兄妹とは残酷です
処女作なのでご都合主義があったり
変な表現があるかもしれませんが
温かい目で見守ってください
兄妹と一緒に私も成長していきたいです。
「お、、、にぃ、、ちゃ、ん」
「は、、、、るか、」
俺たち兄妹は 誰かの悲鳴とかなり遠くから響いてくる救急車のサイレンを聞きながら
死んだ。
その日の午前
久しぶりに妹と二人で買い物に行った
最近 遥の反抗期がやっと終わったので、
買い物に行こうと誘ったら来てくれた。
まぁ、俺も一昨年ごろに反抗期から抜けたので
あんまり遥のこと言えないけどな・・・
俺と遥は3歳差で昔はよく遊んでたんだが、
俺が高校の時喧嘩してしまい、
それからはなんとなく話し辛くなっちゃって
今まで話せてなかったんだが、
今日勇気を出して誘ってみたんだ。
「ねぇお兄ちゃん、今日どこ行くの?」
「あー、どこか行きたいとこあるか?」
「えーなにそれー、あたしだって暇じゃないんだよ、まぁ久しぶりにお兄ちゃんと出かけなくてあげなくてもいいけど」
「ごめん、ごめんって。いやなんかいつまでも口きかないのも寂しいなって思ってな。
あの時は『お前なんていなければいいのに』なんて
言ってごめんな。あの時は無性にイライラしてて。」
「あたしもごめんなさい。お兄ちゃん受験なのに
ずっと部屋にいたりして。
でもお兄ちゃん言い過ぎだからね。今日あたしを楽しませたら許してあげる。」
全く昔から調子がいいんだから。まぁそこも可愛いんだけどな。
「はははっ、わかったよ。今日は疲れるまで遊ぶぞー。 あー、ちょっとコンビニで金おろしてくるけど付いてくるか?」
「うん行く。ちょうど新作のお菓子欲しいと思ってたとこなんだー。」
そこでまさかあんなことになるなんて、思ってもいなかったんだ。
そう二人で歩いているところに車が突っ込んでくるなんて、思いもよらなかった。
子供が道に飛び出し、それを助けようとした青年をまさか避けた車がこっちに来るなんて。
クソッ、こんなことならいつも通り遥は誘わずに、一人で出かけていれば遥だけでも助かったのかな
「お、、、にぃ、、ちゃ、ん」
「は、、、、るか、」
遥はこれから彼氏ができたり、結婚して子供を作ったりで、幸せになってほしかったのになぁ。
ごめんな遥、こんなところでお前の幸せ奪っちゃって。もっと早く仲直りしておけば、なんて今更遅いか。
来世があればお前の成長もっとみれるのかな。
なんてな。
「お主の望み聞き届けたぞ」
もう限界みたいだ、遥お前のこと大好きだよ。
そうして俺は死んだ。だが死ぬ直前に、声が聞こえたような気がした。
そして目を開けたらそこは、真っ白い空間だった。
「ここはどこなんだ俺は死んだはずじゃ」
状況を把握しようと辺りを見回すと、俺は裸で
しかも、隣に俺と同じ裸の女が寝ていた。
いや、よく見ると女は遥だった。
「おい、遥、遥起きろ。起きろって。」
そう言って遥の体を揺さぶった。
「う、うぅん。ん、お にいちゃん? ほんとにおにいちゃんなの?」
「遥、起きたのか?そうだぞお兄ちゃんだぞ。
よかった。」
「お兄ちゃんここどこなの?って、えぇぇなんであたし裸なの?お兄ちゃん見ちゃだめー」
「お、お 落ち着け、落ち着けって。今はそれどころじゃないだろ」
俺だって恥ずかしいのに、がんがん殴りやがって。
でも遥、あんなに成長してたなんて。遥の裸なんて
小学校以来だからビックリした。ってそんなこと考えている場合じゃなかった。
改めてここどこだ?
そんなこと考えていると、目の前が見えなくなるぐらい光った。しばらくすると光も止み、目もだんだん効いてきた。
なんとそこには後ろから光、俗に言う後光ってやつか?そんなのが射してる人が立っていた。
「やっと目を覚ましたか。お主らほぼ一緒に目覚めるとは仲がよいのぉ。
さてお主ら、質問したいことも多いと思うが、まずここはお主らの言うところの天国じゃ。」
「えっ天国ってあの天国ですか?ってことはあなたはもしかして、、、」
俺は、なんとか振り絞ってそう聞くと
「いかにも、儂はいわゆる神というものかの。
まぁワシのことは置いといて、今話すことはお主らのことじゃ。」
「まって、ここが天国ならあたしたちはやっぱり、、、死んじゃったの?
うわぁーん。まだやりたいこととかいっぱいあったのにー。
お兄ちゃんの彼女さんと仲良くなって、一緒に遊びに行ったり、お嫁さんと遊んだり、お兄ちゃんの子供と遊んだりしたかったのに。
うぇーん。お兄ちゃんのこと大好きだったのに、伝えることもできずに死んじゃったなんてー。」
遥も俺とおんなじこと考えてたって知ったら、
俺もいつのまにか泣いていたらしい。
しかも二人で抱きついて。
「あーお主ら落ち着いたか?こほん、お主らの兄妹愛はわかった。だがこのまま兄妹のままでよいか?
それとも違う世界で恋人になれる関係になるか、
選ぶがよい。
しかし、その世界はお主らの世界に比べて、危なく、人も死にやすい それでもよいか?
まぁこんな重大な選択だからの。ゆっくり話し合って決めるがよい。」
俺たちは顔を見合わせ、即答した。
「「その世界で暮らしてみせます。」」
神さまはビックリしたような顔をしたが、すぐに笑顔になった。
「よし、その意気やよし。しかしなんの防衛方法もないのでは、愛を育むことなどできないからのう。
なので儂から祝福と生きる力をやろう。」
「「ありがとうございます。」」
なんと俺たちに希望はないと思えたが、それは間違いだったらしい。
読んでくださりありがとうございます