十一月五日 優越感
この小説は、心にうつりゆくよしなしごとを、そこはかとなく書いている。
ほとんど小説というか日記のようなものかもしれない。
ただ、自分の思っていることを書いているだけなのに、面白いと思いこのサイトに投稿している。
私はナルシストなのである。
十一月五日 優越感
「・・・やっぱり、ブルマンって変態やねんな」
僕は、クラス一の変態らしい。
僕は、青山怜。高校一年の男子である。詳しくは後で話すが、普通のユリ豚で、ロリコンの普通の男子高校生である。
あだ名もある。「青山ブルーマウンテン」「ブルマン」「テルマ」だ。
わかる人にはわかると思うが、上の二つは『ご注文はうさぎですか』という作品の青山ブルーマウンテン先生からいただいている。ライン上での名前をそう変更した瞬間そう呼ばれるようになった。
最後のあだ名についてはコメントをしたくない。負けた気がする。
そんな普通な僕を皆は変態だという。それもクラス一の。
クラスの皆や、僕と関係のある人間はみなそう言う。
ただ、表面上は嫌がっているつもりだが、優越感を感じている。
まず、変態だと言われることに抵抗がなくなった。慣れてしまった。中二の時から言われていることである。
そして僕は、人と違うことや、人に負けないことに対して優越感を感じている。なので、
「お前も結構やで」
とか言いながら、心の中でほくそ笑んでいる。イレギュラーを好んでいる。
痛いやつである。
「俺、昨日ずっとゲームしてて二時に寝てん」
佐々木が言う。やはり僕たちはまだまだ子供である。
少しでも他人と違うところが、負けないことが欲しいのだ。そしてそれを他人に例示をし、優越感を感じたいのだ。もちろん僕も同じだ。
しかし、佐々木は僕に勝つことはできない。
しばらく昨日もしくは今日の自慢話をし合うと僕は
「じゃあそろそろ」
と言う。皆は僕の周りから離れて各自の席に戻っていく。
怒ったとかそんなことではない。(どこに怒ったのだという話だが)僕が今から朝の日課であることをするからだ。
僕はおもむろにカバンから財布を取り出す。それを机の上に置き、そこに右の頬をのせる。そして両腕を机の下にやって体全体の力を抜く。そしてまぶたを閉じる。
朝活である。しかも僕流の。
つまるところ、普段、カラスが鳴くまでFPSゲームをしたり、漫画を読んだりしているので少しでも睡眠をとろうと体も必死なのである。
ただし、僕はこの時も優越感を感じている。
では解説していこう。
一つ目、皆は、僕の主語もない一言で僕の周りから離れ、自分の席に戻っていく。つまり僕の一言で、僕の意思で皆を動かしている。やはり優越感を感じている。
二つ目、この朝の教室で睡眠をとっているのは僕一人である。つまりこの朝の教室では僕はイレギュラーな存在であり、特別な存在だと僕は勝手に思っている。やはり優越感を感じている。
三つ目、僕はこれを『朝活』としている。言葉の響きに対し優越感を感じている。
痛いやつである。
僕だって普通の出来事で優越感を感じることもある。
中間テストで現代社会と生物のテストで学年トップをとったときなど、学生として模範的な優越感を感じる時もある。(ただ、一夜漬けなのだが。このことでも優越感を感じている。なお、模範的ではない)
問題はそれ以外の部分である。
僕が普段優越感を抱いているモノのうち一般的でないものを少しばかり羅列しよう。
多少キモく、不快に感じるものもこれから先あるかもしれない。その時はブラウザバックをお勧めする。
変態、ユリ豚、パソコン部、ボカロ、オタク(後に話すが、一般的に思われている方である)、
ロリコン、女装癖、遊戯王、FPSゲーム、糖分依存症(皆にそう言われている)、あだ名、
自分の部屋のごちうさのポスター‥‥
もちろんもっとあるが、僕はイレギュラーなものに優越感を覚え、イレギュラーなものでいたいのである。
たちが悪い。
自分で分かっているのだ。しかし一度優越感をを覚えてしまい、その快感におぼれてしまった僕はなおす気などさらさらない。
ただ痛いやつでも構わない。外に出すつもりはない‥‥はずだった。
もうわかっていると思うが、今こうしてあなたに読んで頂いているのである。
矛盾しているが、見なかったことにしてもらいたい。(書くなとは言わないれおくれ)
ちなみにだが、財布というものは、モノによるが、学校での睡眠に適していると思う。
高さといい、硬さといい、とても快適な睡眠の手助けをしてくれる。是非とも試してみて
ほしい。