる世界はB、私がいた世界はD」



「そうなんですか……」



唐突(とうとつ)な話に、気の抜けた返事しか出来無い。



「私達の世界は基本的には(まじ)わったりしないのだけど、次元に裂け目が出来たりして、異世界に行ってしまう者がいて、それを君達は神隠しとかで表現している」



「それじゃあ、あなたはその神隠しでこの世界に?」



話の流れからすれば、横にいるドラゴンが自分の世界にいるのは、次元の裂け目に落ちて来たという事になるが、



「うぅん、それは違うんだ」



「違うんですか」



どうやら話は、そんな単純ではないらしい。



「Dの世界からBの世界にいきなり行く事もあるけど、原因はCの世界にもあるんだ」



「原因はCの世界にも?」



「Cの世界、そこはエルフ達が住んでいる世界だったんだ」



「エ…エルフですか……その随分と話が……」



「話が飛躍しているかい?でもね世界は沢山あるんだ。爬虫類が世界を支配した世界もあれば、昆虫が世界を支配した世界もある。それに哺乳類が支配した世界と言っても、人間では無くてネズミが支配した世界だってあるんだよ」



「…………」



にわかには信じ難い話であるが、ドラゴンが冗談を言っているようには見えない。



「まぁ、その話は置いといて……Cの世界にいるエルフはある事に気付いていたんだ、異界から来た者達がいるという事に。裂け目から落ちて来る者は様々な知識を持ち、多種多様な力を持っていた……それに目を付けたエルフが、Dの世界に住むリザードマンを召還して、Bの世界に送り込んだんだ」



「それは何の為に?」



「最初は次元の裂け目を超えるのに、強靭な肉体、強靭な精神力……があると良いんだけど、結局は運否天賦も必要で、多くの者を送る事で次元を超える為の実験にされたんだ」



「そしたら、彼は次元を飛ばされた者という事ですか……あっ…でも彼はこの世界で生まれたって…………」



そこまで説明されたら、彼が何者かというのは掴む事が出来る……深い眠り付いてしまった彼の正体は……



「彼の正体は異次元に飛ばされて、この世界に辿り着けたドラゴンの子孫なんだ」



異世界からのドラゴンが残した、この世界で生まれたドラゴン。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ