ページ、捲れ
ページ
今日の一日が終わろうとして、
日が暮れていく。
いくつかの思い出とともに、
私のページが湿ってゆく。
目の奥で、固まっていく孤独は、
私の脳を侵食して、
優しくなれない無様な性質を、
予定通り、作り上げていく。
無理せず、生きていけばいい。
時に強かであれば、それでいい。
私の心の均衡を保つために、
何も気にしない……誰も見つめない……
私は、この未来を削って、
どこへ向かっているのだろう。
捲れるはずの自分のページを、
汚れた手で触ってみる。
字が読めなくなっている。
あるといいな……
そう書かれていたと思う。
会えたらいいな……
それも書かれていたと思う。
幸せになってほしい……
何よりも、それが一番
書かれていることを、知っている。
捲れ
眠ってしまいそうなのは、
夕べ、眠れなかったからで、
今日に興味がないからではない。
短い一生なのだから、
毎日に興味を持って生きる。
それが どんなに小さなことでも、
次はどうなるんだろうと、
思っていれば、
自ずとページを捲っていくものだ。