表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
113/169

始まる者達5

この流れで自分達も付いて行きますと言えば、話が長くなると分かっていたから小此木は素直でいたのに、これでは意味が無くなってしまう。



「……はぁ、いくらお前でもミィオがいたら大人しくしてるかと思ったけど、私達が行った後に付いて来る気だったか」



「ごめんッス…小此木……」



「……銃をお借りしたいのですが」



せめてものの救いはユナであり、自分の事を理解してくれる人だから、しょうがないと諦めてくれたが、



「こいつらを連れて行くのか?新人どころか、」



普通の反応は、教官のようになる。



教官は生徒を連れて行くのに難色を示し、置いていく   方が良いという雰囲気を出すが、



「わりぃ…小此木は大丈夫だ」



「……お前がそういう判断をするなら、問題は無い」



教官は、ユナが言うならと、それ以上の事を追求しなかった。



「だが、ミィオは……」



「自分を一人にするのは危険です!!」



「っだそうだ」



「仕方無い……二人共伏せろ!!」



「「……っ!!!!」」



『『『『ガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサ!!!!!!!!!!!!!!!!』』』』



話がまとまった所で、全員でリナと小此木の救助に向かおうとしたのだが、火内の決死の体当たりで斜面を転がって落ちたRL達がこっちに追い付て来て、



『『『『グゥゥオォォオォォォオォォォォォォ!!!!!!!!!!!!』』』』



発煙筒の赤い光にRLが群がる。



「頭を上げるな!!」



『ドッドッドッドッドッドッドッドッ!!!!‼』



教官がマシンガンのトリガーを引くと、火薬の爆ぜる音、薬莢が飛び出す鉄の音が混ざり合った音が響く。



『グゥオッ!!!!』



『『『グアァァア!!!!!!』』』



不意打ちの弾丸を喰らったRLであるが致命傷にはならずに、雄叫びで声を掛け合うと左右に別れて森の中に逃げ込む。



「タイプはミンクだ!!」



「了解だ!!」



車から降りたユナも、ヘルメットを被ると赤外線カメラに切り替えて、



「丸見えなんだよ!!」



『ボンッ!!』



手榴弾をミンクがいる所に放り投げると、手榴弾が爆発する音が聞こえる。



「やったか!!」



「いんや!!しっかりと避けてる!!」



ミンクも、何かを投げ込まれた事に気付いて、手榴弾の爆発を避けてしまう。



「世代を重ねて来ているというのは面倒だ!!」



人間が使う武器を把握している、昔は手榴弾を投げれば、それが何なのか分からずに無防備に喰らっていたが、それが次第にその場から逃げる事を覚え、今では遮蔽物の裏に隠れるというのを学習している。



『ガサガサガサガサ!!!!』



『ガサガサガサガサ!!!!』



「ほんと面倒な生き物だよ!!でけぇ腕で体を守りながら、森の中を動いてやがる!!」



こちらが闇夜の中でも弾丸を当てて来ると分かっているから、木々に紛れながら太い腕を盾にするのを怠らない。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ