第十話
翌日、朝食をとり終えたマリア達は、エンザーグドラゴンとの実戦を意識して、防具もしっかりと整えられた状態で中庭に集合していた。
模擬戦でのチーム分けは既に決められており、グウィードとタウノ、マリアとイーリスに別れて戦う。
「皆さん、戦いという非日常において、巫女だからと畏まる必要はありません。分かりましたね?」
「はっ、マリア様の御心のままに」
マリア以外の三人は片膝をつけた状態で話を聞き、最後に全員で立ち上がると右手を胸に当て頭を下げた。
これは、ウィズが側で見ている以上、巫女として活動しなければならない彼らが、その枷を外せる方法。簡単に言えば『戦闘中は無礼講』である。
まあ、これをしたところで「タメ口を使い慣れてるから、日頃からそんな口調なのでは」と直ぐに気付かれるだろうが、それでも形式とは大事なのだ。
「それじゃあ、フェアルレイを掛けちゃおう」
「俺はグウィードとタウノに掛ければ良いんだな」
エルザがマリアとイーリスに掛け、これで完全に男女対抗戦となったのだが、どう考えても実力では男性チームの方が有利である。
「そうだ、ウィズさんも掛けとかないと。審判するんでしょ」
この模擬戦の審判はウィズが志願した。
審判は開戦の合図や終了時を見極めるだけでなく、もし危険な状況になったら手を出して、マリア達を助ける役目も担っているのだ。
その為、エルザがウィズにもフェアルレイを掛ける。
「グウィード、一応戦う場所に結界を張っててもいいか?」
「ん、ああ良いが。一応?」
「石とか風なら防げるだろうが、技が当たれば直ぐに破られるだろうからな。まあ、大きくは創るが破らないよう注意してくれ」
確かに、マリア達の戦いを本当に封じ込める結界となれば、それこそ四聖会に所属している結界師が必要だろう。
グウィードの許可を貰ったレオは、懐から白い棒を取り出したが、タウノが確認のために呼び止める。
「今から魔法陣を書くんですか?」
「いや、簡易でいいだろ」
魔法陣を書くとなると時間が掛かる。その事を気にしたタウノだったが、そこはレオも分かっていた。懐から他にも白い棒を取り出し、それをいくつかに割って家屋の手前や、中庭などに置いていく。
レオの言う『簡易』とは簡易魔法陣、もしくは簡易術印のこと。
通常なら魔力の込められた指や血、魔道具などで線を描かなければならないが、簡易の場合は決められた場所に魔力の宿った物を置き、後は魔力を流し込むだけ。
これは魔力の流れというものがあり、それが途中にある魔力の塊に引き寄せられる性質を使って図を描く技法。
魔法陣を書く必要がないので『簡易』と付いているが、実際は使うのは簡単だが編み出すのが非常に難しく、ある時期を境に研究が遅れて、未だ全ての魔法陣や術印は簡易化されておらず、これに生涯をかける研究者もいるほどである。
「エルザ、外に出るぞ」
全てを置きおえたレオが、マリア達と話しているエルザを呼んで、結界の範囲から外に出た。そして、設置された物の一つに触れ魔力を流す。
すると水が流れるように魔力が流れ、次々と媒介を辿り一つの図を完成させて魔法を発動させる。
先ほど置かれた物の範囲に結界が広がり、薄緑色の境界線でレオ達とマリア達を別けた。
それを見てウィズを中央にグウィードとタウノ、マリアとイーリスが対峙する。
「これより模擬戦闘を開始致します。敗北条件はチーム両者の降参か気絶となりますが、後日にエンザーグドラゴンとの決戦が控えてある事も考慮に入れて戦って下さい」
左右を見てそれぞれが頷いたのを確認すると、一歩下がって右手を上げる。
「では、始めて下さいッ」
ウィズの振り下ろされた右手の合図に、グウィード達とマリア達はそれぞれが飛び退いて一瞬で間合いを離し、グウィードとイーリスは己の武器を構えて、術者であるタウノとマリアを背後に庇う。
「イーリス、マリア手加減はしねぇぞ」
「父上、胸をお借りします」
「マリアさん今度は壁にぶつからないよう、気をつけて下さいね」
「わ、分かってるよ」
軽口から始まった戦いの先手を取ったのはイーリス。
フェアルレイにより、いつもより速くなった踏み込みでグウィードに近づくと、その勢いを殺すことなく剣を振り切る。
しかし、スピードの乗った一撃も、グウィードの両手持ちの大剣によって簡単に止められてしまった。
だが、イーリスとて自分の父の凄さや力量は分かっていること。
そこから鍔迫り合いに持ち込むようなことはせず、切り込んだスピードのままでグウィードの横手に回りこむと、剣から離した左手をグウィードに向ける。
「【ファイアーボール】」
剣を逆手に持ち替え、魔力を込めた右手の人差し指で、左手の甲にレオが描いたのとは違う術印を描く。詠唱を破棄することで、グウィードがイーリスの方へと身体を向けるより早く魔法を放てたが、その代わりに魔法の威力は落ちてしまう。
ただ、それを補う為の術印であり、レオと違うのはファイアーボール用の威力を上げる術印だからだ。
術印や魔法陣とは言わば詠唱の視覚化であり、特に術印は一つ一つの魔法によってその形は微妙に違う。それ故に全ての魔法に術印はなく、『簡易』同様誰かが編み出さなければならないのだ。
グウィードもその魔法を直接受けては戦闘に支障が出る可能性もある。
それが分かっているからこそ、イーリスが手を向けた瞬間に何をするか理解したグウィードは、すぐその場から跳ぶことで火炎の球を回避したが、それによりタウノとマリアの射線上を空けられた。
「【燃え滾る炎よ、敵を燃やせ】ファイアーボール」
「【大気に漂えし水よ、敵を貫け】アクアショット」
小手調べとばかりに、魔力が込められた巨大な赤い球と青い球の下級魔法同士は、互いの中間付近でぶつかり水蒸気を発生させた。
その瞬間、マリアへ向けて駆け出したグウィードだったが、そうはさせじとイーリスが追いかけて回り込む。
「ほう、やっぱ速いじゃねぇか」
「はい、身体が軽くていい感じです」
余程フェアルレイを気に入ったのか、イーリスは嬉しそうに笑うと身体を右へ動かし、沈み込ませるようにして左へ。
簡単なフェイント、それも高速で動けばグウィードとて釣られる。
いや、釣られたというよりも、動いたイーリスに合わせて大剣を動かさなければならないので、必然的に作らされた隙と言った方が正しいだろう。
だが、グウィードとて百戦錬磨の戦士、直ぐにフェイントを見破りイーリスが居るであろう所に狙いをつけずに凪ぐ。大剣ならそれだけで広範囲を高威力で攻撃できるのだ。
そして、その一撃は見事に命中する。
「ぐぅっ」
しかし、これもイーリスは初めから予想していた。
元からフェイントは左右ではなく、右に釣られた一瞬の隙で左前へと進むためのもの。
その踏み込んだ一歩により、グウィードの大剣をその破壊力が発揮される前に根元で受け止めたのだ。
そして、左足をジワジワと前に進め、そちらに移動するよう右に回転しながらグウィード近づき、防具の隙間の右わき腹を柄で殴りかかる。
「おおっと」
それに対し、グウィードは大剣から右手を離し肘を下げ、腕の防具によってイーリスの一撃を受け止めた。
そして、その場を飛び退くとバイアの後ろから風の刃が襲い掛かるが――
「【アースシールド】」
マリアがイーリスの前に土の壁を創って守る。
「どうしたイーリス。マリアに守られてちゃ近衛師団の団長の名が泣くぜ」
次の詠唱に入ったタウノから意識を逸らさせる為か、イーリスを挑発したグウィードだが、イーリスはそれを無視してタウノの口の動きを読む。
魔術にも精通しているイーリスは、相手の詠唱を読唇術で読むことによって放たれる魔法を事前に先読みする技能を持っていた。
「……ッ、マリア『タイダルウェイブ』だ。何とかタウノの呪文を止めさせるんだ」
そうマリアに告げるが、イーリスはタウノを止めるために動こうとはしない。
「【氷岳なる峰の先端、全てを貫き通せ】アイシクルスピア」
詠唱を終えたマリアの前方には何十本という氷柱が姿を現し、その先端を今だ詠唱を続けるタウノに向けた。
イーリスはそれを確認すると、アイシクルスピアの射線上から離れながらもグウィードに近寄る。
今、タウノを狙えば倒せる可能性もあるが、グウィードが何をしようとしているのかを考え付けば、それを止めなければならない。
案の定、グウィードは魔法の発射を止めさせようとマリアに駆け出す。
いつものグウィードとは比べ物にならない速さにマリアは驚きながらも、何とか心を落ち着かせタウノ目掛けてアイシクルスピアを放ち、何十本もの氷柱が一直線にタウノへと駆ける。
「―虚空に呑み込め】タイダルウェイブ」
しかし、マリアの放ったアイシクルスピアがタウノに届くよりも早く、水属性上級魔法であるタイダルウェイブが完成し、三メートルはある津波がマリア達へと押し寄せていく。
「マリア、早くそこから逃げろっ」
模擬戦ということもあって、タウノも手を抜いているのだろう。通常のタイダルウェイブよりも小さい効果範囲から抜け出し、イーリスはマリアに早く避難するよう叫んだ。
だが、一向にマリアから動こうとする気配は無い。恐怖で足が竦んでいる訳ではなく、その視線は確りと目の前に広がる青い壁と、そこに向かう自分の放った白い氷柱を捉えている。
マリアが今……いや、この模擬戦が始まる前から考えていたこと。
それは、坑道でエルザから教えられた「魔法は想像力次第」、その力で一体どれほどのことが可能となるのか。
「ブレイクッ」
目を閉じて頭を働かせ、一瞬の間の後に目蓋を開き指を鳴らす。すると、自ら創り出したアイシクルスピアは、その全てが握りこぶし位の大きさに砕け散り、青い壁の中へと呑み込まれていった。
魔法の途中解除は今まであったことであり、マリアがこの程度で喜ぶことは無い。
「【アムゥラキュアに生ける聖獣ティーリス、汝の巻き起こす絶対零度の息吹により、媒介を得て四方より混じりて我に向かう愚か者を氷壁と化せ】ダイヤモンドダスト」
突き出されたマリアの両手から氷系上級魔法であるダイヤモンドダストが放たれ、三メートルはあるタイダルウェイブに襲い掛かると、瞬く間に青い壁を白く透明な氷の壁へとその姿を変えさせた。
「マリア、今のは?」
イーリスは唖然とした様子でマリアに問いかけ、チラリと氷壁の向こうに見えるタウノに視線をやれば、あちらも驚いた顔をしている。
何故ならダイヤモンドダストとは、本来吹き抜ける絶対零度の風によってその進行上の物を凍らせる魔法で、今マリアが使ったように対象物の周囲を回らせて凍らせるなどという話は聞いたことが無いからである。
更に言うならば、マリアの詠唱も通常の物とは違っていた。
今のはまるで氷属性の中級魔法『アイストルネード』のようである。もちろん威力はダイヤモンドダストを使ったマリアの方が高い。
「……出来た。うん、出来たっ」
余程嬉しいのだろう。イーリスの問いかけも耳に入らず、マリアは一人飛び跳ねながら喜んでいる。
何時ものマリアらしからぬ様子だが、「小さい頃のマリアが新しい魔法を覚えた時はこうだったな」とイーリスは頭の片隅で思い出していた。
◇
一方、結界の外ではレオとエルザがマリア達の力を見極めていた。
以前、グウィードとの模擬戦闘から予測を立てた事があったが、今の所はその予測を上回る事も下回る事も無い予想通りの展開である。
「へぇ、マリアやるじゃん」
ただ、今のマリアの魔法の使い方にはエルザも感心した声を上げた。
元々、魔法というのは想像力によって使い道や威力が変わるもので、今でこそ術印によって強化して使われる無詠唱魔法も、エルザ達より更に昔の時代には、その術印さえ無い状態で使われていたとある。
その為、詠唱とは『どのようなものが、どうなる』と想像しやすい詩になっていて、マリアの詠唱が通常のダイヤモンドダストと違っても問題はなく、むしろ自分の起こしたい事象に合わせて詩を変えることは、本来の魔法からすれば正しい姿である。
「さて、そろそろこっちも動くか」
そう言ってレオは立ち上がり埃を払うと、結界に手でそっと触れた。もし分かる人が見れば、レオの身体が魔力で覆われ、結界の一部になっている事に気づくだろう。
エルザもこれから始まる事に期待しているのか、瞳を楽しそうに輝かせてレオの行動を見守っている。
「【真空よ巨大な刃に姿を変え、我が敵を切り裂け】ヴァイジエアエッジ」
風系中級魔法の発動によって、結界を伝い魔力の振動が起こる。その振動はマリア達の背後へと伝い、そこからマリア達に向かって放たれた。
死角から第三者による攻撃。
だが、そこはさすがに巫女と近衛団長や隊長たち、敏感に己に向かってくる魔力を感知すると、危なげも無く全員がその場を飛び退く。
マリア達には当たらなかったヴァイジエアエッジは、大きく立ちふさがる氷壁にぶつかり、その壁の一部を破壊して消え去った。
「結界の外からの攻撃、やっぱりですね」
「タウノは気付いてたか」
驚いた表情をみせず納得していたタウノを見て、レオは感心したように頷く。
「そもそも、砂や風を防ぎたいのなら自分の周りに結界を張った方が、規模は小さくて済みます。それをわざわざ僕達を囲んだということ、そしてこれが捕獲用の結界だということ」
結界にも色々あり、今回レオが使ったのは内からの攻撃を外に逃がさず、外からは進入したり攻撃できる敵を捕獲するための結界。
もちろん、捕獲用の方が内部からの衝撃に強く、その中で戦ってるマリア達の影響が外にでないように、という意味も考えられた。
「後はレオ君とエルザさんの性格でしょうかね」
ただ最後のには説得力があったのか、マリア達も納得の表情で頷く。
それに対してレオは悪びれた様子もなく、元から考えていた戦闘に参加する理由を話し始める。
「エルザから聞いたが、この模擬戦の意味はフェアルレイの反応に慣らすことらしいな。だから、俺達で緊急に動く必要のある状況を作ろうと思ったわけだ。どうしても嫌なら結界を壊せば済む話だろ」
敵を捕らえる為に内側からの衝撃に強いとはいえ、この結界を張ったレオと中のメンバーとでは魔力に違いが有りすぎる為、出ようと思えばいつでも簡単に出れるのだ。
「まあ、そんなに気にしなくても、私らが手を出すのは時たま位だからさ。こっちは気にせずに、じゃんじゃん戦って良いよ~」
そう言いながらもエルザは魔力を高めて、それを解き放つ。
「【―――】ウインドカッター」
エルザはレオと違い魔力を結界に共鳴させる、などという小細工は出来ない。
その為、放たれた魔法は一直線にマリア達の元へと向かうのだが、エルザの方へ視線が向けられており、二度目となる奇襲はいとも簡単に避けられてしまう。
「むむっ、さすがに一直線だと簡単に避けられるね」
しかし、それがエルザの闘志に火を点ける結果となる。
何かを思いついたのか、結界の中に入ると腰に下げたショートソードを一振りだけ抜く。
「あのバカの魔法だからあんま使いたくないけど、【隆々に繋がりし紅蓮の炎よ、我が威光に仇なす者を眼下に平伏させる姿となれ】クイーンフレイムウィップ」
エルザの右手に掲げられたショートソードに炎が集まり、一本の長い鞭の形を取った。
この魔法は前世においてエルザと共に旅をした大陽の巫女が編み出した魔法で、彼女と仲の悪かったエルザだがその実力は認めている。
「それ、それっ。お~ほほほっ、女王様とお呼び~~」
一振り、二振りと鞭を振るって気分が乗ってきたのか、エルザは声高らかに笑い出す。
それに対してマリア達は襲い掛かる鞭を難なく避けるが、鞭という常に変化する軌道、それに加えて掠めただけでも火傷を負いそうな炎は、このまま無視するには余りにも厄介だった。
「厄介だな、悪ぃが眠っててもらうぜっ」
グウィードは大剣を地面に刺したかと思うと、気を込めて思い切り斬り上げる。その時に生まれた衝撃波が、地面を切り裂きながらエルザ目掛けて一直線に向かう。
「甘いよん、こんなの簡単に避け――ッ」
先ほどのマリア達と同じように、自分に一直線に襲い掛かるだけの衝撃波。エルザにとっても避けるのは簡単であった。
しかし、いざその場から離れようとしたエルザは、自分の足が持ち上がらない事に気付き、原因があるであろう足下を見る。
「余り相手する訳にもいきませんから。済みませんね」
困ったような笑いを浮かべるタウノの仕業なのだろう、エルザの足は踝の辺りまで土で固められていた。しかも、足を動かそうとするその時まで気付かせないほど、静かで速やかに。
「な、何と~~、まるで足との一体感っ。この魔法の靴が今なら衝撃波も付いてきて、ジャスト一九八〇ーーーッ」
「金を出してまで欲しくないし、一九八〇のどこかジャストだ」
いつもならスルーしたであろうレオだったが、結界に当たらないよう上空に吹き飛んだエルザの、命懸けのボケにちゃんと突っ込んであげるのだった。
もちろん、それを聞いたエルザは満足気に意識を手放し、お昼寝タイムに入る。
「さて、エルザはそうなったが、レオはどうする?」
イーリスがレオに向かって剣を構え、他の面々もレオを見る。
当たり前ではあるが、この面子を相手にレオが一人で戦っても勝てる訳がない。
「ふぅ、エルザはでしゃばり過ぎたが、緊急時における対応の取り方は必要な訓練だろ? それとも、巫女さん達の訓練ってのは、そんなに簡単なのか?」
だが、それは戦えばの話しである。
元々レオにはマリア達相手に戦う気は更々無く、ただちょっかいを出すだけのつもりだったのだから。
「僕は構いませんよ。むしろレオ君の言い分は正しいですしね」
「あれだ、近衛での模擬戦中に石を投げるのと同じだな」
「確かにそれなら私もこなせると思いますが……」
皆がレオの参加を了承していく中、視線はおのずと最後の一人マリアへ。何故なら、この戦闘メンバーの中で、一番支障をきたしそうだから。
「わ、私も大丈夫。むしろ私が慣れないと」
しかし、当の本人は両掌を握って気合の眼差しをレオに向ける。
先ほどの魔法といい、マリアはこの模擬戦で何かを掴もうと必死なのだろう。
「では、レオ様も魔法による参加、という事でよろしいですね」
「はいっ」
審判を務めるウィズが確認し、それに全員が答える。
思っていた通りの展開に進んだレオは、内心でほくそ笑むとマリア達全体を見渡して呟く。
「楽しくなりそうだ」
模擬戦はグウィードとタウノ対マリアとイーリス、それに障害であるレオが加わり再開しようとしていた。