プロローグ 竜ヶ島の守護者
今、俺は、新たな知識を得たらしい。
戦車って、空を飛ぶんだな。
自分が何を言っているのか分からないが、本当に飛んだところを見たのだから。
もっとも、正確には「吹き飛ばされる戦車」かもしれないが。だとしても異常だろう。
いや、本当に異常なのは、こんなバケモノ相手に格闘してる俺なのかもしれない。
この深い森の中には、ある開けた場所がある。そこには、ポツンと孤立していながらも優雅に構える一軒の館があり、その豪華絢爛さは、まさに豪邸といった建物だ。
銀髪の少女は、その館に、正面玄関の扉から入った。
帰宅した少女は、三階にある自室に戻って、壁際に置かれている金属製のシックな椅子に腰掛け、机に突っ伏した。装飾は無いが美しく、実用性が高い、事務用のものだ。
少女は、体を起こし、机の左にある本棚から本を一冊取り出して、パラパラとめくる。
「鍛えなきゃ。みんなの為に、もっと強く」
少女は誰かに言うでもなく、虚空に呟いた。
あとがきでの「ネタバレに該当する発言」は基本的にしません。
あとがきとして書くべきことがあった場合には、真面目にあとがき書きます。
ちなみに、タイトルはまだ未定なので、もしかしたら変わるかもしれないです。