不妊治療開始と勃起不全
不妊治療、子供を望むカップルがおこなう治療。
受けたことがない人も多いと思うので基本的な治療の流れは以下の通り。
1:タイミングによる性交渉
2:人口受精
3:体外受精
これらを並行しながらおこなうのが一般的。ただしまず1から順番におこなうのが基本。
ようは1章で書いた性交渉をおこなう事。
基本、卵子は月1回しか排卵されない。このタイミングで精子と卵子が上手く
女性の体内で出会えるようにする。これがタイミング法。単純な方法。
ただ、そのためには妻が自分の体温を毎日決まった時間に測り
卵子が出そうな体温の状態になってる時に性交渉をすることが必須。
2も卵子が出そうな状態におこなう。ただし、性交渉はせず
男性が自慰をして容器に精液をだし採取し遠心分離等で濃縮。
この濃縮した精液を妻の膣内に戻す。もちろん不妊治療をおこなう病院でおこなう。
自慰で採取する専用の部屋をもっている病院も多い。
3の体外受精は1、2を数回繰り返し結果が望めない時におこなう治療。
やり方は男性の場合は2と同じ。だが、女性は全く異なる。女性は卵子の数増やしたり
大きくなる薬を注射する。これを2~3日の間隔で定期的におこない
卵子の数や大きさを調べる。大体2~3週間かかる。
ここで卵子が大きくなっていたり、数が増えていたりしたら
初めて体外受精の準備ができた状態になる。
ここで薬の反応が弱く、卵子の数が増えなかったり大きくならない場合は
体外受精にはすすめない。これは人によって大きく異なるが基本40代になると
薬を使っても体外受精にはすすめない事が多いと思っていい。
そして費用も非常にかかる。当時自由診療のためどこの病院でも薬代だけで10万前後。
更に体外受精費用として別途20万程度かかる。これでようやく卵子が体外に
出る。そして卵子を人工的に精子に受精させ、胚盤胞まで培養液で成長させる。
この培養について病院の腕が重要。参考までに私達夫婦でおこない胚盤胞まで育ったのは
3割程度。おそらく年齢の割に成功率は高い。ここまできて体外受精は一区切り。
この胚盤胞については残念ながら育たない事も多々ある。
無事、胚盤胞まで育てば凍結処理され保管される。次は胚盤胞を子宮に戻す必要がある。
が既に薬を使っているため母体に影響も大きい。医者が判断し戻せるなら体外受精後、
生理がきた後から戻すための準備が開始できる。
戻す場合は子宮の壁を厚くする必要がある。これをおこなう張り薬を使いここで厚くなれば
凍結した胚盤胞を融解し子宮に戻す。後、2~3週間後に妊娠判定をおこなう。
以上が体外受精全体の流れ。母体への負担は非常に大きい。
この戻す時の費用も全体で15万ぐらいかかる。
これらの治療に対し自治体からの補助はあるが回数制限付きで年齢上限もある。
大半は42歳まで。ようは42までに妊娠できないなら諦めろ。これが行政の考え方。
行政の怠慢!と思う方も多いと思う。
だがこれもちゃんと統計から出てきた数値。40代はもう無理というのが普通。
さてこちらが不妊治療を開始した際、家の近くの不妊治療をおこなう病院で相談をした。
私達もすぐに3の体外受精ではなく、1、2をおこなっていた。1でできるなら一番いい。
ここで私と改めて妻それぞれの体格も書く。私は170㎝、70㎏弱の中肉中背。普通そのもの。
妻は身長は160cmだが体重が軽い。45~50kg。
この体重、女性から見たら羨ましいと思う。だが、そばからみたら
細すぎて大丈夫かと疑ってしまう。BMIだと痩せ判定がでてもおかしくない。
だが、薬を使う場合、痩せの方が効果は大きい。逆に太い人には効果が弱い。
理由は脂肪の有無であろ注射した薬が患部である卵巣に届くのを脂肪が邪魔する。
痩せは当然届きやすい。体格も大事なのはこうゆうところにも影響する。
また、知っている人も多いだろうが妊娠した場合も当然、肥満は悪影響となる。
ようは日頃の体系も影響するから、適正体重を保つのは大事というのがよく分かる。
話は変わるがこの夏私にトラブルが発生する。
私が鬱病になったのだ。
鬱と不妊治療って関係あるの?
治療って女性ばかりで男性ないのでは?
そう、体外受精の流れで男は精子の提供のみで他は出てこない。
だから男は関係ない。誰もがそう思う。こちらもそう思った。
だがこの鬱を治療する薬でED、勃起不全が発生した。
妻と行為をおこなっても勃起が継続できない、いわゆる中折れが発生してしまう。
鬱でこれは非常に危険。
ただでさえ自信喪失、そこへ男性機能喪失となれば更に鬱になってしまう。
そのためバイアグラも処方してもらった。中折れは解消した。
だが、射精ができない。薬の影響のため膣による性器への刺激が
より弱く感じるようになってしまっていた。
当然、性交渉してもでない。妻は痛いのを我慢して、
時には2時間続けだが一切射精ができなかった。
情けなかった。惨めだった。
妻にとって性交渉での快楽はない。子供ができるからしてる。妻には痛いだけ。
この行為の後の朝、情けなくて涙が止まらなかった。あれだけ我慢してくれた妻にすまないで
いっぱいだった。
でも、妻はこう言ってくれた。
「大丈夫、治るよ。」
そして後にも先にもこの時だけだった。
妻が自ら誘ってきたのだ。よほど心配してくれたのだ。
それに興奮したのかバイアグラがないのに勃起した。
膣内射精こそできなかったが、中折れは発生せず自信をもてた。
どれだけ救われたか。自分は痛いだけなのに。
更に誘うなんて相当無理をしてくれた。本当にうれしかった。
そして勿論、タイミング法だけでなく人工受精も既に病院でおこなっていた。
だが、この人口受精でも当然射精が必要。鬱の時、病院の部屋で妻に刺激をしてもらったが、
なかなか射精できず30分かかったこともあった。
更に射精後、私の顔色が悪くなり体調不良をおこし気絶した。
男なら分かると思う。どれだけ異常な状態なのかを。
原因は鬱薬によるホルモンバランスの変化だと思う。
しかも、鬱薬の影響で精子の数と質が悪くなった。これまでに男性不妊を疑い
調べたことはあるが運動率や精子の数が20%以上低下した。
幸い、濃縮すれば人工受精は可能であったため、生殖機能は保持できていた。
ここで気になる人も多いだろうから男性不妊についても書く。
男性不妊の原因はストレス。こちらのような鬱もストレスの一種。
これはストレスがなくなればよくなる。精子の数や質は体調で大きく変わるので。
検査は数回するのが一般的。検査前の準備として射精は3日~7日はしないこと。
7日以上経過すると逆に精子の質は悪くなる。これは余分な精子を回収するから。
3日なのは精子を貯めるのに大体3日かかるため。
この貯める期間も調整し男性の場合は検査をする。
結果、精子が少ないと判断され、濃縮しても量や質がない場合は生殖部分の一部摘出となる。
簡単に言う、金玉にメスを入れる。
男なら絶対に避けたい行為、が欲しいならするしかない。
精子の数が少ない場合、女性は強制的に体外受精をするのが決まる。また、残念だが
男性不妊を治す薬はない。女性の場合は卵子の数や質を上げる薬はあるのに
男性にはないのが現状。精力剤はバイアグラがあるが、これは精子には関係ない。
正直、改善する薬を開発して欲しい。
また、冒頭で私の年齢も書いているが男性の生殖能力も加齢と共に落ちる。
復活する方法がないのであれば劣化を遅くする、この方法は簡単。
定期的に3~7日、射精するだけ。
運動と同じ。使っていれば劣化速度を落とせる。
ただ、男も疲れるとオナニー等をして射精しなくなる。結果、劣化が加速する。
女性が折角苦労し、卵子を作っても男がダメでは話にならない。
後、採取する際には容器に出す必要があるためそれに慣れる事。
意外と難しい。そして残念だが、男性不妊はもし子供が生まれても男の場合、
男性不妊が遺伝する可能性もある。これは未来の治療を信じるしかない。
さて、不妊治療を開始し病院で何回か人工受精をおこなっていたが
この病院で大問題が発生する。