表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/12

洞窟


 シムは、しばらくじっとしていた。

 気配らしいものは感じない。


 暗闇の中で、自分の中にあるはずの感触がないことに気づいていた。

 さっき拾った機械の手。

 シムが違う空間に放り出された時に、途中で落としてしまったようだ。



 そこは洞窟のような場所――?


 シムは、機械の目の暗視モードをオンにした。


 そこは洞窟のようだ。

 シムの後ろにはゲートがあった。

 ゲートは閉じられていた。

 ゲートの端末を確認すると、場所はドワーフの谷というところ。

 

 確か以前、竜の大地にたどり着いたエルフの少女スティナも同じ世界の住人だ。

 一説によれば、エルフとドワーフは仲が悪いんだとか?



 進んでみれば、ドワーフには出会えるのだろうか?


 真っ暗な洞窟を歩きながら、ドワーフに関する知識を頭から引っ張り出してみる。


 ドワーフは洞窟に籠って生活しているとか、手先が器用とかそんな情報があった。

 魔導メカの原型を作ったのもドワーフとされている。


 シムにしてみれば、シミュレーションドールの祖先を作った感謝すべき存在でもある。

 そういえば、あの機械の手はドワーフが作ったものだろうか?



 洞窟を進んで行くと、臭いに気づいた。



――この感じは……


 シムは自分の予想が外れればいいと思った。

 だがその臭いは強くなる。シムは確信した。


 そして、シムは見た。

 たくさんの死体だった。


――人間?

 惨殺されたであろう死体は、人間かドワーフか区別がつかない。

 シムが感じた臭いは、血のような腐敗したような、いわゆる死臭というものだった。





 そんな時、それに遭遇した。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ