表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/12

機械仕掛け


 シムはの建物を指さす。指さしたその建物が、おそらくシームァやシーザーを生み出した施設なのだろう。

「あの建物のガラス越しに僕の体温が見えていたんでしょ?」


「え…えぇ」

 シームァは否定しなかった。

 シムはじっとシームァを観察した。自分で抑えてるのか、それとも自覚してないのか、なかなか強い魔力を持っている。

 今はムリかもしれないけど、シームァの目なら異世界の出来事も見通せるかもしれない。



「こっちの世界は火山が盛んで、温度センサーがあてにならないんだ。竜の大地では地震がすごくてね、あっちこっちの世界からゲートが繋がって確認してたとこなんだ」


「その辺の事情はよくわからないわね」

「まあ、そうだよね。こっちの都合言ってもよくわからないよね」

 そうは言ってもこっちの事情をある程度説明しておけば、いずれシームァには理解できる日が来るかもしれない。


「あっちのゲートがぱかぱか開くけど、こっちのゲートも不具合が起きてるっぽいね」

「そう?」

「メンテナンス、よろしく」

「え? 私に言われても……?」


「放っておくとまた異世界の誰かが来るよ」


「それは大問題かもしれないわね」

 そういうシームァは本当によくわかってないようだった。


「じゃあ、僕はこれで」

 シムは、シームァがここのゲートの管理人に適任じゃないかと思った。

 手の問題さえクリアできれば……




     * * *


 眠る前。


 シムは、ドワーフの谷で拾った機械の手を見ていた。


 この手はゲートの端末を操作できる。

 ドワーフたちは、ゲートの管理人を機械で作りたかったのだろうか? シムのように。


 だが、結局は憶測でしかない。

 ある程度、ドワーフたちの技術は推測できた。


 シムは、機械の手を部品入れにしまっておくことにした。



   終


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ