第一章1 いつもの風景 そして幼馴染
いつもの待ち合わせ場所、いつもの風景を見ながら彼は呆然と立ち尽くしていた。
朝八時、学校へ向かう途中いつもこの場所で幼馴染と待ち合わせるが日課になっていた。
「れーーーーい!待ったーーーーーー?」
そう叫びながらこちらへ走って向かってくるのは俺の幼馴染の桜 乃愛。
自分で言うのもなんだが結構な美人。長い金色の髪をポニーテールに結び、容姿端麗で誰とでも仲良く話すことができる。つまり人当たりがものすごくいいのだ。
「10分くらい待ったな!」
「レイ!そこは嘘でも全然待ってないって言うの!」
そんな他愛もない話をしながら学校へ向かう。
[柊 怜(ひいらぎ れい)は高校1年の15歳だ。彼の人生は幼馴染の桜 乃愛 (さくら のあ)と歩んできたと言っても過言ではなかった。二人とも両親がいない。詳しく言うといないわけではない。ただ家に帰ってこないだけ。怜と乃愛はなにも知らないまま兄弟のように過ごしてきた。二人はいわば兄弟のようで兄弟でない関係なのだ。]
「ふぅ…」
なんとなくため息をついたとたん…
「レイ!ため息つくの駄目って言ったでしょ!絶対しないでね!」
「あ、あぁ…わかったよ」
ノアは嬉しそうに少し笑ったあと、レイの前を歩いて行く
「置いてっちゃうよ!」
「おい、待てよ!!」
自分の前を嬉しそうに走っていく幼馴染を急いで追いかけながら怜は心のどこかで誇らしげに思っていた。
なかなか慣れないと思いますが読んでくれたら光栄です!これから先よろしくお願いします!