表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

8/53

行き違い

気づいたら、ラックルに膝枕されていた。


「・・・キミは馬鹿か?どうして僕を待たず自分で開けたの?」


「いや・・・何か行ける気がして」


傷がかなり塞がっている。

ラックルの手が光っている・・・回復魔法・・・?

あれ?


「そんな訳ないだろう。もう、宝箱は僕に任せて欲しい。床の罠探知もだからね」


「有難う、これからは気をつけるよ。ところで、ラックルは回復魔法が使えるの?」


ラックルがしまった、という顔をする。

なるほど、固有スキルか。


「ごめん、ラックル。君のスキルを明かさざるを得ない状況になって。お詫びに、俺の固有スキルも教えるよ」


「いや、気を使わなくても・・・」


「こちらのミスで一方的に知るのは良くないからね」


色欲増魔(デウスブースト)の説明をする。


「なるほど・・・それで娼館か」


ラックルが得心した様子だ。


「さっきからの凄い威力がそれ?チャージ回数凄く多いんだね」


「いや、色欲増魔(デウスブースト)はまだ使ってないぞ?」


「・・・固有スキルじゃなかったのか・・・凄いね」


ラックルが驚きの声を上げる。

威力高い方なのかな?

でもまあ、魔法使い系職業だしな。


「でもさ、普通に恋人作って、パートナーとして一緒に冒険したらいいんじゃないのかな?最初はどうかと思ったけど、そこまで変な性格でもないみたいだし。別に多数いる必要はないよね」


それは無理だろう。


「あのなあ・・・俺はこの容姿だぞ?何時でも求めたら身体を喜んで差し出せ、どんな場所でもその嫌らしい唇で俺を受け入れろって言って、求めに応じる女性がいると思うか?場合によっては、ダンジョンや街中でだぞ?」


「駄目に決まってるだろ、何を考えているんだキミは!例え奴隷でも駄目だよ!もう少し相手の事を考えてあげて!」


顔を真っ赤にして、凄い剣幕で怒鳴られる。

やっぱり駄目だよなあ。


「だいたい、キミ自身・・・その・・・街中でそういう事を・・・その・・・例えば、ハグとか、キス・・・とかその程度で良いんじゃないかな」


何を言っているんだろう。


「・・・だから、唇を差し出せと言ってるんだが?・・・でも、人前でキスをするとか、相当抵抗有るよなあ」


そうか、ハグとかならもっと貯まるのかな。

でもそれは相手にもっと負担が。


「・・・言い方!言葉遣い、おかしい!」


顔を真っ赤にしたまま、涙目で叫ぶラックル。

何か言葉の行き違いがあったのだろうか?


「状況は分かったよ・・・普通に恋愛して、普通に恋人作ると良いよ。エルフでも、誠実に付き合えばきっと誰か見つかると思う。ただ、表現はちょっと気をつけたほうがいい」


ラックルが凄く疲れた様子で言う。


「・・・僕の方もスキルを明かしておくよ。僕のスキルは、性別による装備・スキル・魔法制限の撤廃。だから、攻・・・回復魔法も使えるんだ」


「なるほど・・・便利だな」


良いなあ、回復魔法。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ