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第3話 偶然の生還



調査隊が来ました。









◆◇◆◇




あの後、進化先は宝石にしました。なんとなーく、大岩だと嫌だったんです。


まぁ、今思えばいい判断だったと思いますね。〝大〟岩と言うくらいだからデカイんでしょうし、そんなのがいきなり街道にできれば怪しいの一言じゃ足りません。


とはいえ、動けない以上、宝石でも怪しいのは同じです。街道の隣にポツンと落ちてる加工されてない原石状態の宝石、とか真面目に怪しいとしか言えません。



そういえば、調査隊とやらがやっと来たんですよ。今、この街道を隅々まで探っています。

冒険者らしく、2、3人で1パーティとすれば、大体4〜6パーティはいるんじゃないでしょうか。


今までLV差もあった冒険者でも焼き殺して来ましたが、流石に今は自重してます。数が多いですから、ここで死傷沙汰起こそうとしても対応されるだけですし、会話からちょくちょく「Bランク冒険者」というワードを聞くので、もし位置がバレたらそのBランク冒険者とやらが直々に私を殺しにくるかもしれません。そしたら終わりです。

自意識を持ち、積極的に人殺しをする宝石とか危険すぎますしね。栄誉あるBランクにF−ランク如きの私では敵う訳ないですし。


なので、私ができることは見つかる可能性をできるだけ減らす為に息を殺すことだけ。

まぁ、石ころが息を殺すとかナマ言ってんじゃねぇよ状態なんですが。



「ここらへんか?」



「おーい、そこ大丈夫か?」



「平気だ。ここら辺は怪しい影はないぞ」



あれ?なんか近くありません?もしかして、大まかな位置は特定済みですか?

いや、調査する以上当然の事ですよね。これを考慮しなかった私が問題なだけです。



「変だな。ギルマスは魔獣が縄張りにでもしたとか言ってたが………」



「そんな影どこにも無いな……」



あっ、冒険者の間ではそういう事になってるんですか。確かに石が人を殺すとか意味不明ですもんね。


それにしても、これなら見逃してくれそうです。よかった………。



「でも、魔力の残滓はあるんだ。少なくとも最近、ここに何か居たのは間違いない」



魔力の残滓!?そんなものわかるんですか!?

……おおおお、一気に生存率が下がったぁ……。そういや私のステータスに【魔力:A】って書いてありましたね。普通の石が魔力とかあるわけ無いし、基準が無くともAランクって事は少なくとも少ないって事はない訳で………。加えていうなら、最近【魔力操作】でポンポン周りに魔力の塊放ってたからある程度位置の特定も容易い筈。


……マズイ。マズイですよ、これは。



「なに、これ?……宝石?」



ぎゃあああああああああああ!!!そのうち来ると思ってたけど、もう来たああああああ!!見つかったああああああああ!!



おお、おおお、落ち着け、私。まだ私が原因とわかった訳ではーーー



「膨大な魔力……。間違いなく魔力の発生源はこれですね。でも何で宝石なんかが」



うわああああああああああああ!!!わかってるうううううううう!!!間違いなく私が原因だとわかっていますううううううううう!!!



……お、終わった。……私の人生終わりました。神さま、なんで私のスタート地点街道にしたんですか………恨みますよ。……森とかなら適当に狩りしてても怪しまれなかったのに。



「………。もしかして、魔獣の魔核?」



…………は?



「街道の惨事は何かの魔獣のせいで、既にその魔獣は倒された後だったとか。……なら、これはその魔獣の魔石ですかね?」



……う、うーん?なんか話が変なところに落ち着こうとしてます?

素人判断で現場を語っちゃあかんですよ。



「とりあえず、一度撤収してギルマスに判断を仰ぎましょう。どちらにしろ、この魔石が原因であることには変わりありません」



………まぁ、いいや。予想に反して生き残りそうなので、これからの事を考えましょう。



……あれ?そういや、魔石ってなんですか?それによってこれからの事も変わりそうなんですけど!?

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